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【両国】江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」@江戸東京博物館

  • 2026.7.24

明治の「洋館」はいかに生まれたか――文明開化がつくった建築の大転換

両国の東京都江戸東京博物館では江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」が2026年8月23日(日)まで開催されています。

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」は、法隆寺建立から千年以上続く日本建築史の流れの中で、明治という“巨大な転換点”に焦点を当てた展覧会です。江戸から明治へと時代が移ると同時に、西洋建築という未知の文化が一気に流れ込み、日本の都市景観は劇的な変貌を遂げていきました。

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

展覧会場は、幕末の東京・横浜の風景に始まり、築地ホテル館のような初期の洋館、そして大工棟梁による擬洋風建築へと展開していき明治初期の雰囲気が感じられる空間演出で没入感が感じられます。

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

明治建築を今に伝えるシャンデリア

明治元年の東京開市に伴い、築地ホテル館は外国人向けの宿泊・交易施設として建設された東京初の洋館です。

出典:リビング東京Web

海運橋第一銀行雪中 小林 清親/画 1877年(明治10) 東京都江戸博物館蔵

その設計・建設に携わった清水喜助は、後に第一国立銀行も手がけ、こうした日本の大工が西洋建築を取り入れて造った建物は「擬洋風建築(ぎようふうけんちく)」と呼ばれます。

出典:リビング東京Web

右:第一国立銀行シャンデリア 江戸東京たてもの園蔵(現・三井八郎右衞門邸)
「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景※撮影は会場の指示に従って下さい。

本展では、第一国立銀行で実際に使用されていたシャンデリアを、江戸東京たてもの園(三井八郎右衞門邸)から特別に借用して展示しています。明治初期の擬洋風建築を彩った貴重な資料として、本展の見どころの一つです。

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

さらに、辰野金吾や片山東熊ら日本人建築家の登場により、建築は単なる模倣から創造の段階へと進化していきます。東京駅(中央停車場)や「慶應義塾図書館 旧館」などに見られるように、「日本人が西洋建築をどう自分のものにするか」という挑戦が本格化した時代でもありました。

出典:リビング東京Web

「中央停車場建物展覧図」 鉄道博物館蔵

日本橋の川辺を再現した音響表現、赤煉瓦の都市風景など、来場者はまるで明治の東京に入り込んだかのような感覚を味わえます。とりわけ妻木頼黄が手がけた日本橋の麒麟像や照明意匠と、辰野金吾による帝国製麻ビルを再現した展示は、当時の建築思想の競演を感じさせる見どころのひとつです。

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

鹿鳴館から東京駅へ――“没入型展示”で体感する明治の都市風景

本展の特徴は、単なる資料展示にとどまらず、空間そのものを再現する「体験型展示」にあります。鹿鳴館の舞踏会を思わせる光と影の演出は音響効果もあり当時の様子がうかがえる空間演出が工夫されています。

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

鹿鳴館の優雅な装飾の一部も展示されており、当時の装飾様式を比較しながら鑑賞できます。

出典:リビング東京Web

鹿鳴館軒先飾り(持送り) 東京都江戸東京博物館蔵

浅草凌雲閣を思わせる演出も加わり、展覧会全体がひとつの“時間旅行装置”として機能しています。

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

日本初公開!2人のドイツ人建築家が描いた幻の国会議事堂案

ドイツ人建築家エンデ&ベックマンが「官庁集中計画」の一環として描いた国会議事堂のドローイングは、本展の見どころの一つです。現在の国会議事堂につながる初期構想を示す貴重な資料として見ることができます。

出典:リビング東京Web

右:「国会議事堂案外観透視図」エンデ&ベックマン/設計 1887-8年(明 治20-21)頃
左:「東京裁判所第一案外観透視図」エンデ&ベックマン/設計 1887年(明治20)
いずれもベルリン工科大学建築博物館蔵 Architekturmuseum der Technischen Universität Berlin, Inv.

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

出典:リビング東京Web

「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

宮廷を彩った家具と調度品

さらに、東宮御所彩鸞の間の家具や有栖川宮邸の調度品など、実際に使用された貴重な家具が展示されることで、「写真で見る明治」ではなく「触覚的に感じる明治」が立ち上がります。

出典:リビング東京Web

当時の東宮御所で実際に使用された家具 「洋館 明治の夢と挑戦」展示風景

明治という時代は、単なる西洋模倣の時代ではなく、日本人が初めて「建築を通して近代を設計した時代」であったことが、この展覧会から立ち上がってくる。洋館とは何だったのか――その問いに対する答えを、空間ごと体験できる稀有な展示です。

江戸東京博物館リニューアル記念特別展「洋館 明治の夢と挑戦」
2026年6月23日(火)―8月23日(日)
※展示替えあり 前期:6月23日(火)―7月26日(日)
後期:7月28日(火)―8月23日(日)
午前9時30分―午後5時30分、土曜日は午後7時30分まで8月7日(金)・14日(金)・21日(金)は午後9時まで
(入館は閉館の30分前まで)
休館日 毎週月曜日(ただし7月20日、8月10日は開館)、7月21日(火)

東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
〒130-0015 東京都墨田区横網一丁目4番1号
TEL. 03-3626-9974(代表)
JR総武線 「両国駅」下車 西口から徒歩3分、東口から徒歩7分
都営地下鉄大江戸線 「両国駅(江戸東京博物館前)」下車 A3・A4出口から徒歩1分
一般1,600円(1,280円/1,400円)、大学生・専門学校生1,280円(1,020円/1,080円)、65歳以上800円(640円/600円)
※( )内は20名以上の団体料金/前売料金。 ※チケットの販売は江戸東京博物館のみで行います。
※ 次の場合は観覧料が無料。小・中・高校生及び未就学児童。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。
※ 中・高・大学・専門学校生の方は学生証を、65歳以上の方は年齢を証明するもの(健康保健証、運転免許証など)のご提示をお願いいたします。
URL:https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/s-exhibition/western-style-architecture/

※記事に掲載した内容は公開日時点または取材時の情報です。変更される場合がありますので、お出かけの際は公式サイト等で最新情報の確認をしてください

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