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「リセットの利かない残機1の過酷なゲーム」55歳独身ギャグ漫画家が、突然の子育てで感じた驚きと、自分の変化【著者インタビュー】

  • 2026.7.4

【漫画】本編を読む

55歳、独身。このまま一生、ひとりで生きていくものだと思っていたけれど……。ギャグマンガ家・渡辺電機(株)さんは、55歳の時にふたりの娘を持つ女性と結婚。突然二児の父となった。当時大阪に住んでいた長女のアユちゃんを年度途中で転校させないよう、一足先に東京で父と娘のふたり暮らしを始めることに! そんな実体験を描き出したのが『父娘ぐらし 55歳独身マンガ家が8歳の娘の父親になる話』(渡辺電機(株)/KADOKAWA)とその続編『父娘ぐらし それから 55歳まで独身だったマンガ家が8歳の娘と過ごした4か月間』(渡辺電機(株)/KADOKAWA)だ。

8歳の娘との生活で経験した驚き、ひとりでは味わえない苦労と、幸せ。初めて経験する子育てに悪戦苦闘する様子をコミカルに描き出したこのコミックエッセイは、どのように生まれたのか。著者・渡辺電機(株)さんにお話を伺った。

——8歳のアユちゃんとふたり暮らしを始めて、一番驚いたことはどんなことでしょうか。

渡辺電機(株)さん(以降 渡辺):大人と子どもの、味覚と生命力の違いです。匂いを嗅いだだけでウッとなるような甘いお菓子をムシャムシャ食い、冷たい牛乳をガブガブ飲み、傷を作ってもモノスゴい速さで回復します。腕を切り落としても新しく生えてくるんじゃないかと思うほどでした。

——独身時代と比べて、父親になってから渡辺電機(株)さん自身のどのようなところが変わりましたか。

渡辺:他人に全力で頼られ、身を預けられるという経験は大きいです。世界の見え方が変わります。

——どういう時に「父親になった」と実感しましたか。

渡辺:まだ大阪にいた頃、家族みんなで神戸の「どうぶつ王国」という大きな動物園に行ったのですが、帰りの電車でアユが私の膝の上で寝入ってしまい、腕をヨダレでベトベトにされた時でしょうか。

——子育てのどういうところが面白く、どういうところが難しいと感じますか。

渡辺:子育てを含む人生そのものが、ゲームのようなものと思っています。リセットの利かない残機1の過酷なゲームと思って、不幸な未来を回避すべく、与えられた条件で最善を尽くしています。

取材・文=アサトーミナミ

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