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放送から19年「NHK様なんとか…」“再放送 完結”に相次ぐ反響…「とんでもなく綺麗」人気女優が魅せた至高ドラマ

  • 2026.5.7

ドラマや映画の中には、仕事や家族との関係に悩みながらも、目の前の人のために踏ん張る姿が心に残る作品があります。今回は、そんな中から“実力派の名演が光るNHK作品”をテーマに5本セレクトしました。本記事ではその第1弾として、NHK連続テレビ小説『どんど晴れ』をご紹介します。

本作の魅力は都会で育った23歳の女性が、岩手・盛岡の老舗旅館でおもてなしの心を学び、周囲を少しずつ変えていく過程にあります。笑顔だけでは乗り越えられない修業や家族の対立を描きながらも、見終えた後には人を信じる力が残る作品です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です

※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ 

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写真集「flap」の発売記念イベント 比嘉愛未   (C)SANKEI
  • 作品名:NHK連続テレビ小説『どんど晴れ』 
  • 放送期間:2007年4月2日〜2007年9月29日 
  • 出演:比嘉愛未(浅倉夏美 役)、内田朝陽(加賀美柾樹 役)、草笛光子(加賀美カツノ 役)、宮本信子(加賀美環 役)ほか

NHK連続テレビ小説『どんど晴れ』は横浜でパティシエを目指していた23歳の浅倉夏美(比嘉愛未)が、婚約者・加賀美柾樹(内田朝陽)の実家である岩手県盛岡市の老舗旅館「加賀美屋」に入り、女将を目指して修業する物語です。

夏美は、もともと父が営む横浜のケーキ店でパティシエ修行をしており、洋菓子作りの道を歩もうとしていました。柾樹との結婚話をめぐって加賀美屋との関わりが深まるなか、夏美はまったく違う世界である旅館の仕事に向き合うことになります。客室を整え客を迎え、先輩たちの所作を見て覚える毎日は、横浜で暮らしていた夏美にとって戸惑いの連続です。

印象的なのは、夏美が加賀美屋の伝統や格式に圧倒されながらも、逃げずに目の前の仕事へ向かうところです。家族が加賀美屋を訪ねた場面では、夏美が泥まみれになって庭仕事をしている姿を見た父・啓吾(大杉漣)たちが、娘を心配します。夏美は、そこで大変だからやめるとは言わず、旅館の一員として認められようと踏ん張ります。

本作は、恋愛や結婚だけを描いた朝ドラではありません。23歳の若い女性が慣れない土地で働き、人に叱られ家族に心配されながらも、自分の足で居場所を作っていく成長物語です。

「笑顔を忘れないで。負けないで」23歳で飛び込んだ老舗旅館…泥まみれの女将修業が人生を変えていく

本作の魅力のひとつは、女将修業の苦労を単なる根性物語にせず家族や仕事、旅館経営の問題まで描いている点です。夏美が一人で頑張るだけではなく、周囲の人々が彼女の姿を見て少しずつ変わっていくため、物語に厚みがあります。

第33回では、夏美の父・啓吾が勘当を解き、母・房子(森昌子)が夏美を受け止める場面があります。夏美は家族との再会を喜び、母の胸で思わず涙を流しました。

翌日、夏美は家族を加賀美屋へ案内しますが、父は娘が泥まみれで庭仕事をしている姿を見て再び不安になります。親が娘の挑戦を応援したい気持ちと、苦労させたくない気持ちの間で揺れる様子が描かれています。

物語は夏美の成長だけで終わりません。終盤では、女将の環(宮本信子)が夏美を後継者に決め、夏美と柾樹の2人は結婚式を行うことになりました。

その大切な日に大女将のカツノ(草笛光子)が息を引き取ります。喜びと別れが同じ日に訪れる展開によって、旅館という場が単なる仕事場ではなく、世代を超えて受け継がれる家のような存在として伝わります。

