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「そこ、うちの子が座る席なんだけど?!」遠足のバスで荷物をどかそうとするボスママ。だが、先生の一言で顔色が一変

  • 2026.6.15
「そこ、うちの子が座る席なんだけど?!」遠足のバスで荷物をどかそうとするボスママ。だが、先生の一言で顔色が一変

自由席のはずのバスで

幼稚園の遠足の日。

観光バスの座席は自由席で、私は子供と一緒に空いていた席へ普通に腰を下ろした。

膝の上には子供のリュック、隣に自分の荷物を置く。

それだけのことだった。

窓の外を眺める子供に、お茶の入った水筒を渡していたときだった。

普段からマウント気味のママ友が通路を歩いてきて、私たちの席の前でぴたりと足を止めた。

「そこ、うちの子が座る席なんだけど?!」

一瞬、何を言われたのか分からなかった。

自由席で「予定の席」なんて話は、誰からも聞いていない。

「予定、ですか?」

「ええ。前のほうって決めてたの」

そんな取り決めを聞いた覚えはない。

子供は何が起きたのか分からない顔で、私と彼女を交互に見上げていた。

近くにいた他のママたちも、手を止めてぽかんとこちらを見ている。

勝手に荷物に伸びた手

誰も何も言えずにいると、彼女はさらに声を張った。

「うちの子は前の特別席じゃないと嫌なの。だから前じゃないと困るのよ」

そう言うなり、私の荷物に手を伸ばし、座席からどかそうとしてきた。

「触らないでください」

感情的にならないよう、ただはっきりと言った。彼女の手が、宙で止まる。

「ちょっと、何よその言い方」

「自由席ですから、ここは譲れません」

「子供が泣いたらどうするのよ。あなた、それでいいの?」

声を大きくすれば通ると思っているのか、彼女はなおも畳みかけてくる。

周りのママたちの視線が、私と彼女のあいだを行ったり来たりしていた。さっきまでのぽかん顔が、少しずつ別の色に変わっていく気配があった。

彼女はもう一押しとばかりに口を開きかけた。そのときだった。

後ろの席からの一言

すぐ後ろの席に座っていた担任の先生が、穏やかに、けれどよく通る声で言った。

「席は着席順ですよ」

たった一言だった。

それでも、車内の空気が一瞬で決まった。

彼女の顔が、みるみる赤くなっていく。

何か言い返そうとしたのか唇が動いたが、声にはならなかった。

助けを求めるように周りを見回しても、目を合わせてくれるママは一人もいない。

「……分かりました」

ようやく絞り出したその声は、さっきの勢いが嘘のように小さかった。

彼女は自分の荷物を抱え、逃げるように離れた席へと移っていった。

後日、別のママから声をかけられた。

「今日のはさすがに引いたわ」

その一言に、何人もが小さくうなずいていた。それからというもの、彼女は集まりでも端のほうに座るようになり、自然とグループから距離を置かれていった。

あの朝、譲らずに済んでよかったと、今でも思っている。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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