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犯罪に巻き込まれてしまったら? 繰り返しの説明負担を軽減する『手帳』について、警察庁が回答

  • 2026.6.25

いつ、どこで、誰が犯罪被害の当事者になるかは分かりません。

「もしも自分が被害に遭ってしまったら」と考えた時、行政の窓口や病院などで支援を受ける目的であっても、被害状況を口頭で説明するのは、想像以上に大きな心理的負担となります。

そんな被害者の心に寄り添い、負担を軽減するために、新たに『被害者手帳』が考案されました。

本記事では、同手帳のモデル案を公表した警察庁を取材。どのような役割を果たすのか、その詳しい概要や今後の展望について話をうかがいました。

窓口で提示するだけ つらい説明の負担を減らす『被害者手帳』

『被害者手帳』のモデル案は、2026年4月9日に、警察庁から発表されました。

警察ではこれまでも、支援情報をまとめた『被害者の手引き』を配布しています。

新たに考案された『被害者手帳』は、そこからさらに一歩踏み込み、被害者本人が本当に必要とする支援へ、より確実につなげることが目的です。

被害者手帳のモデル案(警察庁提供)

被害状況や被害者自身の悩み、家族を含む支援のニーズを記入する欄が設けられ、受けた支援や、捜査に協力した状況といった一連の経過も記録できます。

活用のタイミング

どのようなタイミングで使うのか、警察庁に質問してみると、以下のような回答がありました。

犯罪被害者らが、支援を受けるために訪れた窓口で、『被害者手帳』の中の被害状況が記載されたページを提示すれば、自分で繰り返し説明する負担が軽減されます。

また、被害に遭ってから時間が経過した後に、再度支援が必要になった場合でも、窓口で支援の経過などが記載されたページを提示すれば、スムーズに支援を受けられることが期待できます。

被害者によって必要とする支援は異なり、それらのニーズに応じて、対応する機関・団体の数も異なります。

窓口に行くたびに求められる説明を『被害者手帳』だけで行うことができるので、大きな負担軽減になるでしょう。

『被害者手帳』は、警察庁が発表したモデル案を基に、同年度中に各都道府県警察が関係機関・団体と連携して作成し、順次、交付が開始される予定です。

※写真はイメージ

また、配布のタイミングは「原則として、被害認知の際に交付することとしています」とのことで、警察署で被害を最初に相談した時に、受け取ることができるようです。

データ化も視野に 進化する支援の形

警察庁は、さまざまな不安や混乱に陥った犯罪被害者らに対し、「警察が早い段階から、必要な情報を直接手に取れる形で渡すことが重要」と考え、まずは『被害者手帳』も紙媒体でスタートします。

一方で、今後の展開について、以下のような内容も検討中です。

犯罪被害者らの利便性をさらに高めるため、『被害者手帳』をデータ形式で提供するなどの措置については現在検討しています。

※写真はイメージ

なお、都道府県警察における準備作業も必要なため、データ形式での提供開始の時期は、2026年6月24日現在、未定だそうです。

被害者をそっと支える存在に

最後に、警察庁に犯罪被害者支援に対しての想いをうかがいました。

犯罪被害は、ある日突然、なんの前触れもなく、理不尽に心身を傷つけられる誰の身にも起こりうるものです。

犯罪被害者らのために何ができるのか、もし自分の身近な人が犯罪被害に遭ったらどのように向き合えばよいのか、国民の皆様一人ひとりが犯罪被害者らの声に耳を傾け、考えることが大切です。

窓口で手帳に記入した内容を提示するだけで、支援などを受けられる『被害者手帳』。

「何度も話さなくていい」という仕組みが、傷ついた心を守り、被害者や被害者の家族らの回復への道のりを、そっと支える存在になることでしょう。

[文・構成/grapeライフハック編集部 ずいきゅう]

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