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明るく挨拶を続けるあのママを呼び止めて、私が伝えずにいられなかった本当の理由

  • 2026.5.22
ハウコレ

新年度から見かけるようになった、明るく挨拶してくれる新しいママさん。その姿が数年前の自分と重なり、私はある朝、声をかけずにいられませんでした。

数年前の自分

息子が入園した時、私はとにかく明るく振る舞っていました。慣れない土地で、見知らぬ人ばかりの幼稚園。緊張を悟られたくなくて、すれ違う人みんなに「おはようございます」と声をかけました。返事の有無は気にしませんでした。挨拶することで、自分自身を支えていたのだと思います。

ところが、半年ほど経ったある日、何人かのママの輪の中で「あの人ちょっと馴れ馴れしいよね」と話されているのを、偶然耳にしてしまいました。その日からです。挨拶が、怖くなったのは。誰にどう声をかけたらいいのか、わからなくなったのです。

重なって見えた背中

今年の春、新しい年少組のママさんを見かけるようになりました。すれ違う人みんなに、明るく「おはようございます」と声をかけている。その背中は、数年前の私とそっくりでした。

このまま続けて、傷つかないでほしい。あの陰口を、彼女の耳に届けたくない。そう思ったとき、いてもたってもいられなくなりました。先回りして警告すれば、彼女は傷つかずに済むのではないか。気づいたら、私は門の前で彼女を呼び止めていたのです。

伝えてしまった一言

「みんなにそうやって挨拶するの、やめた方がいいですよ。不快に思う人もいるので」。口から出た瞬間、これは違うとわかりました。彼女が驚いた顔で「えっ」と言うのを見て、自分が今、数年前の自分を傷つけたあの輪の中の人と同じ顔をしているのに気づいたのです。

慌てて「すみません、余計なお世話だったかもしれませんが」と付け足し、私はその場を離れました。家に帰ってから、ベビーカーを玄関に置いたまましばらく動けませんでした。守ろうとしたつもりが、私はあの陰口を、自分の口から彼女に言ってしまったのです。

そして...

翌朝、登園の時間、私は彼女のことが気になって仕方がありませんでした。坂道の途中で姿を見つけたとき、彼女は誰にも声をかけていませんでした。私のせいだ、と思いました。

その日、家に帰ってから、私は3年前のあの陰口を、初めて夫に話しました。「ずっと言えなかったけど、あれが本当に嫌だった」と。夫は黙って聞いてくれました。彼女に伝えるべきだったのは、「やめたほうがいい」ではなく、「あなたの挨拶、嬉しかった人もいる」だったのだと、ようやく気がつきました。次に会ったとき、私は何と言えばいいのでしょうか。まだ、答えは見つかっていません。

(30代女性・パート)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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