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かつてスノーボード選手として活躍していた“イケてる子”。7年前、日本を去って渡米した「人気俳優」とは

  • 2026.5.27

端正なビジュアルを誇りながら、どこか型破りでリアルな存在感を放つ。映画やテレビドラマの画面で見せる変幻自在の演技は、観る者の心を強く揺さぶってきた。

俳優、野村周平。趣味のストリートカルチャーを愛し、芸能界にあっても独自のスタンスを崩さない。話題作で強烈な印象を残してきた実力派の歩みに迫る。

銀世界の表彰台から、一躍オーディションの頂点へ

彼のキャリアの原点は、冷徹な勝負の世界である雪深い白銀のゲレンデにある。芸能界入りを果たす前、彼はスノーボード選手として活躍していた。

中学生という若さでありながら、数多くの大会に出場し、上位入賞を果たす実力者であった。卓越した身体能力と、過酷な状況下でも物怖じしない度胸。この時期に培われた強靭な精神力は、後の役者人生を支える大きな土台となる。

そんな彼に、人生を大きく変える転換点が訪れる。2009年、大手芸能事務所のアミューズが主催する「アミューズ全国オーディション 2009 THE PUSH!マン ~あなたの周りのイケてる子募集~」が開催された。

応募総数は3万1514人という激戦であった。当時15歳だった彼は、周囲の熱気に飲まれることなく、堂々とした佇まいとスター性を披露する。審査員の心を強く惹きつけ、見事グランプリを受賞して芸能界へと足を踏み入れた。

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2009年6月、「アミューズ全国オーディション 2009 THE PUSH!マン ~あなたの周りのイケてる子募集~」でグランプリを獲得した野村周平(C)SANKEI

王道を駆け抜ける、青春群像劇で見せた鮮烈な輝き

華々しいデビューを飾ったものの、決して一足飛びに主役の座へ駆け上がったわけではない。

地道に様々な役柄を重ね、確かな演技力を磨く期間が彼の表現者としての厚みを育てた。最初の大きな転換点となったのは、2012年に放送されたNHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』への出演である。

全国的な知名度を誇る朝ドラの舞台で印象深いキャラクターを好演し、その名前と瑞々しい存在感を広く知らしめることになる。

その勢いは、翌年さらに加速していく。2013年には、日本テレビ系ドラマ『35歳の高校生』に出演を果たす。現代の学校教育が抱える闇を描いた本作で、複雑な心理を持つ生徒役をリアルに体現した。鋭い眼光と繊細な感情の揺れ動きは、多くの視聴者の視線を釘付けにした。

そして2014年、映画『クジラのいた夏』で待望の映画初主演を果たす。地方都市で暮らす若者たちのモラトリアムを瑞々しく描き、主演としての責任を見事に全うした。

同年末には、映画『日々ロック』にも主演。型破りで情熱的なロックバンドのボーカル役を、体当たりの演技で熱演し、役者としての新境地を開拓した。

彼のバランスの良さと確かな表現力が極まったのが、東宝が配給する映画『ちはやふる』シリーズである。2016年公開の『ちはやふる 上の句』と『ちはやふる 下の句』、そして2018年の続編『ちはやふる 結び』に出演した。

競技かるたに情熱を注ぐ高校生たちの熱い青春を描いた本作で、主人公を支える幼馴染の真島太一役を熱演した。

秀才でありながらも内に激しい葛藤を抱える複雑なキャラクターを、説得力を持って演じきった。この大ヒットシリーズへの出演により、彼は青春群像劇に欠かせない、圧倒的なリアリティを持つ俳優としての評価を完全に不動のものにしたのである。

海を渡り手にした、世界と戦うための武器

順風満帆に見えるキャリアの中で、彼は現状に満足することなく、自らを過酷な環境で研磨し続ける道を選んだ。2019年5月、活動を一時休止し、約1年間にわたりアメリカのニューヨークへ留学することを発表する。

この決断は多くのファンを驚かせたが、彼がさらなる高みを目指し、表現を拡張するために必要なステップであった。

彼にはもともと、幼少期から身につけていた中国語という強力な語学のベースがあった。母親が中国系であることから幼少期から中国語に触れ、高い会話能力を有していた。そこに加え、ニューヨークでの生活を通じて、徹底的に英語力を向上させた。

世界の中心地で多様な文化や最先端の価値観に触れ、表現者としての視野を世界基準へと大きく広げた。日本語を含め、3つの異なる言語を自在に操る力を手にしたことは、彼の役者としての可能性を国内に留めないスケールへと押し広げることになる

型破りなスタンスを武器に、未開の舞台へ挑み続ける

留学から帰国後、彼の演技にはそれまで以上の深みと、どこか不敵な自信が宿るようになった。ストリートカルチャーで培った野生的な勘と、海外で得た広い視野。これらが完璧に融合し、現在の芸能界において唯一無二のポジションを確立している。

そんな彼が、2026年にさらなる大きな挑戦へと乗り出す。三池崇史監督、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント配給の日米合作映画『バッド・ルーテナント:トウキョウ』への出演だ。

国内外の実力派キャストが名を連ねる大型プロジェクトであり、すでに世界的な注目を集めている。この大きな舞台で彼がどのような牙を剥き、観客を圧倒するのか、期待は高まるばかりだ。

既存の枠にとらわれず、常に自分自身のスタイルを貫き通す彼の挑戦は、これからも終わらない。


※記事は執筆時点の情報です

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