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40代後半から汗が止まらないのはなぜ? ホットフラッシュの原因と対策を医師が解説

  • 2026.6.19

通勤電車や仕事中に突然噴き出す、止まらない“滝汗”や顔のほてり。40代後半からのつらい更年期に増えがちな汗の問題にクローズアップ。産婦人科医が自律神経の乱れと発汗のメカニズムを分かりやすく解説する。



話を伺った人...
海老根真由美/
医学博士、日本産科婦人科学会産婦人科専門医。2013年に白金高輪海老根ウィメンズクリニックを開院。10〜80代まで幅広い年齢層の診察を行う傍ら、医療機関だからこそ受けられるデリケートゾーンのエイジングケアやホームケア製品の開発に積極的に取り組んでいる。

自律神経の乱れと汗、年齢の関係

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通勤で電車に乗った途端に額の生え際から滝のように汗が噴き出す……。仕事でプレゼン中、首から胸元にかけて一気に汗が流れ出す……。こんな経験はないだろうか。40代後半から急に汗が止まらない、顔のほてりが止まらない、と訴える女性たちが増える。これは更年期の血管調整能障害に伴う顔のほてりやのぼせ症状の「ホットフラッシュ」だ。

「女性ホルモンのエストロゲンは、脳の奥の下垂体から指令を受けて卵巣から分泌されます。この下垂体は自律神経にも深く関与し、血圧や心拍、発汗、血管の収縮などの調整も担っています。ところが、更年期になるとエストロゲンの分泌が低下するだけでなく、この下垂体が過剰に反応し、自律神経のコントロールが乱れてしまうのです。

更年期症状で、発汗やほてりといったホットフラッシュ症状が起こるのはこのためです。もちろん、自律神経は多岐に影響を及ぼすので、イライラや疲労感などさまざまな症状に影響を与えます」と言うのは、白金高輪海老根ウィメンズクリニック院長、海老根真由美医師だ。

更年期世代の汗悩みに、天然型プロゲステロン製剤という選択肢も

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2022年の厚生労働省の「更年期症状・障害に関する意識調査」によると、50代の約48%が「汗をかきやすい」という症状を持っている。夏に向けてどう対処したらいいのだろうか。

「治療では、HRT(ホルモン補充療法)の選択があります。HRTはホットフラッシュをはじめとする更年期症状に対して効果が期待できます。個人差はありますが、多くの人が治療開始から2〜4週間程度で症状が軽減しています。一方、乳がんや血栓などのリスクが若干あり、選択に迷うケースもありました。ですが、2021年に体内ホルモンに近い構造を持つ天然型プロゲステロン製剤の使用が可能になり、より多くの人が薬で解決できるようになりました。HRT以外にも、漢方で症状を緩和させる方法もあるので、まずは医師に相談してみてください」

実は「運動習慣」がある人ほど、ホットフラッシュの悩みが軽くなる

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また、生活習慣の工夫も大事だという。

「更年期に現れる症状は人によってさまざまで1000以上も症状があるとも言われています。強度もまちまちです。ホットフラッシュに関しては、運動習慣を持っている人のほうが、症状が緩和されたというデータがあります」

イギリスの研究チームは、有酸素運動を少しずつ増やしていき、週に5回×1回45分の有酸素運動を行うことでホットフラッシュの改善が見られたと報告している。「そこまで運動ができなかったとしても身体を動かしたり、発汗習慣を持つことは重要。入浴などで積極的に汗をかくことも改善につながると私は考えています」

汗を止めることばかりに意識が向きがちだが、余暇では発汗する習慣を持つことも忘れてはならない。「更年期の発汗はよくあることですが、高血圧や甲状腺機能亢進症やバセドウ病などでも発汗を伴う場合があります。症状が気になる方は医療機関で疾患が隠れていないかを確認することも必要です」

From Harper's BAZAAR July August 2026

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