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「お前らのも一口くれよ」プロ野球観戦に誘ってくれた義父。だが、観戦中の信じられない振る舞いに絶句

  • 2026.6.2
「お前らのも一口くれよ」プロ野球観戦に誘ってくれた義父。だが、観戦中の信じられない振る舞いに絶句

張り切って誘ってくれた観戦

結婚して二年目の春、義父からプロ野球観戦に誘われた。

地元の球団を昔から応援している人で、嫁の私と息子をぜひ連れて行きたいと、何週間も前からはしゃいで予定を組んでくれていた。

三塁側の内野席を三枚、わざわざ並んで取ってくれた気配りが嬉しかった。仲のいい義父と過ごせる初めての休日に、私は素直にわくわくしていた。

義実家との関係が深まる第一歩になるかもしれないと、前夜は服装まで真剣に悩んだほどだ。

球場に着くと、夫が売店でたこ焼きを買い、私はビールを二本選んで席に戻った。

夫と乾杯し、ひと口飲んでから缶を肘掛けに置く。

隣の義父は自分の分は買っていない。

応援歌が球場全体に響き、私はすっかりリラックスして試合に集中していた。義父と並んで応援できるなんて夢みたいだ、と本気で思っていた。

異変が起きたのは三回の表だった。私が次のたこ焼きに楊枝を伸ばそうとした瞬間、横から手が伸びてきて、私のパックから二つ続けて口へ運ばれた。

義父の手だった。

「お前らのも一口くれよ」

信じられない振る舞い

夫は笑ってうなずいているけれど、私は固まったまま動けなくなっていた。

義父は当たり前のような顔で私の缶ビールに手を伸ばし、首を傾けてそのまま喉を鳴らした。私が直前に口をつけたばかりの缶だ。

義父は何も言わずに二度、三度と呷ってから、何事もなかったように私の肘掛けに戻した。続けて夫の缶も同じように回し飲みされた。たこ焼きも、楊枝を使わず手づかみで一つつまんでいく。ソースを舐めとる仕草まで、ためらいがなかった。

夫の方を見たけれど、笑いながら「親父、好きだもんね」と流している。

私は唇に残ったビールの跡を意識して、笑顔を作るのに必死だった。場の空気を壊したくない。せっかく招待してくれた義父に水を差したくない。その一心で、私は黙って何度も笑顔を返した。

試合のスコアは入ってこなくなっていた。残ったビールを夫がもう一度口にした時、なぜ何も言わないのか、と心の中で叫んでいた。

帰宅して玄関の鍵を閉めた瞬間、ようやく長く息を吐いた。

義父に悪気はなかったのだろう。気を許してくれている証拠だと夫は言う。

けれど、義実家の距離感はこれが標準なのだと知って、私は心のどこかで静かに線を引きはじめていた。

次に誘われる日まで、笑顔の練習が要りそうだった。同じ缶を回し合うことが家族の証だと言われたら、私はうなずける気がしなかった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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