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13歳でNHK番組のレギュラーに抜擢された「透明感美少女」“朝の顔”でお茶の間に愛された「恋愛映画の申し子」とは

  • 2026.5.29

画面に現れるたび、確かな存在感を放つ。ある時は等身大の女子高生、またある時は過酷な運命に立ち向かうヒロイン。その実直な芝居のアプローチに、多くの映像クリエイターが信頼を寄せている。

俳優、平祐奈。数々の恋愛映画や青春ドラマでキャリアを積み重ねてきた彼女は、作品の軸を担う存在だ。

小学6年生での映画デビューから、生放送で鍛え上げられたバラエティ時代、そして映画での徹底した役作り。事実に基づいた彼女の軌跡から、表現者としての真摯な足跡を紐解く。

偶然のオーディションから始まった「表現者の原点」

彼女が表現の世界へ足を踏み入れたきっかけは、小学6年生の時だ。本人が知らないうちに母親と祖母が応募したオーディションが、すべての始まりである。

2011年に公開された是枝裕和監督の映画『奇跡』のオーディションに合格。この作品で俳優としてのキャリアをスタートさせた。

姉・平愛梨や兄・平慶翔がすでに芸能界で活躍していた環境もあり、デビュー当初から注目を集める存在であった。しかし彼女は、周囲の視線に甘んじることなく、自らの行動で実績を積み上げていく。

2011年12月、NHK Eテレの『Rの法則』に、R'sメンバーとしてレギュラー出演。2012年からはテレビ東京系列の児童向けバラエティ番組『おはスタ』で、番組内ユニット「おはガールちゅ!ちゅ!ちゅ!」の一員として、毎朝の生放送という過酷な現場を経験した。

元気なパフォーマンスで幅広い層へ認知を広げ、明るいキャラクターを確立。シングルCDのリリースや各種イベントなど、多角的な芸能活動を展開していく。生放送ならではの瞬発力と、カメラの前で常に笑顔を絶やさないプロ意識。

ここで叩き込まれた精神力こそが、後の本格的な俳優活動を支える強固な土台となった。

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2015年、大塚家具の新ロゴ発表会見に登場した平祐奈(C)SANKEI

難役を血肉にしたヒロインの執念

10代後半に差し掛かると、彼女は映画やドラマで数々の恋愛・青春もののヒロインに抜擢される。少女漫画原作の映像化が相次ぐ中、その端正なビジュアルと安定した芝居は、作品に欠かせない要素となった。

映画『ReLIFE リライフ』(2017年)や『未成年だけどコドモじゃない』(同)など、ジャンルを代表する作品で立て続けにヒロインを務める。

これら「恋愛ものの申し子」としての姿勢が、より明確に形となった作品が、白濱亜嵐とW主演を務めた映画『10万分の1』だ。本作で、演じたのは全身の筋肉が徐々に衰えていく難病「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」を発症する女子高生という難役である。

役をリアルに体現するため、彼女は徹底した役作りに励んだ。撮影が始まる前から、私生活でも実際に杖を突いて生活を送り、身体の自由を制限される感覚を肉体に覚え込ませた。

さらに、実際のALS患者やその家族のもとへ自ら足を運び、直接心境や細かな身体の動きをヒアリングした。患者の言葉や仕草を丁寧に拾い上げ、役の感情を自分の中に落とし込んでいったのである。

少女の瑞々しい恋愛模様を描きつつ、難病という重いテーマを正面から捉えた本作。ここでの実直な熱演は、彼女が単なる清純派にとどまらず、人間の内面を泥臭く演じきれる俳優であることを証明した。

役者としての新たな指針

映画『10万分の1』でALSという非常に重い病気を持った女の子を演じきったことは、彼女の役者人生に大きな心境の変化をもたらした。命に関わる深刻な役柄と真正面から向き合い、その苦しみや葛藤を擬似体験したからこそ、彼女の中に新たな表現への渇望が生まれる。

この過酷な難役を経験した彼女は、これからの自身の活動において、今まで通り元気で明るい女の子やハッピーな役を演じていきたいと決意する。世の中の人々に、自分の芝居を通じて和やかな気持ちになってもらいたいという想いが強く芽生えた。

これは、単に楽な役を選ぶということではない。人間の深い苦悩や重みをその身で知ったからこそ、人を笑顔にすることの重要性をプロとして再認識したのだ。この作品を経て確立された「他者を和ませる」という役者としての視点。それが彼女の芝居にさらなる説得力と、明確な方向性を与えることとなった。

純愛の世界に命を吹き込む現在地

大学を卒業し、2020年代半ばを迎えて一人の成熟した俳優として、彼女は新たな挑戦の舞台に立っている。

フジテレビ系列およびFODで放送・配信されているドラマ『102回目のプロポーズ』への抜擢だ。社会現象を巻き起こした名作の続編となる本作において、彼女は主要キャストである岡村咲良役を務めている。

主人公たちが所属するオーケストラのメンバーという役どころであり、これまでに数々の恋愛映画で観客の胸を焦がしてきた実績が、この舞台での演技に確実に活かされている。平成から時代を超えて素直で正直な想いを真っすぐに伝える、純度100%のラブストーリー。そこに、難役を乗り越えて掴み取った「人々を和ませたい」という強い想いと、培ってきた確かな技術が重なり合う。

11歳でのデビューから、決して驕ることなく、常に作品と観客の視線に寄り添いながら進化を遂げてきた。その確固たる信念がある限り、平祐奈はこれからも私たちの前に、最高のハッピーと新しい輝きを届け続けるだろう。


※記事は執筆時点の情報です

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