1. トップ
  2. QuizKnockが培った10年が書籍に! 素敵な仲間と出会うコツは「人が面白いと思ったものに乗っかれる力」

QuizKnockが培った10年が書籍に! 素敵な仲間と出会うコツは「人が面白いと思ったものに乗っかれる力」

  • 2026.4.11
(上段左から)QuizKnock伊沢拓司、ふくらP、(下段左から)須貝駿貴、山本祥彰 クランクイン! 写真:高野広美 width=
(上段左から)QuizKnock伊沢拓司、ふくらP、(下段左から)須貝駿貴、山本祥彰 クランクイン! 写真:高野広美

TBS『東大王』(2017~2024年)の伊沢拓司をはじめ、さまざまなクイズ番組にプレイヤーとして出演し、YouTubeチャンネル登録者数264万人(※2026年4月5日現在)超を誇る、知的エンタメ集団・QuizKnock。今年10月2日で活動10周年を迎える彼らが、現時点の集大成ともいえる書籍『QuizKnock10周年スペシャルブック 十字路』を4月16日に発売。動画出演メンバー・伊沢、ふくらP、河村拓哉、須貝駿貴、山本祥彰、鶴崎修功、双子の東問・東言兄弟のロングインタビュー、彼らの活動を紐解く企画やクイズなども盛り込んだ本書の発売を前に、伊沢、ふくらP、須貝、山本がこれまでを振り返り、本書や「QuizKnock10周年記念展」の見どころを語ってくれた。

【写真】QuizKnock伊沢拓司&ふくらP&須貝駿貴&山本祥彰が登場! 4ショット&ソロカットギャラリー

■記念本は208ページ! 伊沢「文字量の背景にあるQuizKnockの力を感じ取ってほしい」

――2026年10月2日に10周年の節目を迎えますが、今の心境は?

伊沢拓司(以下、伊沢):やっぱり“感謝”です。これまで続けられたというのは、応援してくれる方々がいたからですし、QuizKnockの内外含めいろいろな方が作り上げてくれた10年なので、本当に感謝の思いでいっぱいです。僕自身は、楽しんで日々を過ごしていたら今になっていたという感覚なのも、ひとえに多くの方のおかげかなと。これほどの幸せをいただいたので、お返ししていきたいと思います。

ふくらP(以下、ふくら):この10年はあっという間だったので、「もう10年ですか?」という気持ちです。この本は、応援してくれた皆さんに感謝を伝えようっていうことで始まったプロジェクトではあるんですけど、実際に進めていくと逆に「おめでとうございます」とたくさんの方に祝福されることが多くて、うれしい限りです。

須貝駿貴(以下、須貝): 感謝の思いは前提としてあるんですけど、その上で「継続は力なんだな」と感じました。それがこれからさらに僕らを大きくしてくれると思うし、これほど多くの方に10周年を祝っていただけるのも、続けてきたからこそだと思いました。

山本祥彰(以下、山本):僕も、いろいろな方が今のQuizKnockを作っているということに対する感謝がもちろんあります。その上で、改めて伊沢さんにも感謝しています。伊沢さんの前に進めようとする力、伊沢さんの中にある“芯”に共感してついてきたメンバーも結構多いと思うので、いてくれてよかったなと思います。

――本書を作る上で大事にしたことは?

伊沢:やっぱり「オールQuizKnock」ということです。表紙は我々8人じゃないんですよ。QuizKnock的なカラーと「十字路」と書いてあるだけなんです。これは「QuizKnockという看板が一番大事」というメッセージが表れています。

――『十字路』というタイトルに込めた思いは?

伊沢:QuizKnockはいろいろな人たちが出たり入ったり、すれ違ったり戻ってきたり、さまざまな知識が通りすがったりしてきましたし、ここにいると面白いものを見聞きできたり、いろいろな人に会えたりする“場”でありたいと思っていて。それを「QuizKnockは知の交差点」と表現していました。10周年の「十」という文字が出てきた時に「じゃあ十字路って言い換えるか」と思ったんです。QuizKnockという交差点は“場”であり“道”だからこそ、過去から未来へと伸びているんだという意味も込めて、10周年のテーマにぴったりな名前だと思って選びました。

――本書は208ページという本当に読み応えのある書籍になりましたが、ポイントはどんなところですか?

