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「変わった人だから関わらないようにして」障子を開けた瞬間に水を浴びせてきた隣人。だが、注意した時の言い訳に絶句

  • 2026.6.7
「変わった人だから関わらないようにして」障子を開けた瞬間に水を浴びせてきた隣人。だが、注意した時の言い訳に絶句

細道一本隔てた向かいの家

実家は古い住宅街の一角にある。

歩行者が2人ですれ違うのがやっとの細い道を挟んで、向かいに60代の女性が一人で暮らしている。

引っ越してきた頃から愛想がよくはなく、こちらが頭を下げても無言で通り過ぎる人だった。

母は「変わった人だから関わらないようにして」とだけ言っていた。

その日、私は週末に実家へ顔を出していた。両親が高齢になってきたので、月に一度は座敷の掃除を手伝う流れになっている。

畳の上に積もったほこりを掃きたくて、縁側の障子を端から端まで開けた。

春の風が入る前に、勢いよく水が顔と座敷の畳に飛び込んできた。

水滴ではない。バケツをひっくり返したような量だった。

畳の半分が一瞬で濡れ、めくれたチラシが床に張りつく。

何が起きたのか分からず、思わず障子の外へ顔を出した。

向かいの家の前に、ペットボトルを腰の高さで構えた60代の女が立っていた。雨は降っていない。空は晴れていた。

「自分ちの木に撒いただけ」と逆ギレ

「すみません、家の中まで水が入ってきたんですが」

私はできるだけ穏やかに声をかけた。

相手は一瞬目を泳がせたあと、急に眉を吊り上げた。

「自分ちの木に撒いただけ」

そう言って、自分の塀のそばにある低木を指差す。

確かに小さな木は植えられている。けれど、ペットボトルの口は明らかにこちらの家の方を向いていた。

距離にして1メートルもない細い道で、水の勢いだけが座敷に届く角度だった。

「うちの座敷が濡れたんです」

もう一度言うと、相手は声を一段高くした。

「自分の敷地で水を撒いて何が悪いの」

「あんたが障子を開けたのが悪い」と、こちらの落ち度に話をすり替えていく。

手にしたペットボトルがまだ半分以上残っていて、指の力でぐっと潰れる音が細道に響いた。受け答えのテンポが妙に滑らかで、過去にも誰かに同じ言い訳をしたことがあるような口ぶりだった。

奥の部屋から父が出てきた。

声を聞きつけたらしい。私が状況を短く説明すると、父は塀ごしに静かに目を合わせ、低い声で一言だけ告げた。

「いい加減にしてください、警察に言いますよ」

女の表情から一気に色が抜けた。

さっきまでの威勢が嘘のように、口を半開きにしたまま動かない。

数秒の沈黙のあと、女は何も言わず背を向け、玄関の戸を閉めて中へ消えた。

細道に残ったのは、座敷に広がる水溜まりと、向かいの家のぴたりと閉じた雨戸だけだった。

あの日以来、向かいの窓のカーテンがほんの少し揺れるたび、私は実家の座敷の障子に背筋がぞくりとする。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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