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80代女性「熱中症気味だから…」内科からの処方箋…薬剤師が思わずヒヤリとした“会話の中で発覚した”落とし穴とは…

  • 2026.8.17
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

猛暑日の調剤室には、独特の緊張感が漂います。

集中力が落ちやすいこの季節、実際に起きた“ヒヤリハット”を通じて、現場で薬剤師がどのような工夫をしているのかをお伝えします。

あわせて、患者さん側でもできる「もう一度の確認」ポイントもご紹介。

安全な服薬は、薬剤師と患者さんの二人三脚で守られていることを実感できるエピソード集です。

猛暑日の調剤室に漂う独特の緊張感

外気温が35℃を超えるような日、薬局の中は冷房が効いていても、来局者の増加とともに空気が張り詰めます。

集中力を保つのが難しい季節

暑さによる疲労、来局者の多さ、頻繁な電話対応…。

人間である以上、集中力には波があります。

だからこそ、複数人でのダブルチェックや声出し確認など、システムでミスを防ぐ工夫が欠かせません。

ヒヤリハット①:似た名前の薬に手が伸びかけた瞬間

ある猛暑日の午後、処方箋に書かれた薬を棚から取り出そうとした瞬間、隣にある“似た名前の薬”が視界に入り、一瞬手が止まりました。

似た名前、規格違いに注意

医薬品の中には、名前がよく似ているものや、同じ薬でも規格(含有量)が異なるものが多数存在します。

例えば「〇〇錠5mg」と「〇〇錠10mg」など、1文字違いで作用の強さが変わることも。

この時は棚に貼った色分けラベルと声出し確認で無事に正しい薬を選択できました。

ヒヤリとした経験こそ、翌日の改善につながる大切な気づきを与えてくれます。

ヒヤリハット②:熱中症薬と常用薬の飲み合わせ

別の日、80代の女性患者さんが「熱中症気味だから」と内科で処方された薬を持って来局されました。

80代患者さんへの声かけで発覚

処方内容を確認しつつ、「他に飲んでいるお薬はありますか?」と伺うと、「近所の整形外科でもらっている薬がある」とのこと。

お薬手帳を拝見すると、利尿作用のある薬が含まれており、脱水傾向になりやすい夏場は特に注意が必要な組み合わせでした。

医師に疑義照会を行い、用量を調整いただくことに。

何気ない一言の確認が、大きなトラブルを防ぐことにつながります。

患者さん側にもできる“もう一度の確認”

安全な服薬は、薬剤師だけでなく患者さんご自身の「気づき」にも支えられています。

受け取り時に薬の色・形をチェック

いつも飲んでいる薬と色や形が違うと感じたら、遠慮なく薬剤師に声をかけてください。

ジェネリック医薬品への変更やメーカー変更で見た目が変わることはよくありますが、患者さんのその違和感が、稀に薬の取り違えの発見につながることもあります。

「あれ?」と思ったその感覚こそ、最強のセーフティネット。

薬剤師にとっても、患者さんからの一言はとてもありがたいものです。


ライター:下田篤男

京都大学薬学部総合薬学科を卒業後、調剤薬局やドラッグストアグループで薬剤師として勤務してきました。総合病院の門前店舗では管理薬剤師を務め、たくさんの患者さんと向き合う日々の中で、「薬を渡す」だけではない、人と人との関わりの大切さを実感しています。現在は薬剤師として現場に立ちながら、医療記事の執筆・編集や薬局経営コンサルタントとしても活動中。読者の皆さまに、薬局がもっと身近で頼れる場所になるような情報をお届けしていきたいと思っています。


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