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「まだ待てと言うのか!」予約していない男性。だが、受付の私が毅然と返した結果

  • 2026.8.8
「まだ待てと言うのか!」予約していない男性。だが、受付の私が毅然と返した結果

予約表に名前のない男性

歯科医院の受付で働いていた頃のことです。

朝の診療が始まって間もなく、一人の中年男性が慌ただしい様子で来院しました。

男性は片方の頬を押さえながら、受付カウンターまで来ると、強い口調で言いました。

「歯茎が腫れているんだ。予約はしていないけど、今すぐ診てくれないか」

予約表を確認しましたが、その日の午前中はすでに予約が埋まっていました。

ただ、痛みや腫れを訴えている以上、受付の判断だけで断ることもできません。

私は男性に、いつから腫れているのか、痛みや発熱はあるのかを確認しました。

そのうえで、診療の合間に対応できるか、院長へ相談すると伝えました。

「現在、予約の患者様を順番にご案内しております。症状を院長に伝えて確認しますので、少々お待ちいただけますか」

しかし、男性は待合室に並ぶ患者を見回し、いら立ったように声を上げました。

「こんなに腫れているのに…まだ待てと言うのか!見れば分かるだろう!」

突然の大きな声に、待合室の空気が静まりました。

私は驚きましたが、受付では症状の重さを判断できないこと、まずは歯科医師の確認が必要であることを落ち着いて説明しました。

「ご不安なのは分かります。ただ、受付では診断ができませんので、まず院長に症状を伝えます」

「確認せずにお断りすることも、予約の患者様より先にご案内するとお約束することもできません」

怒鳴る男性に、院長が伝えたこと

やり取りに気づいた歯科衛生士が、診療室から院長を呼びに行ってくれました。

しばらくして受付に出てきた院長は、男性の腫れている場所や痛みの程度を短く確認しました。

そして、予約患者の診療を中断してすぐに治療を始めることは難しいものの、診療の合間に状態を確認できると説明しました。

「応急的な確認になりますが、少しお待ちいただければ診ます。ただし、予約の方の診療状況によっては時間がかかります」

院長から直接説明を受けると、男性の声は少し落ち着きました。

「どれくらい待つかは分からないんですね」

「正確な時間はお約束できません。お待ちいただくのが難しければ、近隣で急患を受け入れている歯科医院をお調べします」

男性はしばらく迷ったあと、その場で待つことを選びました。

受付を済ませる際には、先ほどまでの強い口調は消えていました。

「さっきは痛くて、つい声を荒らげてしまった。すみません」

私も、体の痛みが強ければ不安になることは理解できました。

ただ、不安や焦りがあったとしても、受付に怒鳴れば早く診察を受けられるわけではありません。

予約の患者様にも事情があり、医療機関には安全に診療するための順番があります。

症状を訴える人を一方的に追い返さず、かといって大きな声に押されて特別扱いもしない。

その両方を守る難しさを感じた出来事でした。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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