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【東京・街歩きガイド】谷根千の「猫スポット」を巡る!大人世代におすすめしたい寄り道スポット

  • 2026.5.5

月刊誌『大人のおしゃれ手帖』の読者組織「ミモザ会」の公式ブロガーによる『ミモザ会ブログ』。フォトグラファーの野中典子さんによる、猫日記をお届けします。

こんにちは。フォトグラファーの野中典子です。新緑がまぶしく、風もどこか軽やかに感じられる季節になりました。日差しの中に少しずつ初夏の気配が混じり、外へ出かけるのが心地よい頃ですね。気づけば、理由もなく歩きたくなる日が増えてきました。今回は東京の下町、谷中・根津・千駄木、通称「谷根千」を半日かけてゆっくり巡りながら、「猫時間」を楽しんできました!

はじまりは、駅にひそむ猫の気配

猫に会いたくて出かける日もあれば、ただ「猫の気配」を感じたくて歩く日もあります。今回訪れた谷根千は、猫の気配を感じたいときにぴったりの街。大きな坂もなく、なだらかな道が続き、急がず歩くのにちょうどいい場所です。半日かけて、およそ5キロ。いい運動のはずですが、寄り道が多くて消費カロリーは少し怪しいところです(笑)。
日暮里駅を出ると、ふと目に入る猫のロゴ。そのさりげない存在が、「今日は猫の一日ですよ」とそっと教えてくれているようで、思わず足取りがやわらぎます。まだ何も始まっていないのに、どこか満たされるような感覚。
「きっといい出合いがあるな」。そんな小さな予感を抱えながら、街へと歩き出しました。

猫に導かれるように、寄り道を重ねて

最初に訪れた「谷中堂」では、店先から店内まで、たくさんの招き猫たちが静かにこちらを見つめています。どの子も少しずつ表情が違っていて、選ぶというより「この子に呼ばれている気がする!」と感じてしまうのが不思議なところ。気づけば一匹を手に取っていました。どうやら主導権は、完全に猫側にあるようです(笑)。

すぐ近くの「カフェ猫衛門」は、今回は外からそっとのぞくだけに。
招き猫の絵付け体験や、愛らしい猫スイーツも魅力的で、かなり後ろ髪を引かれましたが、休憩するにはまだ少し早い時間。次に訪れる理由をひとつ残しておくのも、こうした街歩きの楽しみかもしれません。

「ギャラリー猫街」では展示を楽しみながら、お守りと画集を購入。

さらに猫の看板に惹かれて「AOYAMA COFFEE ROASTER」へ。だいぶ歩いたので、今回は迷う余地なく入店です(笑)。コーヒーの香りに包まれてひと息つくと、歩いてきた道の景色が、ゆっくりと心に馴染んでいきます。目的があって歩いているはずなのに、気づけば猫に導かれるように寄り道を重ねている……。そんな曖昧さも、この街では心地よく感じられました。

静かにほどけていく、心の輪郭

今回の街歩きではたくさんのお店をめぐりましたが、特に印象に残ったのが「gururi」です。
こちらは、女性の感性にやさしく寄り添う雑貨や本、そして居心地のよいギャラリーがひとつになった空間。ロゴにも猫が描かれていて、ほっこりします。オーナーさんご自身も猫と暮らしていると聞き、そのやわらかな空気の理由に納得しました。手に取った「gururiのぐるり」は、この場所の余韻をそのまま持ち帰るような一冊。現在の店舗は4月26日までで、7月には近くに移転し再オープン予定とのこと。その先の時間にも、きっと同じように穏やかな空気が流れているのでしょう。

「ひるねこBOOKS」では、静かに本と向き合う時間に身をゆだね、10周年記念誌と猫のエコバッグを選びました。

そして「COUZT CAFE」でのランチ。しっかりとした味わいの食事が、歩いてきた時間をやさしく受け止めてくれるようで、自然と肩の力が抜けていきます。歩くこと、選ぶこと、立ち止まること。そのひとつひとつが、知らないうちに心をやわらかく整えてくれていました。

会えなくても、そこにあるもの

今回の散策で意外だったのは、実際の猫には一度も出会わなかったこと。
それなのに、「いなかった。残念……」とはまったく感じなかったのです。看板や雑貨、本の中、そしてふとした路地の空気の中に、確かに猫の気配が漂っている街だったからでしょうか。
姿は見えなくても、ちゃんとそこにいるような感覚。むしろ見えないからこそ想像が広がり、心の中で自由に猫たちが歩き出すような気さえします。猫という存在は、こうして人の記憶や感覚の中に、静かに住み続けているのかもしれません。
猫を探すための散歩ではなく、猫の余韻に包まれる時間。谷根千は、そんな過ごし方をそっと教えてくれる街でした。

この記事を書いた人

フォトグラファー 野中典子

野中典子

猫と暮らし始めたことをきっかけに「成長の記録を綺麗に残したい」との思いで一眼レフを購入。写真にこだわったブログを始めたところ評判になり、少しずつライター、フォトグラファーとして仕事の依頼が来るようになりました。現在は猫の魅力をより多くの人に伝えたいとの思いで、「猫写真家さくらもえぎ」として雑誌、カレンダーへの写真の提供、写真展への参加など猫愛全開で活動中。

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