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旅先で「常用薬」を切らした…薬局で何を伝える?“あると助かる情報”とお薬手帳の活用法とは【薬剤師に聞く】

  • 2026.8.7
旅先で常用薬を切らしたり、なくしたりした場合の対処法とは?(画像はイメージ)
旅先で常用薬を切らしたり、なくしたりした場合の対処法とは?(画像はイメージ)

お盆休みの時期に旅行に出掛けたり、帰省したりする人は多いのではないでしょうか。持病がある人は常用薬を持ち歩くとは思いますが、もし滞在先で薬が足りなくなったり、なくしてしまったりした場合、どのように対処すれば良いのでしょうか。

薬剤師に伝えるべき情報や、いざという時のお薬手帳の活用方法、お薬手帳にメモしておくと便利な情報などについて、薬剤師の真部眞澄さんに聞きました。

薬の名前や服用量を把握していると対応がスムーズに

Q.もし旅行先や帰省先でいつも飲んでいる薬がなくなったとき、最初に薬局で何を伝えるべきなのでしょうか。パニックにならず、薬剤師からスムーズに支援を受けるための必須情報を教えてください。

真部さん「旅先や帰省先の薬局でできる支援は、患者さんの情報から緊急性を判断し、必要なら最寄りのクリニックや病院をご紹介し、受診してお薬をもらえるようにすることです。それにはまず、薬の名前が分かれば正確に伝えてほしいのですが、分からなければ血圧の薬や糖尿病の薬といったざっくりとしたくくりでも構わないので、どのような薬を飲んでいるか教えていただきたいです。

次に、いつどのくらい飲んでいるかを教えてください。1日に何回、1回何錠を飲んでいるかです。さらに、最後に飲んだタイミングや、あと何日分必要なのかという情報も重要です。旅行先で昨日の夜までは飲んだなどの情報があれば、緊急性の判断が可能になります。

可能であればかかりつけ医や薬局の名前と場所も教えていただけると、薬剤師が問い合わせできる可能性があるのでとても助かります。他にも、アレルギーや副作用歴、過去に合わなかった薬についての情報や、お薬手帳またはお薬の写真があると便利です。

お薬手帳を持参するのが面倒な場合は、お薬手帳のスマホアプリや薬袋の写真を撮るというのも一つの方法だと思います。

最も重要なのは、名前が分からなくても諦めないということです。さまざまな情報を総合的に判断し、緊急性がある時には適した最寄りの病院やクリニックをご紹介できるため、受診して足りない分の薬を処方してもらうよう相談をするのがよいでしょう。

薬の名前が分からないと医師も処方を迷いますが、同じものが分かると処方しやすくなるので、ぜひお薬手帳やそれに相当するものを持参し、旅行先であることと足りない日数を伝えて、臨時で処方していただく形を取っていただければと思います」

電子お薬手帳のアプリが役立つ

Q.電子お薬手帳のアプリは、旅先でのトラブル対応にどう役立つのでしょうか。紙の手帳と比べて、アプリ(スマホ)に入れておくことが、なぜ緊急時の診察や調剤のスピードアップにつながるのかを教えてください。

真部さん「もちろん紙の手帳でも問題ありませんが、旅行先のトラブル時には電子お薬手帳の方がより便利です。紙の手帳は実際のところ、持参するのを忘れてしまう人も多く、シールを渡しても自分で貼らなければその部分が抜けてしまいます。

さらに、紙のお薬手帳は新しいものになると以前何を飲んでいたかが分かりません。薬の名前やいつ飲んだか、アレルギーについてなどを患者自身が忘れてしまっていると、対応が難しくなるのです。

一方で、スマホはほとんどの人が常に持ち歩いているため、電子お薬手帳であれば簡単に提示することができます。アプリであれば記入漏れもなく薬の履歴を一覧で見ることができるので、確認作業が迅速になるとともに、過去の一覧から薬の重複や相互作用、副作用、アレルギーなどを回避することが可能です。

また、緊急時でも診療や調剤のスピードアップにつながるので、旅行する人は電子お薬手帳をスマホに入れておくと、荷物にもならずに手軽でよいと思います」

「お薬手帳」にメモすべき内容は?

Q.「お薬手帳」にメモしておくと、災害や旅先での急病時に安心できる情報はありますか。

真部さん「持病があってお薬手帳に記載のない併用薬がある場合は、その薬をメモしたり、既往症や薬と食べ物のアレルギー、発疹が出たり気持ち悪くなったりといった副作用が出た薬についての記入があると、薬剤師はとても助かります。

また、家族などの緊急連絡先、かかりつけ医や薬局の名前と電話番号、血液型や妊娠中または授乳中かどうか、サプリや市販薬の使用状況といった情報が記載されているのもありがたいですね。

なお、子どもの場合は体重と月齢、解熱剤の使用歴、熱性けいれんの有無や回数、食物を含むアレルギー、併用薬、既往歴、副作用歴などを記載しておいていただけると処方の際にとても重要です。

子どもは年齢と成長速度の個人差がとても大きいため、薬の量が年齢ではなく体重換算なことが多いです。そのため成長によって体重がどんどん変わるため、最新の体重を必ず記載してください。

さらに、花粉症や鼻水に使われる一部の抗アレルギー剤が熱性けいれんを誘発してしまうことがあるので、本人や兄弟に熱性けいれんがある場合は必ず伝えていただきたいです。

子どもは状態が急変しやすく、さまざまな情報が薬を処方する判断に必要となるので、ぜひお薬手帳などにメモするとともに、忘れずに情報を更新していただければと思います」

* * *

旅行先やお盆の帰省時に万が一薬を切らしてしまっても、お薬手帳やスマホアプリの情報があれば、最寄りの医療機関の受診や調剤をスムーズに進めることができます。荷物になるのが面倒だという人は、電子お薬手帳を活用するのも良いでしょう。

オトナンサー編集部

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