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「家をどうする?」売る?貸す?保つ?住み継ぐ? 後悔しない4つの選択肢

  • 2026.6.9

「家をどうする?」売る?貸す?保つ?住み継ぐ? 後悔しない4つの選択肢

親の老いやその先を考えると、避けて通れない「実家じまい」。片づけや空き家、不動産、家族との話し合いなど、気になることはたくさんあります。話題の新刊『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』から、進め方のコツを抜粋して6回に分けて紹介。第6回は、実家じまいの4つの選択肢について。

売る・貸す・保つ・住み継ぐ…どれがいい?

「保つ」「住み継ぐ」も実家じまい

「実家じまい」と聞くと、実家を売って人手に渡したり、取り壊して建物がなくなるイメージを持ちがちですが、「帰省先として」の実家がなくなる、ということです(定義はそれぞれ)。ですので、建物は残っていても、ふだん住む場所ではなく倉庫として使ったり、親族が住んだりするケースも、実家じまいにあたります。それらも含め、実家じまいの主な選択肢は4つです。

国交省の調査※では、空き家の解消手段(利用状況の変化)として、「売却した」21.7%、「貸した」19.5%、「所有者や親族が住むことになった」15.8%、「取り壊して更地にした」13.6%などとなっています。

※国土交通省住宅局「令和6年空き家所有者実態調査結果」(2025年8月公表)

「売る」も考えるなら早めに

きょうだい(相続人)間でも、実家(不動産)を持っていたい人、売ってしまいたい人など、意見が分かれることがよくあります。きょうだい以外でも、あとでもめないために、配偶者や子ども、おじ・おばなど、実家に関わる人の合意もとっておくと安心です。とはいえ、売却の場合、節税につながる特例を使えるタイムリミットがあるので、「売る」も視野に入っているならできるだけ早く結論を出しましょう。

注意!:集合住宅の場合の対応

実家がマンションなど集合住宅の場合、相続登記をしたら管理組合に届け出が必要(区分所有者変更届)。実家じまいの方針が決まるまでと放っておかず、必要な手続きを行うこと。また、マンションは一戸建てより固定資産税が高めなので、維持費に注意を。

実家じまいの主な選択肢

貸す

所有権を維持したまま、第三者に貸し出す。駐車場などとして貸すケースも。

メリット:定期的な家賃・賃料収入があり、将来、自分がまた住む可能性も残せる。
デメリット:リフォームなどの費用が必要。空室や借り手とのトラブルのリスクもある。

売る

建物ごと売る場合、または建物を取り壊して更地として売る場合がある。

メリット:まとまった現金が入り、空き家維持のコストや手間がなくなる。
デメリット:売る手間がかかり、譲渡所得税がかかる場合も。思い出の場所がなくなる。

住み継ぐ

親族などが引き継いで住む。

メリット:実家を残せて、第三者に貸すより安心して住でもらえる。
デメリット:所有権を残す場合は、固定資産税などの支払いが続く。

保つ

空き家や倉庫、セカンドハウスなどとしてそのまま所有する。

メリット:実家が残せる、荷物の片づけや処分を急がなくていい。
デメリット:維持のコストや手間がかかる。「管理不全空家」に認定されるリスクも。

比較すると

居住実態がないと固定資産税がアップ

家は残ってもお金が出ていく

「売る」「貸す」以外の手段として、実家を維持したままセカンドハウスや別荘、倉庫などとして使う手もあります。思い出のある実家を売らずに残しておけるメリットはありますが、維持管理費がネックになります。固定資産税や火災保険、水道光熱費などに加え、劣化してきた場合は、修繕費もかかります。

税金面では、実際に利用していれば「住宅用地の特例」が維持されますが、長期間まったく使わないと空き家扱いになり、特例から外れて固定資産税が跳ね上がる可能性も。それを避けるため、定期的に泊まるなど、居住実態をつくることが重要です。

家は残ってもお金が出ていく

管理の面では、換気や通水、雨漏りやカビ、庭木や雑草の手入れ、郵便物の整理などを怠ると、劣化や防犯リスクが高まります。遠方の場合は空き家管理サービスの活用が現実的でしょう。

さらに、名義や将来の方針をはっきりさせておかないと、きょうだいや親族とのトラブルのもとになります。実家を保つなら、誰が管理し費用を出すのか、将来どうするのかを話し合っておくことが大切です。

実家を「保つ」のに向く人は?

実家を保つことを検討する場合、以下のような条件に合うかを考えてみることが必要。①年に何度も使う予定がある、②維持費を無理なく出せる、③管理できる態勢がある、④使い道がイメージできている。これらにNG項目がある場合、実家を保っていくのに無理が出てくる可能性がある。

実家を保つのに必要な費用・条件

監修いただいたのは

高橋正典 先生
Masanori Takahashi●不動産コンサルタント
「空き家対策に向けて、さまざまな制度が変わってきています。 実家が“負動産”にならないよう、最新の情報を知って、じょうずに実家じまいをしましょう」

イラスト:てらいまき

※この記事は、『実家じまいを考えたら知りたいことが全部のってる本』渡部亜矢・高橋正典・大橋理宏 監修(主婦の友社刊)の内容をウェブ記事用に再編集したものです。

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