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「明後日辞めるの、ごめんね」入社初日に先輩から謎の謝罪。同期が消えゆく会社で4年間耐え続けた若者の末路【作者に聞く】

  • 2026.7.1

希望を胸に抱いて入社した会社が、もしも想像を絶する過酷な労働環境だったら、あなたはどうするだろうか。次々と退職していく同期や先輩たちを見送りながらも、「とりあえず3年は続けよう」と新入社員から4年間勤め上げた、じょん(@John25uru)さん。最後には神経症を発症し、退職を余儀なくされるまでの壮絶な日々を描いた実話漫画『暗黒労働編』が、SNSを中心に大きな反響を呼んでいる。

2026年6月現在も、過酷な労働環境や仕事の在り方が社会問題として議論されるなか、今回は入社初日に味わった一抹の不安から、徹夜が常態化していった壮絶なエピソードを紹介。当時の極限状態について、作者のじょんさんへのインタビューを交えてお届けする。

研修を終えたら定時。刷り込まれる「残業が普通」という感覚と、深夜1時に訪れる恐怖

【漫画】 「入社式から」読む 画像提供:じょん(@John25uru)
【漫画】 「入社式から」読む 画像提供:じょん(@John25uru)
【暗黒労働編】 しんそつ歓迎会 画像提供:じょん(@John25uru)
【暗黒労働編】 しんそつ歓迎会 画像提供:じょん(@John25uru)
【暗黒労働編】 え 画像提供:じょん(@John25uru)
【暗黒労働編】 え 画像提供:じょん(@John25uru)

じょんさんの社会人としての第一歩は、衝撃的な言葉から始まった。入社初日の挨拶回りで、先輩たちから「私たちは明後日辞めるの、ごめんね」と謝罪されたのだ。さらに内定時期にいたはずのほかの先輩たちも見当たらず、理由を尋ねると「みんな辞めちゃったんだよね」と告げられる。

実際に働き始めると、その言葉の理由を身をもって知ることとなった。社内研修や打ち合わせを終えると、時計の針はすでに定時を指している。そこからようやく自分の通常業務をこなすため、終電ギリギリか深夜を過ぎるまで働く日が続いた。「社会人は頑張ることが当たり前なんだ」という上司の言葉に、じょんさんは残業が「普通」であると刷り込まれていく。

社畜一辺倒の生活が当たり前になった深夜1時、「早く寝ないと」と思う反面、寝たらもう明日が来て仕事になってしまうという強い恐怖が生まれたという。当時の勤務状況について、じょんさんは次のように振り返る。

「睡眠時間の記録を見返すと、当時は徹夜や2時間、3時間、4時間睡眠ばかりで我ながら戦慄しました。とてつもなくハードでしたが、仕事の基準が上がり、メンタルもだいぶ鍛えられました。人が抜け始めるとその分の業務がさらにのしかかってくるので、どんどん疲弊していきました。よく『顔、死んでるよ』と言われました」

中途採用で入った新人に業務内容を説明したところ、その人が昼休憩のあとに「やっぱり退職することにしました」と言い残して、実質1日も経たずに消えてしまったエピソードからも、現場の凄まじい過酷さがうかがえる。固定残業代を超過した分は支給されていたが、じょんさんは「残業代より早く帰れる方がずっとうれしいです」と本音を語る。

連休中も徹夜で仕事をする絶望。200社以上の転職活動を経て、過去の経験を漫画にするまで

そんなじょんさんが最も辛かったと語るのが、長期休暇中のエピソードだ。

「仕事を連休前に片づけきれず、持ち帰ってお盆休みや正月休みに徹夜して仕事していたことです。とてつもなく眠いのにやらなければいけない状況と、せっかくの休みなのに仕事をしているという状況をダブルでくらい、頭がおかしくなりそうでした。睡眠不足というのはもちろん身体に悪いですが、自分の好きなことに時間を割けないという精神的なダメージもかなり身体に悪いです」

心身に限界が訪れ、身体にハッキリとした異変が出始めたことで「あ、これやばいな……」と危機感を感じ、健康を最優先にするために退職を決意した。

この過酷な体験を漫画として描き始めたきっかけは、父親からの意外な一言だった。

「父から『転職活動の体験記の本でも書いたら?』と言われたことがきっかけです。自分は、会社を退職してから転職活動をしていた時期が長く、200社以上応募して面接も何十社と受けてきました。その話を親にしていたら驚かれ、父にそう言われました。確かに、自分みたいな経験をしている人はあまりいないだろうから、おもしろそうだなと思いました。でも、明らかに前職でハードワークしていたときのほうがネタが豊富だなと思ったので、社会人になってからのエピソードから順に描いていくことにしました」

かつての暗黒のような労働環境を経て、自らの経験を冷静に俯瞰し、エンタメとして描き切ったじょんさん。彼の描くリアルな社畜の日常は、働くうえで何が最も大切なのかを、私たちに強く問いかけている。

取材協力:じょん(@John25uru)

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