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【生誕100年】エリザベス女王が愛した、15の最も美しいブローチ

  • 2026.4.20
Getty Images

2026年4月21日で生誕100年を迎えるエリザベス女王。女王が所有していた数々のジュエリーは、特大サイズのダイヤモンド、ルビーやパール、エメラルドなど、世界で最もアイコニックなコレクションのひとつといえる。注目したいのは、それぞれの美しさと金銭的価値はもちろんのこと、一つひとつに思い出があり、歴史的に重要性が高いものばかりだということ。特にブローチは、特別な機会のために作られた物や贈り物が多いという。

ここでは、エリザベス女王の最も美しいブローチ15点と、それぞれが持つ意味や歴史に改めて迫ってみよう。

Translation: Ai Ono and Joji Inoue From TOWN&COUNTRY

Christopher Furlong / Getty Images

スカラベ・ブローチ(The Scarab Brooch)

エリザベス女王のお気に入りである、昆虫のスカラベを模した「スカラベ・ブローチ」は、1996年に夫のフィリップ王配から贈られたパーソナルなギフト。

女王はこのゴールドとルビー、ダイヤモンドから成るブローチを何度も身につけてきたが、プラチナ婚式(結婚70周年)の記念撮影で再びこのブローチを身につけたことで、さらに特別な意味が込められるように。

STEVE PARSONS / Getty Images

プリンス・アルバート・ブローチ(Prince Albert Brooch)

「プリンス・アルバート・ブローチ」は、ヴィクトリア女王の治世(1837年〜1901年)までさかのぼる王室の家宝。ゴールドの台座にサファイアとダイヤモンドが埋め込まれている。ヴィクトリア女王が婚約者(当時)だったアルバート公から結婚式の前日に贈られたもので、女王はその場でこのブローチをウエディングドレスに付けることを決断したそう。

王室のジュエリーについて発信するブログ『The Court Jeweller』のエラ・ケイ氏によれば、ヴィクトリア女王は遺言でこのブローチを王室の家宝に指定したという。その遺言により、このブローチは未来の君主たちに継承されることが決められた。

以来、4人の女王と国王の配偶者(エドワード7世の妃であるアレクサンドラ・オブ・デンマーク、ジョージ5世の妃メアリー・オブ・テック、ジョージ6世妃エリザベス・ボーズ=ライアン、エリザベス女王)全員がこのブローチを身につけてきた。エリザベス女王もたびたび着用しており、その度にこのエモーショナルな歴史が思い出される。

Chris Jackson / Getty Images

センテナリー・ローズ・ブローチ(The Centenary Rose Brooch)

このブローチは、エリザベス女王が母クイーン・マザーの100歳の誕生日プレゼントとして制作を依頼したもの。100個のダイヤモンドで縁取られていることから、“センテナリー”と呼ばれている。

ジェエラーのコリンズ&サンズが手がけたもので、中央のクリスタルには、クイーン・エリザベス・グランディフローラ・ローズ(1953年の女王の戴冠式のために交配されたバラ)が手描きであしらわれている。

ケイ氏によれば、女王はクイーン・マザーの死後9カ月後に行われた2002年のクリスマスの演説でこのブローチを身につけており、亡き母への特別な追悼メッセージになったという。

Mark Cuthbert / Getty Images

フラワー・バスケット・ブローチ(The Flower Basket Brooch)

「フラワー・バスケット・ブローチ」は、1948年にエリザベス女王の第1子であるチャールズ皇太子が誕生した際に、女王の両親から贈られたもの。エリザベス王女(当時)は、生まれたばかりのチャールズ王子と初の公式ポートレートを撮影する際に、このブローチを身につけている。

それから数十年後、エリザベス女王はチャールズ皇太子の最初の孫であるジョージ王子の洗礼式で再びこのブローチを着用。また、その年のクリスマスの演説でも、このブローチを選んで“王位継承”を強調した。

Mark Cuthbert / Getty Images

ニュージーランド・シルバーファーン・ブローチ (The New Zealand Silver Fern Brooch)

この「ニュージーランド・シルバーファーン・ブローチ 」は、1950年代に当時のオークランド市長夫人レディ・アラムから女王へ贈られたもの。“オークランドの女性たち”からのクリスマスプレゼントとして制作され、ニュージーランドの国章にも描かれているシルバーファーン(ニュージーランドに自生するシダ)を模してデザインされた。

今日に至るまで、エリザベス女王だけでなくときには他の王室メンバーも、ニュージーランドを訪問する際や、同国と関連のあるイベントに参加する際にこのブローチを着用している。

Max Mumby/Indigo / Getty Images

ダッチー・オブ・ランカスター・ブローチ(The Duchy of Lancaster Brooch)

エリザベス女王は在位時、「ランカスター公(ダッチー・オブ・ランカスター)」という称号も持っていたことをご存じだろうか。1399年以来、ランカスター公という称号は性別に関係なく英国君主に与えられてきた。現在、ダッチー・オブ・ランカスターは王室の主要な収入源になっている。

このブローチは、ダッチー・オブ・ランカスターの紋章を象っており、エリザベス女王がランカスター訪問時に身につけることで知られている。

Oli Scarff / Getty Images

メープルリーフ・ブローチ(The Maple Leaf Brooch)

ニュージーランド訪問時にはニュージーランド・シルバー・ファーン・ブローチを身につけるように、カナダ訪問時のアイコニックな存在になるのが「メープルリーフ・ブローチ」。

ケイ氏によると、プラチナにダイヤモンドがあしらわれたこのブローチは、ジョージ6世がカナダ訪問前にクイーン・マザーに贈ったものなのだそう。クイーン・マザーからエリザベス女王へと受け継がれて以来、キャサリン皇太子妃やカミラ王妃も、カナダでの公務にはこのブローチを身につけている。