夏美はカツノを亡くし深い悲しみを抱えたまま加賀美屋で過ごしていました。そこへ平治(長門裕之)が、南部鉄器で作った風鈴を持って訪ねてきました。

平治は夏美との会話をきっかけに人の心を和ませる音を出す風鈴を作ろうと思ったと語ります。その音色を聞いた夏美は、縁側でふとカツノの姿を感じます。

そこでカツノが夏美に語りかけた言葉が、「笑顔を忘れないで。負けないで」です。目の前にいるはずのないカツノの励ましは、夏美にとって、若女将として加賀美屋のみんなを支える側に立つための背中を押す言葉になりました。

加賀美屋にはさらに大きな危機が訪れます。外資グループが買収を企てていることを知らない伸一(東幹久)が、建て替え資金のために株式を渡してしまい、加賀美屋は経営権を失います。

物語が踏み込むのは、老舗旅館の存続という現実的な問題です。それでも加賀美屋が失わなかったものが、夏美たちが守ろうとしてきたおもてなしの心です。加賀美屋が大切にしてきたおもてなしを知る人々が次々と応援に駆けつけ、旅館は人とのつながりによって支えられていきます。

この結末が胸に残るのは、夏美が特別な才能だけで奇跡を起こすのではなく、日々の接客や泥まみれの庭仕事を通じて信頼を積み上げてきたからです。NHK作品らしい丁寧な人物描写があるからこそ、最後に人々が加賀美屋を支える展開にも説得力があります。

そんな本作ですが、NHKBS・BSプレミアムで再放送され、4月に最終回を迎えたばかり。SNSではスペシャル版の再放送を願う声も多く「NHK様なんとか…」「どうにかして」「本気で待ってる」といった声が見られました。

20代前半で朝ドラヒロインに抜擢…比嘉愛未さんのみずみずしい名演が光ります

比嘉さんの魅力は、夏美の明るさだけでなく、不安や悔しさを抱えながら前に進む表情まで自然に見せているところにあります。比嘉さんは1986年6月14日生まれの俳優で、現在39歳です。2007年の放送当時は20代前半で、沖縄県出身の若手俳優として本作のヒロインを務めました。

夏美という人物は、最初から完璧な若女将ではありません。横浜でパティシエを目指していた女性が、岩手の老舗旅館で伝統や格式に向き合うため、失敗も戸惑いもあります。

比嘉さんが見せる少し緊張した笑顔や、叱られて言葉を飲み込むような表情に説得力がありました。夏美が泥まみれで庭仕事をする場面では、きれいな着物姿だけではない女将修業の厳しさが伝わります。

比嘉さんの演技は、夏美の人を信じる力を押しつけがましく見せない点でも印象的です。家族に心配されても、先輩たちに厳しく見られても、夏美は相手に背を向けず旅館のために何ができるかを考え続けます。客や家族の前で表情を整え、次の仕事へ向かう姿から、若い女性が責任を引き受けていく変化が伝わります。SNSでも「ファンになった」「とんでもなく綺麗」「笑顔が可愛い」「魅力がすごい」など称賛の声が続出しました。

比嘉さんは、2005年に映画『ニライカナイからの手紙』で女優デビューし、2007年の本作で広く知られる存在になりました。後にドラマ『コード・ブルー -ドクターヘリ緊急救命-』シリーズ(フジテレビ系)などにも出演していますが、夏美役にはキャリア初期ならではのみずみずしさと物語の主人公として半年間を背負う強さが同時にあります。

NHK連続テレビ小説『どんど晴れ』は、23歳の夏美が老舗旅館で働きながら、人を迎える心と自分の生き方を見つけていく作品です。比嘉さんの繊細な演技があるからこそ、夏美が一人の女性として迷いながらも最後に人々から信頼されていく道のりが、視聴者にも身近な物語として届きます。まさに“実力派の名演が光るNHK作品”と呼ぶにふさわしい一作です。

※記事は執筆時点の情報です