伊沢:一番は文字の量(笑)。もともと読みものにしたかったので、記念本とは思えないぐらい文字が小さくて、細かくて、量があります。しかも、校正・校閲はKADOKAWAさん側だけでなく、QuizKnockのチームも動いて、このすさまじい文字量のチェックをしてもらったんです。この本を作るにあたっても、QuizKnockというチームの心強さを感じました。作っている中で新しい感謝が生まれたということを含め、この文字量の背景にあるQuizKnockの力みたいなものを、皆さんに感じ取ってほしいなと思います。

ふくら:僕は網羅性だと思います。QuizKnockってYouTubeチャンネルだと思われがちなんですけど、実際にはWebもイベントもやっていて、メディアの名前なんです。「QuizKnockとは何か?」を全部取りこぼさずに伝えようと思って作られていて、今まで語られにくかったところにもしっかりとフォーカスできたと思います。

■須貝「俺、こいつらのこと、こんなに知ってるんだ!と思った(笑)」


――制作過程で印象に残ってることはありますか?

須貝:写真撮影の時に、元気に写真を撮っていただいたのがうれしかったです(笑)。「クール目な表情で」と言われた時にそれが苦手なメンバーもいて…ずっとニコニコしている鶴崎さんとか(笑)。その顔が、にらめっこみたいで面白かったですね。改めて、8人みんなで集まって写真を撮ることがなかなかなかったし、ほかのメンバーが撮られているところを見るのも楽しかったです。

山本:私は、一冊丸々使った壮大な「謎解き」を作れたことが非常にうれしかったです。我々が信じている「楽しいから始まる学び」というものをどう詰め込むかというところで、自分で作った謎解きをこの本に仕掛けることができて、「ここが終わりじゃないんだぞ。ここにも楽しさがいっぱい詰まっているぞ」というメッセージが込められたと思います。

――本書をご覧になって新鮮に感じたことは?

伊沢:たくさんありました。まずは「数字で見るQuizKnock」というページですね。

山本:すごいよね。今までQuizKnockが作り上げたものを数字で実感できました。

伊沢:「俺ら、こんなに早押しボタン押してたの?」と思って(笑)。

ふくら・須貝・山本:(笑)。

山本:やっぱり10年の積み重ねを感じました。数字だけ見れば「10年」ですけど、振り返る機会があったからこそ、頑張ってきたなという実感ができてよかったなと思います。

伊沢:それと、メンバーがそれぞれ総当たり的にお互いへのメッセージを述べるゾーンが「メンバーに100の質問」というコーナーにありまして。これはかなり新鮮なんじゃないかなと。

須貝:「100の質問」ではメンバーの知らないところがいっぱい出ているんです。そういうことを知るのは、僕も好きなので面白かったです。それと、お互いにメンバーのことをよく知ってるなと思いました…いや、「俺、こいつらのこと、こんなに知ってるんだ!」と思ったかもしれないです(笑)。

伊沢:それはあるかもね(笑)。

須貝:それぐらいみんなと話をしていたんだなと思いますし、普段の仲の良さが出ていてうれしかったです。

ふくら:僕は「出張版 QuizKnock雑談中」という企画の中で、改めてスタッフのみんなの話を読むことができたんですが、僕も知らなかったことがたくさんあったので面白かったです。

――この10年間の活動の中で、記憶に残っている言葉はありますか?

