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「黒」を解放し、身体に自由を。マチュー ブレイジーが示す「シャネル」の神髄

  • 2026.4.30
Mathieu Bonnin

マチュー・ブレイジーは現地時間の4月28日、フランスのビアリッツにて自身初となる「シャネル」のクルーズ コレクションを発表した。風光明媚なバスク海岸を背景にした会場のフロントロウには、ニコール・キッドマン、エイサップ・ロッキー、ティルダ・スウィントン、小松奈菜らが顔をそろえた。

CHANEL

1915年にガブリエル シャネルがクチュールメゾンをオープンしたこの海辺の街は、ブランドにとって特別な意味を持つ。ビアリッツがガブリエルと彼女のデザインに与えた影響について、ブレイジーは次のように語っている。

「ここは、機能性と幻想が完璧な調和のもとに息づく場所です。アーティスト、労働者、貴族、水兵、そして自然――あらゆる人とものが同じ舞台で日常的に共存し、それぞれが 役割を担っていました」

Courtesy of Chanel
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コレクションでは、海、太陽、風といったエレメントが中心に据えられた。ガブリエルの「身体の自由なくして美しさは存在しない」の言葉の通り、歩き、走り、泳ぎ、屋内と屋外を自由に行き来する、活動的な女性のための服だ。デイウエアとイブニングウエアがミックスされ、肩の力を抜いたビーチタウンの感性が漂っている。

courtesy of Chanel
Courtesy of Chanel

魚のうろこのようなパイエットで覆われた輝くマーメイド風ドレス、オーバーサイズのラフィアスカート、遊び心あふれるストライプのスイムウエアのエッセンスなど、顧客の心を掴むテクニカルでディテール豊かなピースも多数登場。

CHANEL
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一方で、巨大なトートバッグや、あらゆるフォルムできらめくシューズの数々は、間違いなく「シャネル」のブティック前の行列をさらに伸ばすことになりそうだ。

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ファーストルックには、胸もとがV字にあいたシフトドレスが採用された。これはガブリエル シャネルの 1926 年のブラックドレスを再解釈したもの。かつて「仕える側」が身に着ける衣服だったブラックドレスを上流階級の女性の憧れに換えたのは、修道院で育ち販売員を経験したガブリエルだった。その流行は今日のタイムレスクラシックとなり、着る人の魅力を表現する媒介となっている。

CHANEL
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1910年の創業以来、ガブリエル シャネルを除き、メゾンでわずか3人目となるアーティスティック ディレクターに就任したブレイジー。彼の「シャネル」でのクルーズデビューには、いまや彼の代名詞とも言える、喜びと楽観主義、そして多様性を尊重するインクルーシブなキャスティングにあふれていた。 インターネット上で瞬く間に拡散される圧倒的な魅力と、非の打ちどころのないクラフトマンシップという、ブレイジーならではの見事な融合は健在している。

Hearst Owned
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