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新入り猫を威嚇する先住猫。多頭飼いトラブルを乗り越えるには、先住猫の優先が必須?【著者インタビュー】

  • 2026.5.13

【漫画】本編を読む

2匹の猫と暮らす40歳独身の安達珠子。ある日インフルエンザで倒れたことをきっかけに「自分にもしものことがあったら飼い猫たちはどうなるのか?」という不安に駆られ、婚活を決意する。しかし性欲がなく、子どもも欲しくない珠子を理解してくれる人はなかなか現れない。そんな中、保護猫施設のボランティアを一緒にしている男性・篠田雅が同じことを考えていることを知り、勢いでプロポーズしてしまう珠子。意外なことに雅からの返事はOK。猫好き同士の交際0日婚が始まるが……。

自身も猫を飼っているマンガ家・たけみゆき氏が友人から聞いた話を基に描いたという『ねこ婚 猫のための交際ゼロ日婚』(KADOKAWA)。猫マンガとしての魅力がたっぷりなのはもちろん、「猫のため」という利害から始まる恋愛抜きの結婚生活を描くことで、これまでの家族の形にしばられず、誰かと一緒に生きることの魅力を描いた作品だ。

たけさんにマンガのことから結婚生活を維持する秘訣、猫を飼う覚悟など、さまざまなお話を伺った。

――珠子と雅の新婚生活では、猫を中心に暮らしているからこそのすれ違いも発生します。こうしたエピソードはどうやって生まれたのでしょうか?

たけみゆきさん(以下、たけ):我が家にいる2匹の猫が出会った頃を思い出して描きました。1匹目のおみそとは11年前から暮らしていたのですが、3年前に急に保護することになった猫のくろまるがやって来たんです。その時は、お互いが慣れるまで部屋を別々にしていました。

本作には、珠子と雅が連れている猫たちがお互いに慣れるために試行錯誤する展開があります。実はプロットの段階ではなかったのですが、ネームの段階で急に入れることにしました。というのも、猫にも人見知りするようなタイプもいれば、初めからデレデレの猫もいるんです。慣れる速度はやっぱり個性というか、それぞれの猫次第なんですね。だから描き方を迷ったのですが、やっぱり最初に苦労する展開を入れることで「猫との暮らしはそんなに甘くないんだぞ」というところも描ければなと思っていました。

――ご自身がくろまるくんを迎え入れる中で、「こうしてあげたらよかった」と思ったことはありますか?

たけ:最初はどうしても、おみそのくろまるへの拒絶がすごかったんです。おみそは元々威嚇するタイプではなかったのに、くろまるへ敵意をむき出しにして「シャー」と威嚇していたんです。保護したての頃はくろまるを別室でケージに入れていたんです。でも、私の子どもが「仔猫が可愛いから」とケージから出して一緒に遊びたがってしまって……。

「先住猫を優先して可愛がらないと、多頭飼いは上手くいかないんだよ」と伝えていたのですが、当時まだ小学校1年生だったのでなかなか理解できなかったんです。「(ケージの中に)仔猫を閉じ込めるのはかわいそうだ」と、ワンワン泣いてしまうような状況でした。それを見た私も「おみそが安心して過ごせることが一番大事なんだよ」と言いながら泣いてしまって……。くろまるを保護する前に、子どもにしっかり伝えておけばよかったと反省しました。

――おみそちゃんを飼い始めた当時には、どんな苦労があったのでしょうか?

たけ:おみそは最初人間をすごく怖がっていて、ずっと冷蔵庫の裏に隠れていました。でも、冷蔵庫の隙間から猫じゃらしを振ると、少しずつ出て来てくれるようになって……。その時使った猫じゃらしはずっと取っておいているのですが、おみそを迎えてから生まれた子どもが泣いていると、おみそが猫じゃらしを持って赤ちゃんのところに走っていくんですよ。かつて自分がされたように人間の子どもをあやそうとする姿を見て、「なんて良い子なんだろう」と感動しました。

取材・文=原智香

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