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反骨のアイコン、ビリー・アイリッシュが語る音楽の力

  • 2026.6.5
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反骨精神を忘れず、歌で人々を救うために

「年を取ったとき、この作品を見返して “あの瞬間” に戻れると思うと鳥肌が立ちます」

ビリー・アイリッシュが2024~'25年にかけて行ったワールドツアーを収めた3Dコンサート映画『ビリー・アイリッシュ HIT ME HARD AND SOFT : THE TOUR(LIVE IN 3D)』(公開中)で、彼女は『タイタニック』や『アバター』で知られるジェームズ・キャメロンと共同監督を務めた。キャメロン監督は、ビリーに引かれた理由を単なるポップスターとしての魅力だけではないと語る。

「彼女はショーの完全なクリエイティブ・リーダーだった。美しい音楽を作るだけでなく、 “素晴らしいパフォーマーになる” という芸術的目標を体現していた」

映画には、ステージを縦横無尽に走り回り数万人を熱狂させる姿だけでなく、けがや孤独、プレッシャーと向き合う舞台裏も映し出されている。しかしビリー自身、当初はそこまで私生活をさらけ出すつもりはなかったという。

「15歳から18歳まで、ずっとカメラに追われていたから(ドキュメンタリー『ビリー・アイリッシュ:世界は少しぼやけている』のため)。今は自分の生活はかなりプライベートにしています。でも、ジェームズが巨大な3Dカメラを顔のすぐ近くに向けて、直接インタビューしてきたときに、『これは本当に価値のあるものになる』と思ったんです」

初めて”兄なし”で挑んだ巨大ツアー

彼女にとって、このツアーのこれまでとの大きな違いは、兄で最大の音楽的パートナーであるフィニアス・オコネルなしで行ったことだった。長年、ふたりは一心同体で活動してきたが、シンガー・ソングライターでプロデューサーのフィニアス自身の活動が広がるなかで、ビリーは初めて “一人” で巨大ツアーを背負うことに。

「兄なしでツアーを回る決断をするのに、何年もかかりました。大ゲンカをすることもあるけど、5分後にはまた笑いながら音楽を作ってる。そんな兄妹なんです」

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今回のツアーでは、自分を守るためのルールも作った。

「4週間以上、休みなしで家を空けないって決めたんです。パフォーマンスは世界で一番好き。でも、それを好きじゃなくなる瞬間があるなら、自分を調整し直さなきゃいけない」

自分を守る感覚は、ファッションや体との向き合い方にもつながっている。オーバーサイズの服も、単なるスタイルではない。

「私は自分の体と、本当に毒みたいな関係を築いてきました。摂食の問題もあった。大きなシャツを着たときの解放感を覚えています。ヒップホップカルチャーへの愛もあったし、“男になりたい” みたいな感覚もあった。女性的=弱いと思われたくなかったんです」

「個人的な歌詞を何千人もの人が歌い返してくれるのは奇跡」

その一方で、ビリーの反骨精神は音楽の外にも向かう。彼女は移民政策や気候危機について繰り返し発言し、富裕層に対しても公然と異議を唱えてきた。昨年の「WSJ. Magazine Innovator Awards」では、会場にいた億万長者たちに向かってこう語った。

「もしあなたが億万長者なら、なぜまだ億万長者のままなの? 人々は今まで以上に助けを必要としている。お金があるなら、必要としている人のために使うべき」

同じ夜、彼女は前回ツアーの収益から1150万ドルを慈善活動へ寄付すると発表した。

「私はこう育てられたんです。声を上げられる立場にいるのに、論争になりたくないから黙る理由がわからない。私は人に手を差し伸べるために音楽を作っていて、自分だけのために書いた個人的な歌詞を、何千人もの人がそれぞれ違う意味でその曲とつながって歌い返してくれるとき、この世の奇跡のように感じます」

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Billie Eilish(ビリー・アイリッシュ)

2001年、アメリカ・ロサンゼルス生まれ。'19年のデビューアルバム『ホエン・ウィ・オール・フォール・アスリープ、ホエア・ドゥ・ウィ・ゴー?』、シングルカットされた「バッド・ガイ」が世界的にヒット。これまでグラミー賞で10冠、アカデミー賞歌曲賞も2度の受賞歴を誇る。

ドレス 参考商品/マーク ジェイコブス(マーク ジェイコブスカスタマーセンター) キャップ/'47 キャップにつけたブローチ/Verdura

コート 参考商品/サンローラン バイ アンソニー・ヴァカレロ(サンローラン クライアントサービス) キャップにつけたクリップ “ローズ ド ノエル”(YG×オニキス×ダイヤ) 参考商品/ヴァン クリーフ&アーペル(ヴァン クリーフ&アーペル ル デスク) キャップ/'47 キャップにつけたブローチ/Verdura

photo WILLY VANDERPERRE text SUZY EXPOSITO styling PAUL SINCLAIRE hair BENJAMIN MOHAPI/benjamin salon makeup EMILY CHENG/the wall group nail ERIN LEIGH MOFFETT/art department set design LO GAN RAUHU produce 138 PRODUCTIONS

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