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大嫌いだった同級生の喫茶店を手伝うことに。13年ぶりに再会したふたりの女性が新たな友情を育んでいく、おいしくて心が温まる物語【書評】

  • 2026.5.8

【漫画】本編を読む

子どものころや学生時代の友人と久しぶりに再会したとき、あのころ実は……という話を聞いて驚いた経験はないだろうか。『スイート・ライムジュース 無敵の再会ごはん』(一初ゆずこ:漫画・原作、灯:漫画/KADOKAWA)は、中学時代の同級生と13年後に偶然再会した女性ふたりが、あらためての出会いから関係を深めていくコミックだ。

物語は婚約者との待ち合わせをしている果澄が、偶然にも中学生の同級生・翠子と再会するところから始まる。果澄は中学時代、翠子に初恋の人を取られており、再会したら「大嫌い」と伝えようと13年間思い続けていた。やっとそれを実行できると思ったとき、翠子が妊娠していることに気づき躊躇し、さらに翠子から「一生のお願いがある」と言われ、伝えたいことを伝えられないまま彼女のペースに乗せられてしまう。

連れてこられたのは休業中の喫茶店で、そこは翠子の店だった。一緒に切り盛りしていた夫の浮気が原因で別れることになり、慰謝料代わりに店をもらったという。そして果澄への一生のお願いとは、喫茶店を手伝ってほしいというものだった。反射的に断った果澄だったが、翠子の果澄に対する意外な人物評を聞いたことと翠子の現状を聞いて思いとどまり、果澄が満足できるライムジュースが作れたらそのお願いを引き受けるという勝負を持ちかけるのだった。

中学時代に気づけなかった翠子の内面と自分に対する気持ちを知り、再会当初は頑なだった果澄の心が徐々にほぐれていくところが本作の読みどころだ。また、物語に登場したメニューのレシピが掲載されているのも魅力である。

再会は新しい出会いだ。子どもだったあのころとは違う、大人同士が育む友情の尊さを、おいしそうな飲み物や料理とともに味わえる作品だ。

文=nobuo

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