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【60代エンタメ】スーパー歌舞伎『もののけ姫』開幕!市川團子「シシ神の宙乗りに注目を」40周年新作の創作秘話

  • 2026.7.4

『素敵なあの人』8月号にご登場いただいた市川團子さんが主人公・アシタカを演じるスーパー歌舞伎『もののけ姫』が、7月3日から東京・新橋演舞場で幕を開けました。スーパー歌舞伎40周年の節目を飾る新作として大きな注目を集める本作。

開幕前に行われた囲み取材とゲネプロ(公開舞台稽古)では、市川團子さん、中村壱太郎さん、中村時蔵さんが作品への思いや創作の舞台裏を語りました。その模様を、迫力ある舞台写真とともにお届けします。

市川團子さんの凛々しく颯爽とした姿は、まさにアシタカそのもの。

スーパー歌舞伎40周年の新作に挑む團子さんの覚悟

左より、エボシ御前役=中村時蔵さん、アシタカ役=市川團子さん、サン役=中村壱太郎さん

主人公・アシタカを演じる市川團子さんは、開幕を目前に控えた心境について、「祖父が生涯をかけて命がけで作り続けたスーパー歌舞伎という冠と、ジブリさんの代表作でもある『もののけ姫』という大きな冠。そのふたつの冠の中で新たな歌舞伎が作られます」と語り、作品に向き合う責任の大きさを明かしました。

スーパー歌舞伎40周年という節目に誕生する新作だけに、「お客様の中にはスーパー歌舞伎のイメージがあります。そこから離れないように、かつ『もののけ姫』の魅力も届ける作品でなければならない。その重みを実感しています」と率直な思いを吐露。

「怖さとワクワク感の両方がありますが、武者震いするような思いです」と幕開きへの緊張と期待を口にしました。

全員で意見を出し合った熱気あふれる稽古場

團子さんからは、稽古場でのこんなエピソードも。

取材で、作品への意気込みを語る團子さん。

「演出の横内謙介さんは、歌舞伎と『もののけ姫』のバランスを考える場面では、積極的に僕たちの意見を聞いてくださいました。すると必ず一人ではなく何人もが『こうしたらどうでしょう』と意見を出すんです。歌舞伎は工夫の歴史。その熱量をみんなが持って稽古をしていました」
稽古場には俳優だけでなくスタッフも含め、全員が「スーパー歌舞伎をより良い作品にしたい」という思いを共有しながら作品づくりに取り組んでいたそうです。

サンを演じる中村壱太郎さんは、「古典歌舞伎とはまったく違う作り方でした。演出の横内さんを筆頭に、みんなが意見を出し合うことで、自分でも気づかなかった役の深掘りができました」と、新作ならではの創作の醍醐味を語りました。

取材中、衣裳のまま戦うポーズも見せてくれた壱太郎さん。

エボシ御前を演じる中村時蔵さんも「團子くんを中心にみんなで話し合いながら進んでいく。それがこれからのスーパー歌舞伎なのかなと感じました。ディスカッションできる、とてもよい稽古場でした」と現場の雰囲気を明かしました。

その場にいるだけで、エボシ御前の毅然とした佇まいを感じさせる時蔵さん。

スーパー歌舞伎ならではの美意識が息づく拵えにも注目

今回の『もののけ姫』では、趣向を凝らした拵えにも注目です。

團子さんは、アシタカやサンが白塗りで登場する理由について、「リアルを追求するなら肌の色のほうが自然かもしれませんが、スーパー歌舞伎の理念は『とにかく美しく』ということ。デフォルメされた美しさを大切にして白塗りにしています」と解説。

サン(中村壱太郎さん)とエボシ御前(中村時蔵さん)の激しい立廻りも見どころ。ふたりを止めるアシタカを加えた三人の見得が鮮やかに決まる。

一方、時蔵さんは衣裳について、「歌舞伎らしい豪華な色彩や柄を取り入れながら、『もののけ姫』の世界観にふさわしい衣裳になっています」と紹介。「アシタカの色合いは一目でアシタカと分かる美しさがありますし、エボシ御前には高貴な色である紫が随所に使われていて、とても気に入っています」と見どころを語りました。

サンを演じる壱太郎さんは、「獣と少女」という二つの要素を意識して役づくりを進めたといい、「戦う場面では、本当に獣のように激しく動きます。こんなに舞台上で動いたことはないというくらい戦っています」とアクションへの自信をのぞかせます。

俊敏に動けるよう工夫された衣裳には、後ろにふさふさの尻尾も。「稽古がつらかったり、悲しくなったりした時は、この尻尾に癒やされていました」と笑顔。会場は和やかな笑いに包まれました。

「進化を続ける」新作スーパー歌舞伎の醍醐味

團子さんは今回、アシタカ役だけでなく、シシ神としてもスーパー歌舞伎ならではの宙乗りに挑戦します。

「どのような場面で宙乗りをするのかも、ぜひ楽しみにしていただければ」と笑顔を見せ、「お客様の期待に応えられる作品になっていると思います。2か月の公演の中で、毎日少しずつ進化していけるよう、みんなで努めていきたい」と力強く締めくくりました。

受け継がれてきたスーパー歌舞伎の精神と、スタジオジブリの名作が融合した新たな舞台。千穐楽まで進化を続ける作品の歩みにも注目です。

乙事主(市川中車さん)とモロの君(市川笑三郎さん)が、その対決で魅せる舞は圧倒的な迫力。

スーパー歌舞伎『もののけ姫』

原作/宮﨑駿
オリジナル音楽/久石譲
脚本/丹羽圭子、戸部和久
演出/横内謙介
協力/スタジオジブリ
出演
アシタカ/シシ神 市川團子
サン 中村壱太郎
エボシ御前 中村時蔵
ジコ坊 市川猿弥
モロの君 市川笑三郎
甲六 市川青虎
猩々の翁 市川寿猿
ヒイさま/トキ 市川笑也
ゴンザ 市川門之助
乙事主 市川中車 ◆日程:2026年7月3日(金)~8月23日(日) ◆会場:東京・新橋演舞場 ◆料金(税込):
1等席 17,000円
2等A席 10,000円
2等B席 6,500円
3階A席 6,500円
3階B席 3,000円
桟敷席 18,000円
※未就学児童は満4歳よりお一人様につき1枚切符が必要です。 ◆公式HP:https://mononoke-kabuki.jp ◆製作:松竹株式会社

この記事を書いた人 杉村道子

カルチャー系を中心にインタビュー記事を執筆しています。趣味は歌舞伎、落語、ミュージル、ストレートプレイに小劇場と、ひたすら雑食舞台鑑賞。年に何本見ているのか、最近は怖くて数えていません。

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