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最旬ブラーメイクの作り方をリップ・チーク・ベース別にプロが解説

  • 2026.4.27
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ここ最近、セレブリティ御用達のメイクアップアーティスト、ニーナ・パークが提案するビューティルックがSNSを席巻している。ヘイリー・ビーバーやゾーイ・クラヴィッツらがレッドカーペットでこぞって披露した、彼女の代名詞とも言えるブラーリップ、つまり唇の境界線を曖昧にしたリップへの関心が急上昇しているのだ。

2024年に流行したクリーンガールやグラススキンブームに続いて浮上したこのトレンドは、パーツの輪郭をあえてソフトにぼかすことを特徴としている。これまではヘイリー自身が火付け役となった、過剰なほどつややかな“グレーズドドーナツスキン”がビューティ界を牽引していた。しかし最新のブラーメイクは、極端なツヤや緻密なラインを手放し、より素肌にふんわりと溶け込むような、エフォートレスで日常に取り入れやすいスタイルへと見事なシフトを遂げている。

【最旬トレンド】ブラーメイクとは

ブラーメイクをひと言で言えば、マットとツヤの美しい中間地点に位置するメイクアップのこと。完全にドライでフラットな印象に陥ったり、反対に過剰なテカリを与えたりすることなく、顔全体にふんわりとソフトフォーカスをかけたような質感を叶えてくれる。

「セフォラ」のメイクチームに所属するアテナ・イオアニドゥ氏は、その特徴を次のように表現する。「エッジをふんわりとぼかしたリップに、肌へ柔らかく溶け込むチーク。そして、まるで極薄のフィルターを通したかのように繊細なベースメイクをイメージしてみてください」。ブラーメイクを施すことによって、目元から頬、そして唇に至るまで、顔全体にシームレスに色を溶け込ませることで、フレッシュかつエフォートレスな洗練が生まれる効果がある。言わばこれは、クリーンガールのネクストステージだ。

過剰なツヤや“作り込んだ感”を抑え、全体をより控えめなムードで包み込むのが今の気分。メイクの目的は完璧さを追求することから、素顔の魅力をさりげなく引き立てる方向へとシフトしている。輪郭をふんわりとぼかしたこなれ感のあるルックは、画面越しでも現実の光の下でも、ごく自然な美しさを放ってくれる。

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ブラーリップが象徴する新たな美意識

ブラーリップの流行は、もはや一過性のトレンドというより私たちのマインドセットの変化を象徴している。カルチャーの交差やSNSにおける美意識のアップデート、そして素肌を第一に考える直感的な新製品の台頭など、さまざまな波が重なり合って生まれたムーブメントなのだ。

その背景として浮かび上がるのが、K-ビューティの世界的な影響力と、フレンチビューティが持つエフォートレスなエレガンスの見事な融合である。韓国発祥のグラデーションリップやフランス人が好む、軽く噛まれたように血色が滲むリップ。そのどちらにも共通するのは緻密に計算された輪郭よりも、抜け感のある柔らかさを尊ぶ美学だ。

「ニーナ・パークのようなトップアーティストの提案やTikTokのチュートリアルが、このルックをメインストリームへと押し上げました。計算された不完全さであり、高度なテクニックを一切必要としない、あの“血色が滲むようなリップ”の作り方を提示してくれたのです」とアテナは指摘する。

「モルフィ」のエデュケーションマネージャーであるザル・シャオ氏も次のように解説する。「唇はシャープに縁取るのではなく柔らかくぼかします。ティントを指やブラシでなじませ、輪郭が消えるまでエッジを曖昧にしていくのです」

製品の進化がこのトレンドを後押ししているのも事実だ。肌に溶け込むティントからソフトフォーカスなリップライナーまで、輪郭を強調するのではなくぼかすことに特化した、失敗知らずの新しいフォーミュラが続々と登場している。「ロード」の“ペプチド リップ シェイプ”は、スキンケア成分配合のピグメントと内蔵のぼかしツールでこのムードを見事に体現。「ヴィオレット フランセーズ(Violette_FR)」の“ビズー バーム”や「ウェストマン アトリエ」の“リップ スエード ハイドロバーム”も同様に、ふんわりとソフトフォーカスされた、まるで素唇のような軽やかな仕上がりを叶えてくれる。

ツヤ至上主義から、内側から滲む洗練されたブラースキンへ

さらに、過剰なツヤ肌への疲れが高まっていることも背景にある。美容業界が輝きを前面に出した製品で飽和状態になる中、その反動としてよりソフトで日常に美しくなじむものが求められているのだ。とはいえ、これは従来のマットメイクへの回帰ではない。フラットで乾燥した印象を与えるのではなく、ふんわりと光を拡散させ、肌が呼吸しているような静かな立体感をもたらす新感覚のフィニッシュである。

この質感のシフトを後押ししているのが、ハイブリッドなテクスチャーの台頭である。とりわけ、肌の上でリキッドからパウダーへと変化するフォーミュラが鍵を握る。「レア ビューティ」のソフト ピンチ マット バウンシー ブラッシュなどは、まさにこのトレンドを体現するプロダクト。肌に溶け込むようになじんだ後、柔らかいベルベットのようなブラー感へと変化し、色をのせたというよりも、内側から自然に滲み出たかのような極上の仕上がりを叶えてくれる。

進化を遂げた最新のフォーミュラは、顔の動きにしなやかに寄り添い、光を柔らかく散乱させることで、エフォートレスでこなれた血色感を生み出すよう設計されている。それに伴い、塗り方も変化した。特定のパーツに色を置くのではなく、顔全体への自然な拡散に重きが置かれているのだ。チークはもはやベースメイクの一部としてシームレスに重ねられ、境界線がわからないほど肌に溶け込むのが今のスタンダードとなっている。

ベースメイクにおいてこのトレンドが目指すのは、輝きと柔らかさのパーフェクトなバランスだ。まるで素肌そのものが美しく底上げされたかのような仕上がりを叶えてくれる。ここでも鍵を握るのは塗り方。ファンデーションで分厚く覆い隠すのではなく、透け感のある軽やかなヴェールを肌と一体化するまで優しくプレスし、磨き上げるようになじませていく。ツール選びも抜かりなく。毛足の長いフラッフィーなブラシを取り入れれば、理想とするソフトフォーカスな肌がエフォートレスに完成する。

Realization : Jenna Waggitt Translation & Text : Nathalie Lima KONISHI

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