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松井ケムリさん「やっぱり失敗には慣れておいたほうがいい」父になって描いた初めての絵本<7/24発売>

  • 2026.7.23
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昨年、第一子が誕生したお笑いコンビ・令和ロマンの松井ケムリさん。子どもが生まれたことから絵本を手に取る機会が増え、「いつか自分も絵本を出したい」と思うようになったといいます。そんな松井さんが初めて手がけた絵本『ちがうちがう』には、どのような想いが込められているのか。父親になって変わった絵本との向き合い方、「失敗を怖がらなくていい」というメッセージについて聞きました。

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子どもが生まれたからこそ、絵本を出したいと思った

―まず、絵本『ちがうちがう』を刊行された経緯を教えてください。

今年の5月に開催された令和ロマンの単独ライブ中、幕間映像で何か発表できることをしたいと考えたのがきっかけでした。昨年、子どもが生まれて、贈り物などでたくさん絵本をいただいたんですよ。それを読み聞かせしているうちに「絵本を出したい」と思い始めて、そこにタイミングよくお声がけいただいて実現したという感じです。

 

―お子さんが生まれてから、松井さん自身は絵本との付き合い方はどのように変わりましたか。

そうですね、今は子どものためにさまざまな絵本を読むようにしています。月齢によっても変わってきますが、文字がほとんどない絵本から、キラキラしたデザインのもの、五味太郎先生の作品も読み聞かせています。僕は、特に「こういう絵本がいい」と選ばないタイプです。僕は多読派なので、どんな絵本でも手に取って読むこと自体が大事だと思っています。だから家にもいろんな種類があればあるほどいい。買物へ行って、見たことがない絵本があればとりあえず買って帰ります。自分の子ども時代を思い返しても、名作だけを読んでいたわけじゃないんですよね。有名ではない絵本でも不思議と興味を持って読んでいた気がして。子どもはまだ1歳になったばかりなんですけど、家にはすでに50冊ぐらいありますね、ちょっとした小児科みたいな(笑)。

「本をたくさん読んでいること」が武器になる

絵本をたくさん読ませたいという気持ちは、松井さんご自身が小さい時から絵本好きだったりされたからですか? どんな本が好きでしたか?

今でも覚えているのは『手ぶくろを買いに』。『ノンタン』シリーズも読んでいました。小学生になってからは『かいけつゾロリ』シリーズも好きでした。しかし僕が本をたくさん読んでいたかというと、実はそうでもなくて。周りの子どもの中では比較的読むほう、くらいだったと思います。両親は「本ならいくらでも買っていい」と言っていましたけど、それでも特に買い漁ったことはなく。だからこそ自分の子どもには、もう少し本を読んでほしいという気持ちがあります。あくまで僕の肌感覚なのですが、「この人、すごいな」と思う人で、本を読んでいない人っていないんですよ。本を読むことで思考力も身につくし、勉強に関しても素地ができる。知性が身につくというのもあるけど、大人になっていろいろな人を見てきた今、やっぱり本を読んでいることは武器になると思っています。

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初めての絵本づくりは「逆算」しながら

では発売される絵本『ちがうちがう』についてお話を聞かせてください。オリジナルストーリーになりますが、どのように作られたのでしょうか?

絵本って、対象年齢などによってページ数など一定の型があることが多いそうなんです。だからページ数を決めて、次に「どう始まって、どう終わるか」を考えました。そこから全体を俯瞰して、流れを組み立てていくのはおもしろかったですね。タイトルの『ちがうちがう』も、「違う、違う」とツッコむという骨組みだけは最初から決めておいて。その後に、どんな世界観にするか、どう展開するかを考えていくうちに「じゃあボケとツッコミは何ページでやろう」と逆算して作っていきました。

「違ってもいい」は、失敗してもいいということ

―主人公のただしくんがとても可愛く、印象的なのですが、このキャラクターはどのように生まれたのでしょうか? もともと松井さんが描かれていたキャラクターだったりされるんですか?

実は僕、普段はほとんど絵を描かないんですよ。だからすべて、この絵本のためのイラストを描いたんですけど、主人公のラフ画を描く時間があって、そのときになんとなく描いたキャラクターなんです。特に気に入っているのは、このポカンとした口ですね。あとこの頭にあるお団子は、髪なのか、帽子なのか、自分でもよくわからず描いて、そのまま残った感じです(笑)。前髪のパッツンとか、どんぐりみたいな丸いフォルムもそのままでいいやと。最近、子どもが初めて髪を切って、少しパッツンになったらただしくんに似てきて、そこも含めて可愛くて好きですね。

―お話の中で、数々の間違いについて「ちがっても いいんじゃない?」と声をかけるシーンがとても印象的でした。この一冊に込めた思いを教えてください。

「違ってもいい」って、失敗してもいいという意味でもあって。やっぱり失敗には慣れておいたほうがいいと思うんです。今は「失敗に厳しい世の中」とも言われますけど、実際には意外とみんな他人の失敗を気にしていない。失敗に慣れている人って強いですし、失敗できるという才能もある。人生ってそうやって結局、打席に立ち続けるしかないんですよね。だから自分の子どもが失敗したとき、「気にしなくていいんだ」と思えるような環境にしてあげようと思っています。

待望の絵本は、2026年7月24日発売!

絵本『ちがうちがう』
集英社/34ページ 1980円(税込)

ある日、不思議な世界に迷い込んだただしくんは、神様に出会う。そこで“神さまがつくった世界”を見せてもらうのだが、目にするものすべてに、ただしくんのツッコミが止まらない! ただしくんは無事におうちへ帰ることができるのか――

PROFILE

松井ケムリ(まつい・けむり)

1993年生まれ。神奈川県出身。お笑いコンビ・令和ロマンのツッコミ担当。2023年、2024年の『M-1グランプリ』で史上初となる連覇を達成。バラエティ番組やラジオなど幅広く活躍するほか、2026年に初の絵本『ちがうちがう』を刊行し、絵本作家としての活動にも注目が集まる。現在は1歳の子どもの父として子育てにも奮闘中。

撮影/土岡虎太郎 取材・文/松倉和華子

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