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「想像を超えてくる!!」入った瞬間にシュワシュワと泡が付くラムネ温泉!?その“びっしり泡”の秘密に迫る【九州の日帰り温泉vol.15】

  • 2026.5.3

「ぬるいのにすごい温泉があるらしい」「え?体に泡が付きすぎでは…?」そんな声が聞こえてくる温泉があった——大分県長湯温泉にある、その名も“ラムネ温泉”を擁する「ラムネ温泉館」だ。湯につかった瞬間、肌を覆うように細かな泡がびっしりと付着する。それはもはや“炭酸泉のイメージ”を軽く超えており、ほかではなかなか味わえない入浴感である。ぬるいのにパワフル!そして、びっしりと泡が付く個性派温泉。本記事では、この不思議な“ラムネ温泉”の魅力に迫る。人工の炭酸泉にはない、天然のすごさを思い知る温泉が九州の山奥にあった!

建築家・藤森照信の設計によるユニークな外観 画像提供:ラムネ温泉館
建築家・藤森照信の設計によるユニークな外観 画像提供:ラムネ温泉館

遠くても行く価値あり!「ラムネ温泉館」の魅力

近年、スーパー銭湯などでも見かける炭酸泉だが、その多くは人工的に作られたものである。一方、大分県竹田市の長湯温泉にある「ラムネ温泉館」では、自然に湧き出てきた“天然の炭酸泉”が楽しめるのだ。この存在は全国的にも珍しい。しかも“強炭酸”ともいえるすごさで、温泉ファンの間では“炭酸泉の聖地”のように語られることも多い。

露天の湯舟は32度で、炭酸濃度が高くいわゆる“ラムネ温泉”と呼ばれている 画像提供:ラムネ温泉館
露天の湯舟は32度で、炭酸濃度が高くいわゆる“ラムネ温泉”と呼ばれている 画像提供:ラムネ温泉館

特徴的なのは、ぬるめの湯温。露天風呂の湯舟がいわゆる“ラムネ温泉”と呼ばれている湯なのだが、32度と少しぬるめだ。最初は「少し寒い?」と感じるほどだが、じっくり浸かっているうちに体の芯からじんわりと温まってくる。これは炭酸ガスが血管を拡張し、血流を促進するためだといわれている。そして何より印象的なのが、肌にびっしりと付着する銀色の細かな泡。まるで炭酸水につかっているかのような感覚は、一度入浴すると忘れられない体験となるだろう。

【写真】見よ!びっしりと泡が付いた手を!つかると銀色の小さな泡に体が包み込まれる 画像提供:ラムネ温泉館
【写真】見よ!びっしりと泡が付いた手を!つかると銀色の小さな泡に体が包み込まれる 画像提供:ラムネ温泉館

なぜこんなに泡が付く?ラムネ温泉の“びっしり泡付き”の秘密を聞いてみた

ラムネ温泉の唯一無二の魅力について話を聞くため、館長の首藤さんに直撃取材をした。

――ラムネ温泉館は決してアクセスがいいとはいえない立地。でもファンが多いですよね。私が入浴した際も全国から人が訪れていました!普段の客層を教えていただけますか?

ありがたいことに、大分県内だけでなく県外からも来ていただいております。天然炭酸泉は炭酸美容液を全身に浴びているようなものですから、女性のファンも多いです。

――なぜ“びっしり泡”が生まれるのでしょうか?湯温や源泉に秘密があるのでしょうか?

ラムネ温泉の32度という湯温は、源泉を温めずにギリギリ入浴できる温度なんです。炭酸ガス含有量は温度が低いほど多くなるので、このギリギリの湯温を保つことで全身に多くの泡が付くんです。

――湯温が大切なんですね。ほかに温泉の管理でこだわっている点は?

炭酸泉はすぐに劣化してしまいますので、“温泉の鮮度”には大変こだわっております。また、循環してしまうと炭酸は抜けてしまいます。源泉かけ流しでないと泡は付かないんです。なので、とても贅沢なことなのですが、鮮度のよい温泉のみで浴槽を満たすようにしております。

泡は取っても取っても付いてくる!新鮮さの証である 画像提供:ラムネ温泉館
泡は取っても取っても付いてくる!新鮮さの証である 画像提供:ラムネ温泉館

――「世界屈指の炭酸泉」と言われていますが、炭酸ガス濃度や泉質の観点から見るラムネ温泉の貴重さとは?

