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あなたの知らない“紫外線”のハナシ【化粧品開発のプロに聞きました】

  • 2026.8.5

「いつもSPF50+の日焼け止めを使っているのに、気づいたらなぜか日焼けしてしまっている…」。——それは決して不思議なハナシではなく、実は正しい紫外線対策ができていないかもしれません。今回は、知られざる紫外線の真実と、科学的エビデンスに基づいた「本当に正しいUVケア」について、紫外線研究のプロに徹底取材しました。

◆紫外線のことを「正しく」知っていますか?

私たち女性ゴルファーの肌はつねに過酷な紫外線にさらされています。「なんとなく」の知識でUVケアをしていると、未来の肌にシミやシワ、たるみといった大きな代償を払うことになるかもしれません。

そこで今回は、写真分野で培った長年の紫外線研究を活かしてUVアイテムを開発している富士フイルムの青木さんに、紫外線の正しい知識と最先端のUV対策について伺いました。

富士フイルム ヘルスケア ラボラトリー青木美菜子さん

入社年に誕生したアスタリフトと共にキャリアをスタート。処方開発から評価まで経験し、17年間にわたり紫外線研究に邁進。現在はUVシリーズなど、製品の企画・開発を牽引。

◆今さら聞けない“日焼け”の基本

そもそも日焼けとはどのようなメカニズムで起こるのでしょうか。紫外線には大きく分けて「UVB」と「UVA」の2種類があり、肌へのアプローチが全く異なります。

肌を赤く、炎症を起こす「UVB」

波長が短く、非常に強いエネルギーを持つ光。肌に当たると細胞内のDNAにダメージを与えるため、体は壊された細胞を修復しようと血液を集め、赤く炎症を起こします。ヒリヒリとした痛みと赤みが数日続いた後、細胞を守るための防御反応としてメラニンが作られ、だんだんと肌が黒くなっていきます。

肌の奥まで届き、未来のシワやたるみの原因になる「UVA」

UVBと比較して波長が長く、肌の奥(真皮)まで届く光がUVA。直接DNAを壊すことはありませんが、肌の奥で活性酸素を発生させ、真皮にあるコラーゲンやエラスチンなど、肌のハリや弾力を保つ成分にジワジワと長期的にダメージを与えることで、いわゆる「光老化」の原因に。地表に降り注ぐ紫外線のうち約96%を占めているのは、実はこのUVA。

ちなみにUVAには、肌がすでに持っているメラニン色素を酸化させて黒くする効果も。一度浴びぐらいでは数日で薄く戻りますが、繰り返しUVAを浴び続けることで、黒さが定着してしまいます。

知っておくべき「SPF・PA」の真実

日焼け止めの紫外線カット性能を表す「SPF」と「PA」。SPFはUVBを、PAはUVAを防ぐ指数で、それぞれ最強クラスの性能を持った日焼け止めは「SPF50+・PA++++」表示になる…というのは周知の事実かもしれません。

しかし「SPF50+・PA++++ならどれも同じ」というのは大きな勘違い。

従来の紫外線防御技術では、UVAの中でも波長が長く、肌の真皮深部まで侵入してしまう「Deep紫外線」をカットするのが難しかったそう。UVカットガラス越しや日傘をさしても肌に降り注ぐ量が多いのが「Deep紫外線」です。

「Deep紫外線」はUVガラスを突き抜けて降り注いだり、日傘をさしても地面から照り返します

◆正しい日焼け止めの選び方とは?

ヒリヒリとした嫌な痛みや色素沈着を防ぐためにも、日焼け止めで物理的に紫外線を防ぐことが重要。長時間屋外で紫外線にさらされるゴルファーだからこそ、適切な日焼け止めを選んで「正しく」使う方法を知っておきましょう。

テクスチャによって保湿力や紫外線防御効果も異なる!

ひとくちに「日焼け止め」といっても製品によって使用感や特徴が異なります。クリームやジェルなどさまざまなテクスチャがありますが、大きく違うのは以下の3点。

※画像はイメージです

【保湿力】
一般的な傾向として、高い順に「クリーム、ミルク、ジェル、ミスト」。
油分が多く含まれているクリームはその分保湿力が高く、ジェルやミストは使用感が軽い分水分の占める割合が高くなるため、保湿力はやや低い傾向があります。

【紫外線防御効果】
一般的な傾向として、高い順に「クリーム、ミルク、ジェル、ミスト」。
肌に塗ったときの膜が厚い・密着性が高い=紫外線に対する防御膜が強いと言えるため、テクスチャに重みがあるクリームだとしっかりと厚みが残ります。ミルク、ジェルはみずみずしく伸び広がりやすい反面、膜が薄くなったり密着しにくい傾向も。

