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「私、これ苦手だからお願い」仕事を押し付けてきた先輩。後日、先輩が謝ってきたきっかけとは

  • 2026.5.21

「苦手だから」が積み重なっていった

入社3年目に入ったころ、同じ部署の直属の先輩から仕事を回されることが増えた。

「私、これ苦手だからお願い」

最初はそう言われるたびにフォローのつもりで引き受けていた。

断りにくい雰囲気もあったし、経験を積むためだと自分に言い聞かせる部分もあった。

でも月日が経つにつれ、それが当たり前になっていった。

もうひとつ口癖があった。「若いんだから覚えた方がいいよね?」という言葉で仕事を渡してくるのだ。

気づけば自分の担当業務に加えて、先輩が苦手とする作業がそのままこちらに乗ってくる日々になっていた。

定時を過ぎても机に向かい、残業申請の画面を開く。

先輩は定時に席を立ち、軽い足取りで帰っていく。

その後ろ姿を見るたびに、胸の中で何かがざわついた。

自分の仕事なのか先輩の仕事なのか、もう境界線が分からなくなっていた。

それでも波風を立てたくないという気持ちが先に立ち、直接言い出せないまま数か月が過ぎた。

チャットアプリでの業務指示は文字として残っていたが、それを証拠として使う気もなかった。ただ溜め込んでいた。

体調不良が、状況を動かした

あるとき、体調を崩して午後から早退した。

翌日出社すると、上司から声をかけられた。

昨日の午後、取引先への対応が遅れて問題になったという。

先輩が担当範囲を把握しておらず、連絡が滞ってしまったのだった。

事情を聞かれ、これまで黙っていたことを初めて話した。

先輩から仕事を回され続けていたこと、自分の担当範囲がいつの間にか広がっていたこと、誰にも引き継いでいなかったのは自分だけが把握していたからだということ。

業務のやりとりを記録したチャット履歴も提出した。

上司はすぐに動いた。部署の業務分担が改めて整理され、先輩には上司から注意が入った。

数日後、先輩から声をかけられた。

「今まで任せすぎてた、ごめん」

短い言葉だったが、あの一言でずっと溜まっていたものがすうっと抜けていくような感覚があった。

黙って抱えてきた時間が無駄だったとは言えないけれど、ちゃんと記録を持って伝えたことで動いてもらえた。それだけで十分だと思えた。

以来、業務の量はだいぶ落ち着いた。先輩との距離感も少し変わった。

あの体調不良の日がなければ、まだ同じ状態が続いていたかもしれないと思うと、複雑ではあるが、結果としてよかったと感じている。残業が当たり前だった自分が、今では定時近くに席を立てている。それがいちばんの変化だった。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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