源泉を温めずにそのまま入浴できる温度で提供できていることと、この温度ではおそらく最高値ではないかと思われる「1400ppm」という炭酸濃度は大変貴重だと思います!

――1400ppmもあるんですね!炭酸泉とは1リットルに炭酸ガスが250ppm以上溶け込んだ温泉のことをいい、1000ppm以上は高濃度炭酸泉と呼ばれ、療養泉となります。1400ppmという数値の高さに驚きました!

ほかの有用成分も十分含まれておりますので、炭酸以外の効果も素晴らしいですよ。

――そういわれてみると、内湯は黄色の濁り湯でこちらも効能が高そうですね。

内湯は42度になっていて、温かい温泉です。炭酸濃度を示す指数は911ppmとなっていて、露天のラムネ温泉ほどではありませんが、こちらも十分に炭酸ガスを含んでいます。2つの温泉を交互に入っていただくとさらに気持ちがいいですよ。

内湯は42度。黄色がかった濁り湯が特徴 画像提供:ラムネ温泉館
内湯は42度。黄色がかった濁り湯が特徴 画像提供:ラムネ温泉館

――交互に入浴してそれぞれのよさを体感するのはいいですね!ほかにもおすすめの入浴方法はありますか?

気温、体調にあわせて、気持ちがよい入り方をしていただくのが一番かと。32度のラムネ温泉、あたたかいにごり湯、そしてサウナも併設しておりますので“併用して気持ちよく”が一番です。もったいないからと長く入りすぎるのは、NGです。長くても1時間以内を推奨しております。

――なるほど!欲張っちゃいけませんね…。入浴客からの声などを耳にしていましたら教えてください。

人工的に作られた炭酸泉も泡が体に付きますが、やはり天然のものは肌感が違うという声をよくお聞きします。シュワシュワとしたやさしい刺激の美容液のような湯にご満足いただけているようです。

――最後に、ラムネ温泉館ならではの魅力、唯一性とは?

「個性的な雰囲気の建築」+「個性的な温泉」が楽しめるのが、ラムネ温泉館の魅力だと思っています。ラムネ温泉館は建築家・藤森照信先生によって手掛けられました。藤森建築といえば、焼き杉と銅板、そして茶室。ラムネ温泉館にはそれらがすべて融合されています。洞窟のような雰囲気が漂う大浴場の入口は、斬新な茶室の建築でもおなじみの藤森先生らしく、にじり口を意識したデザインとなっているんですよ。絵本の中に迷い込んだような藤森建築の世界観にぜひ浸ってみてください。

中庭に建つ「オンリーワン」の像もユニーク! 画像提供:ラムネ温泉館
中庭に建つ「オンリーワン」の像もユニーク! 画像提供:ラムネ温泉館

実際に入浴してみるとわかるが、ラムネ温泉はびっしり付着する泡への驚きこそあれ、決して“派手な温泉”ではない。ぬる湯にじっくりつかる療養泉である。効能も高く、実力を伴った湯だからこそ全国に多くのファンを持ち、リピーターを生み出しているのかもしれない。「炭酸泉」の持つイメージの上をいく「本物の炭酸泉」、温泉好きの人にはぜひ一度味わってみてほしい温泉だ。

【ラムネ温泉館】

大分県竹田市直入町長湯7676-2/0974-75-2620

〈大浴場〉

■入浴料:大人500円、3歳~小学生200円※2026年7月2日より大人800円、3歳~小学生350円(予定)

■営業時間:10時~22時(最終受付21時30分)

■休館日:第1水曜日(1月と5月は第2水曜日)

■大浴場の種類:内湯男1女1、露天男1女1

■泉質:二酸化炭素泉

■湯の特徴・効能:高血圧症、動脈硬化症、慢性皮膚病、冷え性、疲労回復など

〈貸切風呂〉

■入浴料:1室60分2000円※2026年7月2日より1室60分3000円(予定)

■営業時間:10時~22時(最終受付20時45分)

■休館日:第1水曜日(1月と5月は第2水曜日)

■貸切風呂の種類:貸切内湯2

「ラムネ温泉サイダー(350円)」も人気! 画像提供:ラムネ温泉館
「ラムネ温泉サイダー(350円)」も人気! 画像提供:ラムネ温泉館

取材・文=大庭かおり

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