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「無償だけど指定」笠間市で配られる“通学ランドセル”に賛否「やはり助かる」「気の毒」

  • 2026.6.23
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

茨城県笠間市で、小学校入学時に無償で給付してきたランドセルが、令和9年度から「通学用指定カバン」になると発表されました。これまでの「無償給付」から運用を変更し、原則として指定されたランドセルで通学する形へ切り替わることになります。

市は、子育て世帯の経済的負担を軽くすることや、環境教育を進めることを狙いに挙げています。一方で、家庭ごとにランドセルを選ぶ楽しみをどう考えるかという点も話題になっており、Xでもさまざまな受け止めが広がっています。

無償給付から「指定化」へ

笠間市では、令和6年度から新入学生を対象にランドセルを無償で給付してきましたが、令和9年度からは「指定化」とする方針を以下の投稿にて示しました。

対象は小学校、義務教育学校前期課程、市内在住の特別支援学校の新入学生で、アレルギーや身体上の理由などを除き、原則として使用するとしています。

市は、一般的なランドセルより約400g軽いことや、タブレット用ポケット、防水加工、6年間の無料保証などを特徴として挙げています。デザインも見直したとしています。

負担軽減と環境教育が出発点

笠間市はこれまでも、ランドセルを現金補助ではなく現物給付とする理由について、入学準備の経済的負担を軽減したいと説明してきました。あわせて、PETボトル由来の再生繊維を一部に使い、環境への意識啓発にもつなげる考えを示しています。

2023年時点の市の説明では、1個当たり税込20,000円の予算を計上して作成したとしていました。今回は品質向上のための改良に加え、指定化を求める意見があったことを理由の1つに挙げています。

笠間市教育委員会は、「小学校通学用指定カバン」について「よくある質問」でまとめています。

Q.いつから指定化になるのか?
A.令和9年4月に入学する新入学生から対象になります。

Q.なぜ指定化にするのか?
A.皆様から寄せられたご意見をもとに改良を重ね、品質の向上を行ってまいりました。
また、「指定カバン化」のご意見もいただいていることから、公平・確実に子育て世帯を支援するとともに、環境教育を推進するため、令和9年度新入学生より「小学校通学用指定カバン」といたします。

Q.費用は?
A.対象者全員に無償給付いたします。

Q.全員必ず着用しなければならないのか?
A.アレルギーや身体の理由(医療機関等の指示で使用を制限されている場合など)以外、原則着用になります。

Q.修理は?
A.6年間無料保証(故意および事故による損傷修理は有料となります)。
参考:令和9年度より笠間市通学用ランドセルは「指定化」となります。(笠間市教育委員会)

市は指定化について、希望者のみが利用する制度ではなく、対象者全員に同じ形で支援を届けるためだと説明したうえで、令和9年に入学する新入生より無償で給付されるとしています。

アンケートで見えた要望と県内の動き

制度を巡る受け止めは一様ではありません。

小学1年生の保護者を対象としたアンケートでは、「使用する」または「併用して使用している」との回答は半数以下でした。

未就学児の保護者を対象としたアンケートでは、7割を超える人が「使用する」または「併用して使用する」と回答。自由記述では「指定にしてほしい」が122件で最多となり、「現金や商品券など別の形での補助」を望む声も121件ありました。

ランドセルの無償給付自体は笠間市だけの取り組みではありません。土浦市は贈呈品でありながら指定品ではないと明記し、小美玉市は6色から選べる形を取っています。日立市や桜川市でも贈呈事業が行われており、同じ支援策でも運用には違いがあります。

Xで広がった賛否

X(旧Twitter)では、家計面の助けになりそうだという受け止めや、軽さと実用性を評価する見方が見られました。

支持する声

  • 入学準備は何かとお金がかかるので、無償でもらえるのはやはり助かる
  • 軽いランドセルなら、子どもの通学負担も少しは楽になりそう
  • 全員に同じ形で支援が届くなら、そのほうが分かりやすい
  • せっかく配るなら、指定にしたほうが制度としては活かしやすい気もする

一方で、ランドセルは入学前に子どもや家族が楽しみにしている買い物でもあり、指定化には割り切れないという声も目立ちました。

慎重な声

  • 好きな色やデザインを選べないのは、子どもにとってちょっと気の毒
  • 家族でランドセルを選ぶ時間も入学準備の思い出だから、なくしてほしくない
  • 地域が変わったときに、指定の有無で戸惑う場面は出てきそう
  • 一律で指定するより、希望する家庭が選べる形でもよかったのではないか

こうした反応からは、支援策としての実用性を評価する見方と、子どもや家庭が選ぶ余地を残してほしいという思いの両方がうかがえます。

支援策に求められる納得感

笠間市の新方針は、経済的な支援を公平に届けることと、環境教育を進めることを両立させようとするものです。ただ、ランドセルは通学用品であると同時に、入学準備の思い出とも重なる持ち物です。

今後は、軽さや保証といった機能面だけでなく、指定化によって得られるメリットや、家庭ごとの事情への対応についても、丁寧な説明が求められそうです。


参考:
茨城県笠間市(@ibaraki_kasama)公式Xアカウント 2026年6月18日投稿
令和9年度より笠間市通学用ランドセルは「指定化」となります。(笠間市教育委員会)
市民の声 詳細「エコランドセルいらない」(笠間市)
市民の声 詳細「小学校のランドセルについて(かばん補助に反対します)」(笠間市)
エコランドセルについてのアンケート(1年生用)の集計結果について(笠間市教育委員会)
エコランドセルについてのアンケート(未就学児用)の集計結果について(笠間市教育委員会)
令和8年度 新入学児童へ贈呈するランドセルについて(土浦市)
新入学児童記念品のランドセルについて(令和9年4月入学児童)(小美玉市)
ランドセルの贈呈(日立市)
新入学児童ランドセル贈呈事業(桜川市)

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