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【2歳で6割がネット利用】子どもに大人のアカウントで「そのまま」使わせるリスクとは

  • 2026.7.2
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バタバタの毎日の中で、子どもの相手を動画に頼ったり、小学校では一人1台貸与されたりと、今や子どもに触れさせない方が難しいスマホやタブレット。今回はママたちの子ども時代にはなかったものだからこそ知りたい、子どもたちのデジタル端末との付き合い方について、考えてみました。

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もはや未就学児だって簡単にアクセスできてしまう今だから 日本の子どもは スマホとどう付き合うのか

I Tジャーナリストの 高橋暁子さんに聞きました

❝海外ではSNSの法規制も進んでいると聞く
スマホ、タブレット。

今の私たちはどう向き合えばよいでしょうか❞

編集部 スマホやタブレットは今や子どもにとっても身近な存在ですが、親としては心配も尽きません。読者の方からは「やめられない」「視聴時間が気になる」という声が多く、また「オススメに出てくるアニメが大人向けでドキッとした」「隣の子を預かったら性的な動画を検索していてびっくりした」といったエピソードも。子どもたちはどう付き合い、保護者はどう向き合えばよいのでしょうか。


高橋 暁子さん(以下:高橋さん)
防犯目的で持たせたり、小学校で貸与されたりと、スマホやタブレットは今や子どもの生活にも欠かせないものになっています。と同時にインターネット利用は大人が思っている以上に低年齢化しています。マイスマホがなくても、小学校低学年以下の子どもが、家族共用タブレットやWi-Fi接続した古いスマホ、学校貸与のタブレット、またゲーム機などを使ってインターネットを使っているということはよく言われています。実際、最近でも、0歳で1~2割くらい、2歳で6割がインターネットに触れている、というデータもあるくらいです。

編集部 それは想像していたよりも低年齢です。


高橋さん
そうですよね。忙しいママたちにとってスマホ動画は便利ツールの一つですし、活用することは全然悪いことではありません。ただ、年齢にもよりますが、私としてはテレビも含めた子どものスクリーンタイムは一日合計で2時間未満が目安と考えています。事業者は無限スクロールで離脱させないための仕組みを作って大人でも依存しやすい設計にしていますから、幼い子が自分でコントロールするのは無理な話です。小さいときは親が一緒にルールを決め、やめられたら褒めたりほかの楽しいことを提案したりして、誘導してあげるといいですね。

編集部 小さい子が触れているインターネットのコンテンツ、アプリとしてはどんなものがありますか?


高橋さん
未就学児ではYouTube、小学校低学年でTikTokが人気になり、スマホを持ち始めるとLINEへと進んでいくことが多いようです。ただし、基本的にSNSアプリは、推奨年齢が13歳以上、とされています。まずは子どもに合わせた年齢設定が大切です。

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〈右〉スマートフォンおもちゃ[テレフォン]¥1,980(Tryco/エデュテWEB本店)〈左〉木製おもちゃスマートフォン各¥957(ままごとキッチンtonton)

編集部 海外では未成年のSNS利用規制をしているという報道も聞きますが、日本ではルールが各家庭に委ねられていると感じます。


高橋さん 昨年12月にオーストラリアで16歳未満のSNS利用を禁止する法律が施行されました。EU諸国やアジアでも追随する国が出てきています。日本では文科省の指示の下、小中学校での携帯電話の利用は原則禁止ですが、SNSを規制する法律はなく、良い面や守るべき自由を踏まえて検討段階です。SNSで最も怖いのは、見知らぬ人と接触して犯罪に巻き込まれるというケース。日本でも、オンラインゲームで知り合ったり、LINEのオープンチャットに小学生と偽った大人が参加したりという事例もあります。この10年で、他の年代に比べて小学生のSNS起因の事犯は増え続けています。ただこういった深刻なトラブルは、正しい利用や設定の制限で回避できることがほとんど。何気なく大人のアカウントを使わせず、各社の年齢制限に従い子どもの年齢を正しく設定し、用意されているペアレンタルコントロールを活用したうえで、知らない人とは接触しないように使わせましょう。


編集部
子ども同士でひどい言葉を送ったりいじめに繫がったりといった話もより身近です。「お友だち同士で『死ね死ね』と送り合っていた」といった読者さんのエピソードもありました。


