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TikTok発の抹茶ブームで品薄深刻化——価格上昇も続く

  • 2026.6.13

いま海外で「抹茶」が空前のブームとなり、世界的な品薄に陥っている。TikTokやInstagramをきっかけに需要が急増する一方、原料の供給が追いつかず、高品質な抹茶を中心に価格も上昇。日本の伝統文化が思わぬ形で世界の注目を集めている。(フロントロウ編集部)

需要は5年で約8倍との見方も——SNS発の抹茶ブーム

海外メディアによると、抹茶需要はここ数年で急拡大しており、抹茶メーカーのOne with Teaは「過去5年で約8倍に増加した」と伝えている。

火をつけたのはSNSだ。TikTokの「一日に飲んだもの」系の動画や、Instagramのウェルネス系インフルエンサーが、抹茶を“いま最もおしゃれな飲み物”へと押し上げた。抹茶ラテや抹茶スイーツは世界中のカフェで定番となり、その消費スピードに日本の生産が追いつかなくなっているという。

ただし、不足しているのは抹茶全体というよりも、茶道にも使われる高品質な抹茶の原料「碾茶(てんちゃ)」だと指摘されている。

価格上昇も深刻——高品質な抹茶を中心に品薄続く

需要の急増は価格にも表れている。One with Teaによると、2023年には30ドルから40ドル(約4,300円から5,800円)だった30グラム入りの高級抹茶が、現在では50ドルから80ドル(約7,200円から1万1,500円)で販売されるケースもあるという。

背景に碾茶農家の減少と猛暑

しかし、これは単なる一時的なブームだけが問題ではない。抹茶の原料となる碾茶は、栽培時に日よけを設置する必要があるなど手間のかかる茶葉で、生産できる農家も限られている。

さらに、新たに茶樹を植えても本格的な収穫が可能になるまで約5年を要するため、需要の急増にすぐ対応することは難しいという。

加えて、日本の茶農家全体の数は2000年の約5万4,000戸から現在は約2万戸まで減少。さらに京都や愛知などの産地では記録的な猛暑が収穫量にも影響を及ぼしている。一杯の抹茶ラテの裏側で、日本の伝統産業はいま大きな転換点を迎えている。

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