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10年連れ添ってきた夫が既婚者だった!? 積み重ねてきた愛情も時間も一瞬で奪われた妻が、復讐と再出発のために立ち上がる!【書評】

  • 2026.6.9

【漫画】本編を読む

『10年寄り添った夫は既婚者でした』(リアコミ:原作、はち:漫画/KADOKAWA)は、そのタイトル通り、長年連れ添った夫が既婚者だったという衝撃的な事実から始まるリベンジストーリーだ。その裏切りはあまりにも重いため浮世離れしているようでいながら、どこか現実の延長線上にあるような恐ろしさを持つ。

主人公・萌美は、10年という時間をともに過ごしてきた夫・シゲトと穏やかな日常を送っていた。しかしある日、その関係が根底から覆される。自宅を訪ねてきた女性・マコにいきなり「うちの主人と浮気してますよね?」と問い詰められるのだ。なんと、シゲトは別の家庭を持つ既婚者だった。しかもそれは一時的な過ちではなく、長年にわたって隠され続けてきたという。愛していた時間そのものが、すべて虚構のように崩れていく感覚が突き刺さる。

これは単純な不倫や浮気の話ではない。20代から30代という大切な時期に、10年間にわたって積み重ねてきた信頼と共有してきた日常のすべてが欺かれていたという事実は想像を絶する。

裏切りの事実を知ったあと、萌美はどう生きていくのか。崩れた世界の中で、彼女が少しずつ自分を立て直していく過程が描かれている。しかも、初めはもうひとりの「被害者」として対立していたマコとの関係も大きく変化していくのだが、その展開のテンポの良さに結末まで一気に読み進めてしまうことだろう。

信じていたものが崩れた時、人はそう簡単には立ち直れないものだ。しかし、本作に出てくる女性たちには打ちひしがれて終わりとはならない強さがある。それこそが本作の魅力であり、意外な展開につながる原動力だ。人を信じられなくなった時、あるいは気持ちが塞ぎ込んだ時、前向きになれるパワーをくれる作品だ。

文=七井レコア

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