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W杯なのに「まるで山王戦やん」土曜朝の120分間、日本人の脳内に『伝説のマンガ』がチラついたワケ

  • 2026.7.4
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出典元:photoAC(イメージ)

スポーツ観戦の醍醐味の1つは、絶対王者に対して果敢に挑み、最後まで食らいつく「挑戦者の奮闘」を目撃できることではないでしょうか。野球やラグビー、バレーボールやバスケットボールにおいても、下馬評を覆す展開はいつも観客の心をつかんできました。

2026年7月4日(日本時間)、そんな“名場面”がサッカーのFIFAワールドカップでも生まれました。前回優勝国アルゼンチンと、大会初出場の小国カーボベルデが対戦したラウンド32です。

試合後のSNSでは「まるで『スラムダンク』の山王戦のようだ」という声が相次いだ試合とは、いったいどのようなものだったのでしょうか?

前回王者に挑んだ初出場国…延長までもつれた大接戦

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(C)SANKEI 【サッカー北中米W杯2026 アルゼンチン対カーボベルデ】

舞台はマイアミ・スタジアム。FIFAワールドカップ2026・決勝トーナメント1回戦(ラウンド32)、アルゼンチン対カーボベルデの一戦です。

FIFAランキング1位であり、グループステージを3連勝で終えた前回王者アルゼンチンと、FIFAランキング67位、初出場ながら3戦無敗で勝ち上がったカーボベルデが激突しました。

前半29分、アルゼンチンのリオネル・メッシ選手がリサンドロ・マルティネス選手のパスに抜け出して先制。ワールドカップ8試合連続ゴールという新記録を打ち立てました。しかし59分、カーボベルデのデロイ・ドゥアルテ選手が同点弾を沈めました。GKヴォジーニャ選手の好守もあり、90分では決着がつかず延長戦へ。

延長前半に両チームが1点ずつ奪い合った末、延長後半6分、メッシ選手のコーナーキックにクリスティアン・ロメロ選手が頭で合わせます。このボールがディネイ・ボルジェス選手に当たってコースを変えてネットを揺らし、3-2でアルゼンチンが辛くも勝利しました。

「まるで山王戦」SNSでの“熱い感想”

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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

SNSは、この激闘を見た多くの方による「まるで山王戦やん!」の声で賑わっていました。

「山王戦」とは、バスケットボール漫画『スラムダンク』のクライマックスにあたる、王者・山王工業高校と無名校・湘北高校の対戦です。

個々の実力、経験、勝負強さ――あらゆる面で山王が優位とされていたにもかかわらず、湘北は序盤から食らいつき、後半には一時20点以上の差をつけられながらも、選手それぞれが試合の中で成長しながら点差を縮めていきます。その泥臭い戦いぶりは観客の心をつかみ、山王工業の監督さえ「何度つきおとせばあきらめるんだ……」と頭を悩ませるほどだったのです。

両者に共通するのは、「下馬評を覆し、王者に対して最後まで屈しない」という構図です。一度主導権を握られても崩れない粘り強さ、終盤に何度も突き放されそうになりながら食い下がる展開、そして最後まで結果が読めない緊張感。カーボベルデの奮闘に、山王戦の湘北を重ねたファンが多かったのは、「挑戦者が王者に真っ向から挑み、あと一歩まで迫る」というストーリーの型が、あの名シーンと重なっていたからのようです。

実際、SNSでは「結末は違ったけど、まさに湘北VS山王のようだった」「絶対王者が勝つのだろうなと思いつつ、無名チームがどれだけやるのか見たくなる試合だった」「何度点差をつけても追い上げてくる湘北と重なって見えた」といった声が広がり、涙ぐんだと明かすファンも見られました。

人口約53万人の“挑戦者” 「鳥取県と同じ…!」

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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

カーボベルデへの注目が集まったもう1つの理由は、その国の小ささにもあります。国連の人口推計によると、カーボベルデの人口は2026年時点で約53万人。

これは日本でいうと、2026年に戦後初めて52万人を割り込んだ鳥取県や、2026年時点で約54万人の東京都江東区とほぼ同じ規模です。

SNSでは「鳥取県とほとんど同じ人口のチームが前回優勝国と互角にやりあってる」「鳥取県と同じくらいの人口なんだ…すごい!」「鳥取県がアルゼンチンと渡り合ったようなものと思うとすごい」「江東区と同じくらいの人口。奇跡のようだ」といった声も見られました。

また、「万博でも小さなパビリオンだったよね。まさか決勝トーナメントに出場するとは!おめでとう」「カーボベルデ、万博のショーを見てから気になってた」「万博のときにカーボベルデのパビリオンを回っていてよかった」など、2025年の大阪・関西万博のパビリオンでの思い出を語るコメントも。

さらに、『スラムダンク』の新作映画が公開された翌年、2023年に開催されたバスケットボールのFIBAワールドカップを思い出したという声もありました。カーボベルデは日本代表と対戦。日本は第3クォーターまでリードを広げていましたが、第4クォーターにカーボベルデが猛反撃を見せたのです。

当時を知るファンからは、「バスケでも4Qで苦しめられたよね」「人口60万人もいない国が、サッカーもバスケもワールドカップに出ているなんてすごい」「カーボベルデ、サッカーもバスケも強い…!」といったSNSへの投稿も寄せられ、サッカーとバスケ、異なる競技での「粘り強さを見せた国」として、カーボベルデの名前を思い出す方もいたようです。

遠い島国が一気に近くなる、ワールドカップの魅力

普段はサッカーにあまり詳しくない人でも、こうした意外な共通点があると、一気に試合が自分ごとのように感じられるでしょう。漫画の名勝負と重なったり、人口規模の近い自治体を思い出したりすることで、遠い大西洋の島国が急に近い存在に見えてきます。

ワールドカップという舞台には、こうした思いがけない発見や驚きが詰まっています。カーボベルデの健闘は決勝トーナメント1回戦で幕を閉じましたが、次の大会でも、多くの人の想像力を刺激する“物語”が生み出されるでしょう。


参考:
【マッチレポート】アルゼンチンがメッシ弾などで激戦制す。カーボベルデ大奮闘も奇跡は起こせず(FIFAワールドカップ2026)
FIBAワールドカップ2023[17-32位決定戦/最終戦]日本80-71カーボベルデ:パリ2024オリンピック出場決定「これが強いチームの在り方」渡邊雄太選手(JBA)
World Population Prospects 2024(United Nations)
鳥取県の推計人口(令和8年4月1日現在)(鳥取県)
世帯と人口(毎月1日)(江東区)

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