1. トップ
  2. エピソード
  3. 「ゆとりある第二の人生」のはずが……世帯年収800万・62歳男性を襲った外貨建保険の罠

「ゆとりある第二の人生」のはずが……世帯年収800万・62歳男性を襲った外貨建保険の罠

  • 2026.8.2

「プロだから大丈夫だろう」。銀行員への思い込みから、退職金の大部分を外貨建保険に預け入れた宮城県の62歳男性。しかし契約直後の円高により資産価値は激減。多額の解約控除により身動きが取れず、ゆとりある第二の人生の計画はすべて狂ってしまいました。「妻に顔向けできない」と罪悪感にさいなまれる男性に、為替の恐ろしさと厳しい現実から得た痛切な教訓について教えてもらいました。

回答者のプロフィール

ママテナ編集部マネーチームは2026年7月、インターネット上で「お金にまつわるトラブル」について、エピソードを募集するアンケートを実施しました。今回紹介するエピソードは、そのアンケートに寄せられたものです。回答者である62歳男性のプロフィールは以下の通り。

  • 回答者本人:男性(62歳)
  • 居住地:宮城県
  • 家族構成:私(62歳)、妻(60歳)、子(30歳)
  • 回答者の職業:製造業の会社員(再雇用)
  • 配偶者の職業:会社員(正社員)
  • 現在の世帯年収:約800万円
  • 回答者個人の年収:約500万円
  • 住居形態:マンション(分譲)
  • 現在の金融資産状況:1200万円

銀行窓口の勧めで……退職金を外貨建保険につぎ込んだ後悔

宮城県の分譲マンションで、妻と暮らす62歳の男性。世帯年収は約800万円で、現在は再雇用で働いていますが、60歳で定年を迎えた際に受け取った退職金の運用をめぐり、大きなトラブルに直面したと言います。

当時、退職金の運用先を考えていた際に「銀行から外貨建保険を強く勧められました」と振り返る男性。金利の高さに惹かれ、退職金の大部分を一時払いで預け入れたそうです。

しかし、契約直後に円高が進み、資産価値が大きく目減りしてしまいました。「解約しようとすると多額の解約控除が発生するため、動くに動けない状況となり、手元にはわずかな現金しか残らない状態が続いています」と、想定外の事態に陥った経緯を明かしてくれました。

「ゆとりある第二の人生」が崩壊!妻への罪悪感にさいなまれる日々

この失敗によって、男性の人生設計は大きく狂うことになります。子どもの結婚費用や、老後の住み替え資金をすべて運用に回してしまったため、急な出費に対応できなくなってしまいました。

男性は「運用益どころか元本すら危うい状況にあり、この先も、ずっと働き続けなければならないという現実が重くのしかかっています」と現状を吐露。本来であればゆとりある第二の人生を送れるはずが、将来の計画がすべて狂い、働き続けなければならない不安に駆られていると言います。

当時の心境について「自分の金融知識の低さを突きつけられ、非常に悔しく情けない気持ちでした」と明かす男性。

「銀行の担当者はプロだから大丈夫だろうという安易な思い込みが、家族の未来を台無しにしてしまったという罪悪感にさいなまれました」と強い後悔をにじませました。

特に妻に対しては顔向けができない状態だったとのこと。精神的に非常に不安定になり、仕事にも集中できないほど追い詰められていたそうです。

猛勉強で得たリスク管理能力!銀行員は責任をとってくれないという教訓

この状況を少しでも好転させるべく、男性は銀行の窓口に出向いて説明を求めました。しかし、納得のいく回答は得られませんでした。

その後、金融商品取引業者を監督する窓口に相談し、不当な勧誘がなかったかも調査してもらったと言います。

さらに、自分自身でも為替の仕組みを猛勉強したという男性。「いつ解約するのが最も損失を抑えられるか、専門家のブログや書籍を読み漁ってシミュレーションを繰り返しました」と必死の行動を振り返りました。

ただ、損失の一部を取り戻すような画期的な進展はなく、結局は現状を維持しつつ、時間をかけて市場が回復するのを待つしかありませんでした。

とはいえ、男性自身が為替に関する知識を身につけたことで、やみくもに恐れることはなくなったのだとか。現在も損失は抱えているものの、客観的なリスク管理ができるようになり、精神的な動揺は収まったそうです。

もし、投資に手を出す前に戻れるなら「銀行の窓口が勧める金融商品には決して手を出しません」と断言する男性。

「目先の金利に惑わされることなく、まずは手元に現金を確保することを優先し、投資をするなら手数料の安いインデックスファンドを少額から始めます。自己責任の重さを自覚した行動をとります」と力を込めます。

トラブルを通して「銀行の窓口は売る側の立場であり、こちらの人生に責任を持ってくれるわけではないという厳しい現実を学びました」と、痛切な教訓を得たという男性は、金融知識がないまま高リスクな商品に手を出すことの危険性を身をもって実感したそうです。

男性は今、「この経験を教訓に、今後は投資に対する姿勢を根本から改め、他人の言葉をうのみにせず、自らの責任で資産を守り抜く強さを身につけたい」と心に誓っています。

 

(文:ママテナ編集部マネーチーム)
※この記事は、ママテナ編集部マネーチームが2026年7月、「お金にまつわるトラブル」をテーマに実施したアンケート(インターネット回答)に寄せられたエピソードを元に作成しています。
※写真はイメージで本文とは関係ありません。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