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「結婚を前提に付き合おう」同棲していた彼。だが、タブレットに届いた通知に別れを決意

  • 2026.6.18

完璧すぎた彼

30代半ば、マッチングアプリで出会った彼は、文句のつけようがない人だった。外資系で高収入を売りにし、優しくて、いつも清潔感がある。

「結婚を前提に付き合おう」

「うれしい。私も、そのつもりだよ」

付き合って数ヶ月で、私たちは半同棲を始めた。

彼は何度もそう笑い、休日の予定をすべて私に合わせてくれた。

幸せだった。完璧すぎて、少し怖いくらいに。

残されたタブレット

その朝、彼は仕事用のタブレットを置いたまま出かけていった。

「これ、持っていかなくて大丈夫かな」

充電しておこうと手に取った瞬間、画面が点いた。

そこには、私の知らない女性とのやり取りが、何十件も並んでいた。

指が止まった。スクロールするほど、別の名前、また別の名前が現れる。彼は私のほかにも、同時に何人もの女性と関係を続けていたのだ。

そして、会話に何度も出てくる単語に、背筋が凍った。

「妻が出かけてる間なら大丈夫」

「子供を寝かしつけてから連絡するね」

独身だと言い切っていた彼には、妻も、子供もいた。

完璧な彼の正体は、いくつもの嘘を重ねた別人だった。

静かに保全した証拠

手が震えた。けれど、ここで泣いて問い詰めても、この男はきっと言い逃れる。

そう思った私は、まず深く息を吸った。

やり取りの画面を、一枚ずつ記録に残す。日付、相手の数、妻と子の存在。

感情を脇に置いて、私は淡々と証拠を保全していった。

記録を進めるほど、嘘の規模が見えてくる。優しい言葉も、結婚を前提にという約束も、彼は私以外にも配っていたのだ。

(高収入も、独身も、全部演出だったんだ)

不思議と涙は出なかった。代わりに、この人とは一日も早く別れなければ、という冷静さだけが残った。

その夜、何も知らずに帰ってきた彼は、いつもの顔で笑った。

「ただいま。今日、何してた?」

「あなたのタブレット、充電しようとしたら画面が点いたの」

彼の笑みが、固まった。

「奥さんも、お子さんも、いるんだね」

「いや、それは……仕事の、その」

「ほかの人たちにも、同じこと言ってたんでしょう。全部、残ってるから」

私が記録を見せると、彼はソファにへたり込んだ。

さっきまでの完璧な男は、もうどこにもいない。

「もう、けっこうです」

私は荷物をまとめ、その家を出た。

玄関で振り返ると、彼はうなだれたまま、私を呼び止めることすらできなかった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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