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不倫夫「離婚したら家は俺がもらう!」妻子を追い出そうとした夫に、長男が突きつけた容赦ない現実

  • 2026.7.6

夫と3人の子どもたちと一緒に、戸建て住宅で暮らしていた私。
在宅でデザイン関係の仕事をしていた私は、自分の貯金を使って家をリフォーム。細部までこだわって作り上げた、思い入れのある大切な住まいだったのですが……。

幸せな毎日を送っている――そう言えたらよかったのですが、実際のところ、私は夫のことで深く悩んでいました。

いつごろからか夫は家事を一切しなくなり、在宅で働く私を見下すような発言を繰り返すようになったのです。

最初のころは反論していましたが、言い争いになるたび家の空気は重くなり、子どもたちも不安そうな顔に。子どもたちにつらい思いをさせたくなくて、私は次第に言い返すことをやめました。

それでも夫の態度は変わりませんでした。育児も完全に私任せで、子どもの世話をすることはほとんどありません。

それなのに文句だけは一人前。

「子どものためにも、父親として少しは関わってほしい」と何度かお願いしましたが、夫は鼻で笑ってこう言うだけでした。

「家事も育児も女の仕事だろ」

私は在宅勤務とはいえ、仕事量も決して少なくはなく、収入もそこそこありました。それでも夫は、家で働いているというだけで私を軽く見ていたのです。

日に日に怪しくなる夫

そのころから夫の帰宅時間はどんどん遅くなっていきました。急な休日出勤や出張も増え、以前とは明らかに生活が変わっていったのです。

さらに急に身だしなみに気を使うようになり、スマホも肌身離さず持ち歩くようになりました。

「もしかして、不倫……?」

そんな嫌な予感が頭を離れず、私は夫の様子を注意深く観察することにしましたが、しばらくは確証を得られるような出来事はありませんでした。

しかしある休日、買い物へ出かけた先で、疑念が確信へと変わります。夫が若い女性と腕を組み、恋人同士のように親しげに歩いている姿を偶然目撃してしまったのです。

見間違いではありませんでした。

その場で問い詰めたい気持ちに駆られましたが、それでは子どもたちを悲しませる結果につながりかねない――そう思った私は感情的にならず、冷静に証拠を集めることに。すぐに探偵へ調査を依頼し、不倫相手の身元や交際の実態について調べてもらうことにしたのです。

夫を追い詰めた長男の一言

それから約1カ月後――。

探偵から調査報告書を受け取り、夫が不倫をしていることを裏付ける証拠はそろいました。あとは、どのタイミングで離婚を切り出すかを考えていた矢先のことです。

ある日の夕方、見知らぬ女性を連れて帰宅した夫。玄関に入るなり夫は得意げな表情で言いました。

「俺、この人と再婚するから離婚してくれ」

突然の話に言葉を失っていると、夫はさらに信じられないことを口にしました。

「家のリフォームも終わったし、お前はもう必要ない。子どもを連れて出ていってくれ」

隣では女性が満足そうに笑っています。あまりにも身勝手な言い分に、あきれて言葉が出ませんでした。

私に代わり、口を開いたのはそのやり取りを静かに見ていた中学生の長男。

「パパ、ちょっと考えてみて」

夫は不機嫌そうに長男を見ました。長男は落ち着いた口調で続けます。

「この家って、もともと誰の家だった?」

「もともとはママのほうのひいおじいちゃんとひいおばあちゃんの家で、それを僕たちのおじいちゃんたちが引き継いで、今はおじいちゃんとおばあちゃんの名義だよね?」

「僕たちは借りて住んでいるのに、どうしてパパの家ってことになるの?」

その瞬間、夫の表情が変わりました。

「……え? 俺の家じゃないのか?」

夫はようやく自分の勘違いに気付いたようでした。

夫はこの家を自分の家だと思い込んでいたようですが、この家はもともと私の祖父母が建てたもの。今は私の両親名義で、私たち家族は厚意で住まわせてもらっているだけ。

実は夫がこの家を自分たちのものだと思い込んでいたのには理由がありました。数年前にこの家に入居する際、私の両親と使用貸借の取り決めを交わしたのですが、そのやり取りが済んだときに両親が「これでこれからはお前たちの好きにできるな」と言ったのです。

両親は「リフォームや模様替えを自由にしていい」という意味で言ったのですが、夫はそれを「自分たちの所有物になった」と都合よく解釈し、本来の名義のことなどすっかり忘れていたようでした。

しかも、リフォーム費用も夫は「そんなことにお金を使うなんてもったいない」と反対していたため、私が独身時代に貯めたお金で支払っていました。それなのに、まるで自分の財産であるかのように話を進めていたのです。