【落としやすさ】
一般的な傾向として、高い順に「ミスト、ジェル、ミルク、クリーム」。
上の「紫外線防御効果」で説明したとおり、肌への密着性が高いものはその分落ちづらいため、クレンジングできちんと落とす必要があります。ミストやジェルは密着性が高くない分落としやすい(≒落ちやすい)ので、こまめに塗り直して防御膜をしっかりキープすることが重要。

日焼け止めを選ぶときのチェックポイント

ゴルフやアウトドアなど、屋外レジャーで落ちにくいさを重視したいときは「オイルベース」や耐水性の高い日焼け止めを選ぶのがおすすめ。汗や水に比較的強く、UV膜もムラなく密着しやすいため、屋外で長時間動き回る時に頼りになります。

手持ちの日焼け止めがオイルベースがウォーターベースかわからないときは、水を一滴垂らして軽く混ぜてみて。左のようにはじいて混ざりにくいのがオイルベース、右のようにスッとなじんで自然に混ざるのがウォーターベースと覚えておくと便利です

◆日焼け止めの効果を最大限に活かす「正しい」塗り方

日焼け止めの持つ紫外線防御効果を活かすには、十分な厚みのUV膜をしっかり肌に密着させることが重要。ベストな塗り方をしっかり覚えておきましょう。

【POINT】パッケージに記載されている推奨量をしっかり守って塗る

写真の量がおおよそ、紫外線防御効果を測定する際の目安となる2mg/cm2。肉眼で見ると、1円玉よりやや小さい範囲に思った以上にこんもりと盛っている印象です

パッケージや製品ページには「全顔でパール1粒大」など推奨量が記載されていることが多いですが、それはその日焼け止め製品が十分なUV効果を発揮するために最低限必要な量。ついついもったいなくて少量ずつ使ってしまいたくなりますが、記載されている推奨量をムラなく均一に塗ることが大事です。

【POINT】一度にたっぷりとって塗るのではなく、点置きでムラなく塗る

一度にたっぷりとると伸ばすのが大変。ムラ・白浮きが発生しやすいので、額や頬、アゴなどに点置きしたものを伸ばすほうが均一に塗りやすいです。頬や鼻など、高くて影にならない部分は重ね塗りするのがおすすめ。

[上]全顔にムラなく塗るためには、数箇所に日焼け止めを点置きして少しづつ伸ばしていく [下]耳や首の後ろ、デコルテ、足の甲は塗り忘れやすいので注意

【POINT】外出直前でなく15〜30分前に塗る

塗った直後から紫外線防御効果自体はありますが、塗りたての乾いていない状態だとUV膜が定着しておらず、洋服の擦れや動きでヨレたりとれたりする可能性があります。しっかり乾いてから外出できるように、家を出る15〜30分前ぐらいに塗るのがベスト。

◆うっかり焼けてしまったときの対処法

万全に対策していても、100%焼けないというわけにいかないのがゴルファーのお悩み。どうしても焼けてしまったときの対処法を教えてもらいました。

まずはクールダウンと鎮静

肌が赤くなってしまっている場合は、UVBによって肌が炎症を起こしている状態。まずは炎症の進行を止めるため、氷や冷水を当ててクールダウンすることが必要です。十分に冷やしてほてりが治まってきたら、低刺激で保湿効果の高いアイテムでスキンケアをするようにしましょう。

その後は有効成分の配合されているスキンケアで継続ケアを!

日焼け後の肌はメラニンが過剰に生成されているため、対策をとらずに放置すると、シミやそばかすができやすい状態になっています。メラニンの生成を抑える「アルブチン」「トラネキサム酸」「ビタミンC誘導体」などの美白有効成分が配合されたコスメを使うことで、シミ・そばかすを防ぐ効果が期待できます。

美白有効成分配合のアスタリフトのスキンケア製品一例[写真左から]ザ セラム マルチチューン[医薬部外品] 80ml ¥8,503、ホワイト アドバンスドローション[医薬部外品]130ml ¥4,598、ホワイト ジェリー アクアリスタ[医薬部外品] 60g ¥15,697、ホワイト アドバンスドクリーム[医薬部外品] 30g ¥6,094

また美白・抗炎症有効成分の「トラネキサム酸」、抗炎症有効成分の「グリチルリチン酸ジカリウム」が配合されているスキンケア製品を継続使用するのも、乾燥によるくすみを抑え、健やかな肌へ近づけるのに有効です。

後編記事ではラウンドデーの理想の日焼け対策ルーティーンとおすすめアイテム、日焼け止めに関する読者の疑問にお答えします!

取材協力/富士フイルム

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