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61歳からもう一度アイドルに!? 還暦を迎えた平成のレジェンドアイドルが仕掛ける、無謀で最高な人生リベンジマッチ『ライバルアライバル』【書評】

  • 2026.7.25

【漫画】本編を読む

年齢を重ねるごとに、新しく何かを始めることへのハードルは高くなりがちだ。『ライバルアライバル』(永田さんずい/KADOKAWA)は、かつて日本中を熱狂させた元アイドルのふたりが、還暦を過ぎて再びアイドル活動に挑戦する姿を描いた物語である。年齢を理由に自分の限界を決め、どこか諦めていた気持ちを奮い起こさせてくれる熱い作品だ。

物語の主人公は、平成のアイドル界を席巻した伝説のユニット「フォーエバーズ」のメンバー・永峰久美華。当時は遠野永亜とともに数々のヒット曲を飛ばして一世を風靡していた。しかしある時期を境に久美華は芸能界を引退し、永亜ともけんか別れをしたまま、その後長い時間が過ぎていた。

そうして61歳を迎えたある日、久美華の前に永亜が現れ、いきなり「もっかいアイドルしようよ」と持ちかけるのだ。突然すぎる提案に驚く久美華に、永亜は自分の余命が5年であることを打ち明ける。

見どころは、久美華と永亜の関係だ。かつて互いに火花を散らしたライバルでありながら、最高の相棒だったふたり。そのため再会した瞬間から、ふたりの間には懐かしさだけでは片づけられない感情が生まれる。それでも、永亜の言葉は久美華の中に眠っていた気持ちを大きく揺さぶっていく。そして久美華が再びマイクを握ろうとする姿には、過去の栄光にすがるだけではない、もう一度自分の限界を超えていこうとする力強さに胸が熱くなるだろう。

「60歳を超えてから再びアイドルをする」という展開を、ただの奇抜な設定で終わらせていないところが本作の大きな見どころだ。若さだけが武器ではない。積み重ねてきた時間をすべて抱えたままステージに立つからこそ、放てる輝きがある。久美華と永亜のリスタートは、派手だけど泥くさくて、最高にかっこいい。その姿を見ていると、新たに何かを始めるのは、年齢も過去も関係なく、自分の気持ちひとつであることを教えられる、パワーに満ちた作品だ。

文=ゆくり

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