そんなことも確認せずに、私たちに向かって「出ていけ」と言っていたのかと思うと、情けない気持ちしかありません。

醜い仲間割れを始めた2人

長男は最後に静かに言いました。

「出ていくのは僕たちじゃないよね?」

正論でした。しかし夫は納得できなかったようです。

「いや、でも在宅の細々とした稼ぎしかないお前だけで、子ども3人も抱えてこの家での暮らしを維持できるわけないだろ! 経済力のないお前たちが出ていくのが現実的な話なんだよ!」

思わず耳を疑いました。どこまでも私を見下し、自分に都合のいい結論を信じ込んでいたようです。

すると、それまで黙っていた不倫相手が声を荒らげました。

「話が違うじゃない!」

そして長男に向かって、「子どもは黙ってなさい! いいからあなたたちが出ていけばいいの!」と言い放ったのです。家の事情も何も知らないまま口を挟み、私たちを追い出そうとする態度に、私はあきれ果ててしまいました。

これ以上話し合う意味はないと判断した私は、「離婚には応じます」とだけ言いました。勝ち誇ったような顔をした夫たちに構わず、さらに続けます。

「その代わり、不倫については慰謝料を請求します」

「子どもたちの養育費についても、きちんと取り決めましょう」

その一言で、夫の表情は一変。慌てて必死に取り繕い始めました。

「えっ……慰謝料? そんなの……払えるわけないだろ!」

「悪かった! 離婚なんて本気じゃなかったんだ!」

その言葉を聞いた不倫相手は激怒。

「家ももらえるって言ってたじゃない!」

「全部嘘だったの?」

私たちをこの家から追い出して、夫婦になるはずだった2人は、その場で互いを責め始めました。

夫は「お前のほうがしつこく迫ってきたんだろ!」と言い返し、不倫相手も負けじと言い返します。

醜い責任の押し付け合いを見ながら、私はただ早く終わってほしいと思っていました。子どもたちにこんな言い合いを聞かせたくない、子どもたちを別の部屋に行かせなければ……と思っていたそのとき、長男がスマホを取り出したのです。

「もしもし、警察ですか――?」

その一言を聞いた瞬間、夫と不倫相手は顔色を変え、慌てて家を飛び出していきました。

私が急いで長男の手元を見ると、実際にはどこにも電話はつながっていませんでした。長男は弟や妹のことを思い、機転を利かせたのです。

新しい生活の始まり

夫と不倫相手が家を出て行ったあと、私はすぐに弁護士へ相談。探偵が集めてくれた証拠もそろっていたため、離婚協議は比較的スムーズに進みました。

その結果、夫とは正式に離婚が成立。子どもたちの養育費についても公正証書を作成し、不倫に対する慰謝料も夫と不倫相手の双方に請求しました。夫は当初、「そんなお金は払えない」と抵抗していましたが、最終的には支払うことで合意してくれました。

後から聞いた話では、不倫相手との交際中に見栄を張って高価な食事やプレゼントを繰り返していたらしく、ほとんど貯金が残っていなかったそうです。慰謝料や養育費の支払いも重なり、生活はかなり苦しくなったと共通の知人から聞きました。

一方、不倫相手も夫と別れることになったそうです。その後どうなったのか詳しく知るつもりはありませんし、今では興味もありません。私にとって大切なのは、過去ではなく子どもたちとの未来です。

離婚からしばらく経ち、わが家には穏やかな時間が戻ってきました。

長男は「無理しないでね」と私を気遣いながら、以前より積極的に家事や下の子たちの世話を手伝ってくれるようになりました。本来なら子どもに背負わせたくない役割もあります。だからこそ私は、長男に頼り切ることなく、「ありがとう」という感謝の気持ちを忘れず、子どもたちが子どもらしく過ごせる環境を守っていこうと心に決めています。

これから先も大変なことはあると思います。それでも、子どもたちと支え合いながら、一歩ずつ前を向いて歩いていこうと思っています。

◇ ◇ ◇

配偶者の不倫が発覚した場合、感情のまま行動するのではなく、証拠を確保し、弁護士などの専門家へ相談しながら冷静に対応することが大切です。

また、離婚後に誰が家を出るかは「夫婦のどちらか」という単純なものではなく、不動産の所有者や居住状況などを踏まえて判断されます。思い込みだけで話を進めることはできません。

家族のかたちは変わってしまっても、安心して暮らせる居場所はつくることができます。ひとりで抱え込まず、信頼できる人や専門家の力を借りながら前へ進むことが、自分自身と子どもたちの未来を守る第一歩になるのかもしれません。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。


著者:ライター ベビーカレンダー編集部/ママトピ取材班

ベビーカレンダー編集部

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