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「警察を呼ぶ!」通帳紛失で大騒ぎの認知症の父。家中を探し回りたどり着いた意外な場所【体験談】

  • 2026.5.4

私が父の介護をしていたころ、今でも思い出すと不思議な気持ちになる出来事があります。父は認知症の初期で、普段は穏やかでしたが、ときどき「物を取られた」と思い込んでしまうことがありました。ある日、父の通帳をめぐって家族が大騒ぎになったことがあります。

突然始まった「通帳がない」という騒ぎ

ある日、父が突然「通帳がない! 誰かが盗った!」と大声で騒ぎ出しました。家の中を探しても見つからず、父は次第に不安そうな様子になり、私も胸の奥がざわつきました。

父は「絶対にここに置いた」と言って、同じ場所を何度も指さしました。しまいには「警察を呼ぶ」と言いだすほどでした。

私は父を落ち着かせながら家中を探しましたが、どこにも見当たりません。兄にも連絡し、一緒に探してもらいましたが、それでも見つからず、家族全員は半ばパニックのような状態になっていました。

思いがけない場所で見つかった通帳

そんな中、ふと冷蔵庫を開けた瞬間のことです。野菜室の奥に、見慣れた封筒のようなものが目に入りました。まさかと思いながら取り出してみると、そこには父の通帳が、きれいに袋に入れられたまま入っていたのです。

思わず「どうしてここに……」と声が出ました。父に見せると、父は真顔で「大事なものだから、冷やしておいた」と言いました。そのひと言を聞いた瞬間、私も兄も思わず力が抜けてしまいました。

父なりの「大事な物のしまい方」

父の中では、「大事な物は安全な場所にしまう」という考えがあったようです。その発想がなぜか冷蔵庫につながったのだと思います。そのときは怒る気持ちよりも、どこか拍子抜けしてしまい、思わず笑ってしまいました。

この出来事以来、父が「ものがない」と言いだしたときには、まず思いも寄らない場所を探すようになりました。認知症の症状によって、予想しない行動につながることがあるのだと、実感した出来事でした。

まとめ

今回の経験を通して、介護の中では「そんな場所にあるはずがない」と思うところに物が見つかることもあるのだと感じました。父にとっては理由があっての行動でしたが、悪気があったわけではありません。家族で状況を共有しながら探すことで、少し気持ちが落ち着くこともありました。介護には戸惑う場面もありますが、ときには思わず笑ってしまうような出来事が、心を軽くしてくれることもあるのだと感じています。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

著者:川上まゆ/50代女性・パート

イラスト:おんたま

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年3月)

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シニアカレンダー編集部

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