JEFF J MITCHELL / Getty Images

ブレーマー・フェザー・ブローチ(The Braemar Feather Brooch)

2002年、ブレーマー・ロイヤル・ハイランド・ソサエティは、エリザベス女王のゴールデン・ジュビリー(即位50周年)を祝し、フェザーを象ったこのブローチを女王に贈った。ケイ氏によれば、スコットランドの在来種であるワシの羽がモチーフになっているとのこと。

以来、エリザベス女王はたびたびこのブローチを身につけ、スコットランドのハイランド地方で行われる伝統的な競技会、ブレーマー・ギャザリングに参加している。

Stephane Cardinale - Corbis / Getty Images

コーラル・ローズ・ブローチ(The Coral Rose Brooch)

シャルル・ド・ゴールが1940年6月18日にBBCラジオを通して行った有名な演説から50周年を迎えたときに、リベラシオン勲章からエリザベス女王に贈られたのが「コーラル・ローズ・ブローチ」。

女王がこのブローチを身につける機会はあまり多くはなかったが、フランスに関連するイベントへの出席時に登場していた。なかでも印象的だったのは、2004年のパリ。この旅は、フランスと英国の外交関係改善を目的とした英仏協商の100周年記念に行われたもので、女王はこのときこのブローチを身につけていた。

WPA Pool / Getty Images

チェルシー・アイリス・ブローチ(The Chelsea Iris Brooch)

エリザベス女王の最もお気に入りのイベントのひとつとして知られているのが、王立園芸協会(RHS)が毎年開催するチェルシー・フラワー・ショー。このブローチは、RHSより同団体のパトロンを務める女王のダイヤモンド・ジュビリー(即位60周年)を記念して贈られたもの。

ショーに深く関わるカンザキアヤメがモチーフになっており、女王はこのブローチを身につけてショーに参加していた。

Chris Jackson / Getty Images

ケンブリッジ・エメラルド・クラスター・ブローチ(The Cambridge Emerald Cluster Brooch)

このブローチは200年以上にわたり英王室に受け継がれており、その歴史はメアリー・アデレード・オブ・ケンブリッジ(テック公爵夫人)にまでさかのぼる。

彼女の死後は息子フランシス王子に遺されたが、『The Court Jeweller』によれば、彼は「1910年にこの世を去る際、既婚者の愛人であったキルモリー伯爵夫人へこれらの宝石を遺贈するという振る舞いに出た」という。その後、メアリー王妃が交渉の末に買い戻し、以来、英王室の所有となっている。

写真は、2005年10月に行われたロンドンオリンピック招致のイベントにて、このブローチを着用したエリザベス女王。

Handout / Getty Images

ジャーディン・スター・ブローチ(The Jardine Star Brooch)

ミステリアスなこの八芒星のブローチは、1981年、“レディ・ジャーディン”なる人物からエリザベス女王に遺されたものとされているが、彼女が何者なのかは誰にもはっきりと分かっていないそう。

とはいえ、女王はこのブローチを幾度となく着につけており、2017年にバッキンガム宮殿から国民に向けて語りかけたクリスマスメッセージの際にも、胸元にきらめかせていた。

Pool / Getty Images

クイーン・メアリーズ・リッチモンド・ブローチ(Queen Mary’s Richmond Brooch)

1893年、その名のとおりリッチモンドの街の人々からメアリー王妃へ結婚祝いとして贈られたのが、このブローチ。制作したのは、ロンドンのボンド・ストリートに店を構え、長年にわたりヴィクトリア女王の御用達だった名門ジュエラー兼銀細工工房のハント&ロスケル。

エリザベス女王は数多くの重要な行事でこのブローチを愛用しており、2009年にウィンザー城で開催されたインドのプラティバ・パティル大統領(当時)を歓迎する公式晩さん会や、2018年のヘンリー王子とメーガン・マークルの結婚式(写真)などでも身につけている。なかでも最も人々の胸を打ったのは、2021年に行われた、亡き夫フィリップ王配の葬儀だろう。

Pool / Getty Images

カリナンV・ダイヤモンド・ブローチ(The Cullinan V Diamond Brooch)

英王室が所有する美術品やコレクションを管理する団体、ロイヤル・コレクション・トラストによると、18.8カラットを誇るこのハート形のブローチは「もともと1911年のデリー・ダーバー(戴冠記念式典)のために制作されたジュエリーセットの一部として、エリザベス女王の祖母メアリー王妃が着用したもの」だという。

異なるスタイルで身につけることが可能で、ブローチとしてピンで留めるだけでなく、ティアラに装飾としてあしらうこともできる(カミラ王妃は自身の戴冠式の際、長年物議を醸してきたダイヤモンド「コ・イ・ヌール」のかわりに、これを王冠にセットしている)。

エリザベス女王は長年にわたってこれを愛用しており、2018年に行われた、孫娘ユージェニー王女とジャック・ブルックスバンクの結婚式でも身につけていた(写真)。

Pool / Getty Images

ダイヤモンド・シスル・ブローチ(The Diamond Thistle Brooch)

同じくメアリー王妃から受け継がれたこのダイヤモンドのブローチは、スコットランドの国花であるアザミ(シスル)がモチーフ。祖母から女王の手に渡ったが、女王がこれを実際に公の場で着用したのは、2010年、ホリールードハウス宮殿にて、スコットランド議会に飾るためのポートレートを撮影したときが初めてだった。

その後数年間にわたり、女王はスコットランド訪問時にこのブローチを幾度となく着用しており、2021年のスコットランド議会の開会式(写真)でも、その気品に満ちた輝きを胸元に添えていた。

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