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「全然完璧じゃなくて」だからこそ目指す、ひとりの人間としてそれぞれが尊重される家族【著者インタビュー】

  • 2026.4.30

【漫画】本編を読む

「家族が好き。でも私を忘れずにいたい」

子どもを持ち、日々に追われるなかで、ふとそんな気持ちを抱いたことはないだろうか? 漫画家・ツルリンゴスターさんによるエッセイ漫画『いってらっしゃいのその後で』(KADOKAWA)の帯に添えられたこの言葉は、多くの共感を集めている。夫と3人の子どもたちとの暮らしを描きながら、“個”としての自分と向き合う姿や、子どもたちをそれぞれひとりの人間として尊重し、5人でよりよく生きていこうとする日々が丁寧に描かれている。

本作と続編である『いってらっしゃいのその後で 転がり続ける毎日編』(同)について、ツルリンゴスターさんにインタビュー。流れていく日々のなかで大切にしていることや、迷いながら向き合ってきた思いについて話を聞いた。

――続編となる『いってらっしゃいのその後で 転がり続ける毎日編』の最初に「うちの家族は大人も子どもも全然完璧じゃなくてという言葉があります。先生にとって完璧な家族というのはどんな家族ですか?

ツルリンゴスターさん(以下、ツルリンゴスター):私にとっての完璧は、夫、私、子どもたち全員がひとりの人間として全員尊重されている家族です。そう考えると、私と夫はまだ男女平等ではないんですよね。夫はいろいろとやってはくれていますが、私の方が家にいる時間が多い分、家事育児の負担がかかりがちで。

子どもたちは元気でそこにいるだけで完璧です。その前提はもちろんあった上で、言ってはいけない言葉を使ったりもするし、生活習慣としてゲームをし過ぎている、夜寝るのが遅いといった問題もあります。自分の意見をちゃんと言って他の人の意見も大切にしてほしい、他の人とちゃんと境界線を引いて、どんな人も平等に大切にして……そういうところが3人ともできているかというと、まだ難しくてトラブルになることもある。そういう意味で、なんとか未熟ながらも全員家族をやっています。「全員がそれぞれ自分を大切にして、その他の家族もそれぞれ大切にできるような状態を作っていくために日々やってますよ」という意味で完璧じゃないと描きました。

――お子さんだけでなく夫婦のエピソードがあるなど、前作とはまた違った内容が描かれていると感じました。

ツルリンゴスター:そうですね。2冊目はもう子どもも成長してきていたので。幼児期と小学生くらいの子どもではトラブルの種類も違うし、複雑になってくるじゃないですか。関わる人間が一気に増えるし、子ども同士の人間関係もあったりして。そこを本として発表するのは難しそうだなと思ったので、幼児期よりもだいぶ子どもと距離をあけて描いている感じになっています。

夫との話が多いのは、家族の関係の中には「夫と私」という関係も含まれています。喧嘩もするし、すごく仲が良いときもあるし、話し合いもするし。そういう大人同士のやり取りを子どもが見るというのも結構大事なことだなと私は思うので、大人ふたりの関係性も大きく出していきたいなと思って描きました。

取材・文=原智香

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