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私の誕生日は忘れるのに通話相手の女には貢ぐ、付き合って2年のゲーム漬け彼氏→相手のまさかの正体に愛も未練も消え去った

  • 2026.6.16
ハウコレ

リビングにいるはずの彼との会話が、もう何日も成り立っていません。ヘッドセットを着けた彼は、画面の中の誰かとだけ楽しそうに笑っています。私といるより、その通話のほうが大事なのだろうか。冷めていくコーヒーを見ながら、私はずっと同じことを考えていました。

どうして私より、画面の中の人なんだろう

付き合って2年、彼のゲーム好きは知っていたつもりでした。けれどいつからか、休みの予定より通話の予定が優先されるようになっていました。出かけようと声をかけても、彼は片手を上げて、後にしてという合図を返すだけです。ヘッドホンから漏れる甲高い声が、彼の名前を呼ぶたび、彼の返事はいちばん柔らかくなりました。私に向けたことのない声だと、気づかないふりをしていました。

「お前みたいに疲れないんだよ」

会ったこともない相手に、なぜそこまで夢中になれるのか。一度だけ聞いてみたことがあります。彼はゲームの画面を指したまま、こともなげに答えました。「お前みたいに疲れないんだよ」。

やきもちを焼く私が重いだけだと、その口ぶりは表していました。誕生日を覚えてもらえるのも、欲しいものを贈ってもらえるのも、私ではなく画面の向こうの誰か。問い返すほど、彼は通話にこもるようになっていきました。

スピーカーから流れた、低い男の声

その日、彼のヘッドセットは、いつのまにか配線がゆるんでいました。そのせいで相手の声は、彼の耳だけでなく、パソコンのスピーカーからも部屋中に漏れ続けていたのです。本人は、まったく気づいていませんでした。

はじめのうちは、いつもの甲高い声でした。ところが相手の側で一度音声が途切れ、戻ってきたとき、ボイスチェンジャーが入れ直されていなかったのでしょう。聞こえてきたのは、低く、ざらついた、中年の男の人の声でした。「おーい、聞こえてる?ごめんごめん」。彼が慌ててマウスへ手を伸ばし、開いたプロフィールには、若い女の子だと信じていた相手とは似ても似つかない、50代くらいの男性の情報が表示されていました。彼が私より大切にしていたのは、女の子のふりをしたおじさんだったのです。

そして...

私はコーヒーカップを片づけ、上着を手に取りました。「一緒にいて疲れない相手が、会ったこともない50代のおじさんで、本当によかったね」。振り返らずにそう言って、玄関へ向かいます。私を疲れる女だと思っていた人に、もう私を疲れさせる手間を取らせなくて済みます。冷めていたのはコーヒーだけではなかったと、ドアを閉めながら思いました。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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