高橋さん 文字として残るので大人は過度に反応しがちですが、SNS上でのやり取りもコミュニケーションのルールは同じ。問題の本質はSNSそのものにあるわけではなく、軽口が深刻化するなど現実と地続きのことがほとんどです。思いやりを持って人に接するという昔から親に教わってきたようなモラルや人間関係の教育と本質は変わりません。ただ、口頭のコミュニケーションと文章は異なること、言葉の持つ影響力についてスマホの利用時にはきちんと伝えるといいと思います。隣で笑って小突きあいながら「バカ」と言うのとSNSで「バカ」と送るのとでは意味合いが全く違いますよね。


編集部
必要以上に怖がらず、大人が調べたり、子どもと会話したりすることでできることがあるんですね。


高橋さん その通りです。それに、SNSは負の側面ばかりではありません。SNSと幸福度の相関関係を調べた調査では、利用ゼロと過剰が最も幸福度が低く、「適度な利用」が最も幸福度が高いという結果が出ています。友達同士の交流が楽しいということはもちろん、今のコミュニティになじめない子やマイノリティの子のセーフティネットとなること、MeToo運動のように個人が声を上げられることもSNSの良い側面。法規制せずとも、親子で学んで約束やルールについて会話することで我が子を適切に守れることを、親である皆さんが知ってほしいなと思います。

未就学児でも68.8%、 小学校低学年の91.0%が インターネット利用中

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「現代の子どもは、2歳で6割を超えて5歳で約8割、8歳以上は9割以上がインターネットを利用しています。利用されている機器はテレビ、自宅や学校貸与のパソコンやタブレット、ゲーム機、スマートフォンなどさまざまです。よくあるパターンは幼児の頃からYouTubeに触れ、小学生でTikTok、スマホを持ってからはLINEを利用するという流れ。大人の想像以上にインターネット利用は早期化しているので、スマホを持たせていなくても接触していると考えた方がよいでしょう」
『令和7年度青少年のインターネット利用環境実態調査(政府統計)こども家庭庁』より

SNS各社が決める 利用対象年齢を 知っていますか?

YouTube
13歳未満はYouTube Kids推奨
ただしYouTube内には「9歳以上」のコンテンツ設定あり

TikTok
13歳未満はアカウント登録・利用不可
DMは16歳以上、ライブ配信や投げ銭は18歳以上

Instagram
13歳未満はアカウント登録・利用不可
13歳〜17歳は「ティーンアカウント」として機能制限

LINE
利用推奨年齢は12歳以上
18歳未満はID設定およびID検索 電話番号検索、オープンチャットの一部機能制限

X
13歳未満は利用不可
13〜18歳の未成年のアカウントは、初期設定でポストが未公開

 

「よく知らない保護者も多いですが、各SNSには規約できちんと対象年齢が示されています。例えばTikTok、Instagram、Xは13歳未満は利用不可でアカウント作成ができません。LINEも12歳以上が利用推奨年齢となっています。またYouTubeは本来13歳未満はYouTube Kids推奨となっており、その中でも『4歳以下』『5〜8歳』『9〜12歳』とモードを設定できます。まずは年齢通りに設定すれば、深刻なトラブルはほとんど回避できると考えて大丈夫です」

海外の子どもの SNSアカウント使用規制 について聞きました

オーストラリア
2025年12月10日から、16歳未満の子どもの主要SNSアカウント所有を禁止する法律が施行

フランス
2026年9月から、15歳未満の子どもによるSNS利用が原則禁止される法案が施行予定

アメリカ・フロリダ州
2025年1月から、14歳未満の子どもによるSNSアカウント所有を禁止する州法が施行

韓国
2026年3月1日から、学校での授業中のスマートフォン使用が原則禁止される法律が施行

インドネシア
2026年3月28日から、16歳未満の子どもによるSNSのアカウント所有を禁止

 

「2025年12月、オーストラリアで世界で初めて国として『16歳未満のSNS利用を原則禁止』とする法律が施行されました。すでに問題を抱えていたEU諸国も続く形でフランスでは今年9月に15歳未満のSNS利用を禁止する法案が施行予定で、スペインやイギリスも同様の規制を検討中です。また今年3月にはインドネシアがアジアで初めて16歳未満のSNS規制を導入。韓国では小中高校の授業中のスマート機器利用が法律で禁止されました」

Profile

ITジャーナリスト 高橋暁子先生

成蹊大学特別客員教授。SNSや情報リテラシー教育が専門。幼児から大学生までのスマホやインターネット関連の事件やトラブル、ICT教育事情に詳しい。

撮影/清藤直樹 取材・文/八重沢友香子 編集/城田繭子
*VERY2026年6月号「日本の子どもはスマホとどう付き合うのか」より。
*掲載中の情報は誌面掲載時のもので、変更になっている場合や商品は販売終了している場合がございます。

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