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食事中、“右顎”にじわっとした痛み→「噛み合わせが悪い」と思いきや…歯医者で指摘された“意外な原因”に50代男性が驚き

  • 2026.7.12
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。歯科医師の鷹巣多紀です。

食事のたびに同じ場所が腫れる症状では、歯や歯茎だけでなく唾液の通り道も確認しなければなりません。

顎の下が腫れると、奥歯の炎症や歯茎の腫れを思い浮かべる方が多いかもしれません。けれども、食べ始めに腫れて、しばらくすると引く場合は、唾液の流れが関係していることがあります。

今回は、昼食のたびに顎の下だけが腫れるようになった50代男性の体験を紹介します。

Bさんに起きたこと

Bさんは、仕事中の昼食で違和感に気づきました。ひと口目を噛んだ直後、右の顎の下がじわっと張り、押すと痛みます。

鏡で口の中を見ても、歯に穴があるようには見えません。食べ終えて30分ほどすると腫れは目立たなくなり、「噛み合わせが悪いのかもしれない」と考えていました。

数日後、酸味のある漬け物を食べたときに同じ場所が強く張ります。今度は家族にも顎の下のふくらみが分かるほどでしたが、夕方には引いたと言います。

歯医者では、奥歯の虫歯や歯茎の腫れを確認したうえで、食事のたびに同じ場所が腫れることを詳しく聞き取られました。顎の下にある唾液腺と、その管の問題も考え、口腔外科や耳鼻科での確認が必要になる可能性について説明を受けます。

そこでBさんは、食事の前後で腫れ方が変わることをメモし、専門の診療科へ相談することになりました。

唾液は管を通って口へ出る

唾液は、口の周りにある唾液腺で作られます。代表的なものには、耳の前にある耳下腺(じかせん)、顎の下にある顎下腺(がっかせん)、舌の下にある舌下腺(ぜっかせん)があります。

作られた唾液は、導管(どうかん)という細い通り道を通って口の中へ出ます。食事を始めると唾液が増えるため、導管に唾石(だせき)と呼ばれる石のようなものがあると、唾液が流れにくくなり、腫れや痛みとして出ることがあります。

顎の下にある顎下腺は、唾石が起きやすい場所として知られています。食べようとしたとき、または食べている最中に顎の下が腫れ、しばらくすると引くという流れは、相談時にとても大事な情報です。

もちろん、顎の下の腫れがすべて唾石症とは限りません。歯の感染、リンパ節の腫れ、唾液腺の炎症など、別の原因もあります。

何を伝えるとよいか

食事に合わせて腫れる症状は、診察の時点では引いていることがあります。そのため、いつ、何を食べたとき、どこが、どのくらいの時間腫れたのかを記録しておくと役立ちます。

酸っぱいもの、硬いもの、食べ始めだけ、食後しばらく続く、という違いも伝えましょう。発熱、赤み、強い痛み、口の中から膿が出る感じがある場合は、その経過も話してください。

歯医者で相談してよいのか迷う必要はありません。歯や歯茎の確認を受けたうえで、口腔外科や耳鼻科での確認が必要かを判断します。

食事のたびに腫れるなら時間の流れを伝える

顎の下の腫れは、歯や歯茎の問題だけでなく、唾液の通り道が関わることがあります。特に、食べ始めると腫れて、しばらくすると引くという変化は、唾液の流れを考える手がかりになります。

「腫れたけれど今は引いたから」と終わらせず、食事との関係、腫れる場所、左右差、痛みや熱の有無をメモして相談しましょう。症状が出ているときの写真があれば、診察で伝えやすくなります。


執筆・監修:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。
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