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「中1で英検3級取れたの」と早期教育を自慢するママ友。だが、娘の一言で黙ったワケ

  • 2026.7.4

幼稚園から始まったマウント

PTAの役員が一緒だったママ友は、いつも一歩先を走っていた。

「うちの子、何でも習いたがるのよ」

その口ぐせのまま、幼稚園でスイミング、小学校に上がってすぐ英会話に塾と、周りの誰よりも早く子どもの習い事を始めていた。

送り迎えのたびに、彼女はわが子の進度を細かく報告してきた。私はあいづちを打ちながら、内心では少しだけ気後れしていた。

決定打は、子どもたちが中学に上がった春だった。役員の集まりの帰り道、彼女は弾んだ声で言った。

「中1で英検3級取れたの」

「すごいね」と返すのが精一杯だった。

「早く始めたもの勝ちよ。お宅も、もっと急がせたら?」

うちの娘は、その頃ようやく自分のペースで英語に触れ始めたばかり。比べられているようで、もやもやした気持ちが胸に残った。

役員の仕事のたびに繰り返される自慢は、回を重ねるごとに重くのしかかった。わが家の子育てが間違っているのではと、夜になると不安がよぎることもあった。

家に帰って娘に話すと、本人はけろりとしていた。

「焦らなくていいよ。好きになってからの方が伸びるって」

その言葉を信じて、私はあえて急かすのをやめた。

空回りした自慢

時は流れ、子どもたちが社会に出た頃。

地域の集まりで、私はあのママ友と久しぶりに顔を合わせた。

彼女はすぐ、昔と同じ調子で切り出した。

「早期教育、やっぱり正解だったでしょ。お宅のお嬢さんは、英語どうなったの?」

すると、たまたま私の隣にいた娘が、にこやかに答えた。

「うちは高校で2級です」

その一言に、彼女の笑みがすっと止まった。

「2級……。あら、そう、立派ねえ」

言葉を選ぶように、視線が泳いでいる。早期教育を誇ってきた本人の口数が、急に減っていた。

気まずさを埋めるように、彼女はぽつりと続けた。

「うちの子はね、結局、英語より軽音にはまっちゃって。進学もせずに就職したのよ」

周りにいた他のお母さんたちが、そっと顔を見合わせた。誰も何も言わなかったけれど、場の空気が静かに変わったのが分かった。

マウントを取られ続けた期間が、その一瞬で軽くなった気がした。

娘は何食わぬ顔で、お茶を一口飲んだ。

「早く始めるより、本人が好きになるのが一番ですよね」

彼女は曖昧に笑い、それ以上は何も言わずに目をそらした。

早く始めることに、こだわる必要なんてなかった。娘の横顔を見ながら、私は心からそう思えた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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