伊沢:活動初期の頃、僕はいろいろなことを「自分でやらなきゃ!」と思っていたんですが、社内のメンバーに「本当に仕事が好きなら自分で抱えず他人に頼る」「本当にQuizKnockを愛するんだったら、仲間がいるんじゃん!」ということを言われたんですよね。これはもう真理だなと思いました。そこからどんどんQuizKnockが分業制で進んでいったんです。こうやって頼れるメンバーがいるからこそ、自分の仕事に集中できるようになったので、この時が転機だったと思います。

ふくら:本の中に「赤井さん」というスタッフが登場するんですが、立ち上げ当初は、その赤井さんと僕とでYouTubeの動画編集をやっていたんです。でも僕は完璧主義で、面白さを追求するあまり、どんどん進行が遅れてしまっていて、それだと回っていかないから「まずは完成」ということを赤井さんがおっしゃったのが、今も自分の心に刺さっています。

伊沢:前に、会社のトイレにマーク・ザッカーバーグの名言が貼ってあったよね。

須貝:「Done is better than perfect.」ね。

伊沢:「まずは完成」を英語で言った言葉が、ずっとトイレに貼ってあったんですよ。これってやっぱり真理だなと思う。初期に僕らはそういうことを学んで大人になっていってね…。

ふくらP:あれ? 赤井さんの言葉じゃなかったね(笑)。

伊沢:ザッカーバーグの言葉だね(笑)。

■この10年で変わった人・変わらない人は?


――この10年で、メンバーの中で一番変わった人、変わらない人は?

伊沢:河村さんが一番変わったかな。河村さんは僕の大学のサークルの先輩だったんですが、河村さん自身、この10年間で家族ができたり、小説を書いたり…いろいろとあった中で一直線に変わったんじゃなくて、どんどん河村さんが増えていった感じがするんですよね。手数が増えて面白味が増したと思う。「今日はどの河村さんで来るのかな」と楽しみにしながら見ているところはあります。変わらない…でいうと、やっぱり須貝さんは加入した時から凄かったです。初日からYouTuberでしたからね。それと博士号も取って自分の専門分野を突き詰め続けている。その強さは変わらない魅力かなと思います。

須貝:僕は、問と言がすごく変わっていってるなと思います。僕がQuizKnockを始めたのは博士課程1年次だったんです。だから年齢的にも一定の大人になっていて、自分が何をしてるかがわかってきているわけですけど、2人は大学の学部生の時から参加してもらっているんです。その頃、QuizKnockは5年ぐらい活動が進んでいたんですけど、学部生でまだまだ若い2人が加入して、一生懸命、人に楽しんでもらう動画はどういうことかを一緒に考えてくれていたんです。すでに僕らがやってきていたところに、すごいスピードでついてきてくれたなと思います。このままいったら、成長速度的にはあっという間に、クイズ王は伊沢拓司ではなく東兄弟である…になってもおかしくないぐらいのスピードで変わっていってると思いますね。

――東兄弟の成長がQuizKnockの推進力になっているんですね。

須貝:本当にそうだと思います。

伊沢:うんうん。

ふくらP:僕は…自分ですね。僕が学生だった時は、リーダーになるタイプではなかったんです。今はYouTubeのプロデューサーとして、企画・撮影・編集それぞれを管轄するリーダーを僕がやっているんですが、「こんなことできるんだ、自分」と思って…。今の姿は10年前には全く想像してなかったので、振り返ってみるとすごく変わったと感じます。

山本:僕は、伊沢さんは変わらない良さがあるなと思いますね。この間、伊沢さんの高校時代を知る人と食事をする機会があったんですけど、伊沢さんはその頃からずっと自分が面白いと思ったことを実現するために全力を尽くしてやってきたことを知ったんです。本当にクイズが大好きで、好きなことを突き詰めていく姿勢はずっと変わらない。それがあるからこそ、今のQuizKnockがあるんじゃないかな。

――素敵な仲間が集うQuizKnockですが、そうした仲間と出会えるコツはありますか?

伊沢:僕は、人が面白いと思ったものに乗っかれる力かなと思います。やっぱりメンバーはそれぞれ自分の世界を持っていて、そこには自分では考えつかないようなことがいっぱい詰まっているんです。自分の知らないことを知っていることも、自分が面白がらなかったことを面白がっていることもある。だからそれを吸収するために、人が面白いと思っているものに、1回乗ってみるんです。「どうして面白いと思ったの? どういうところが好きなの?」みたいな質問ができるようになると、自分もどんどん情報を蓄えることができて、でっかい人になれる気がするんですよね(笑)。だからこそ、僕は“出会い”がありがたいなと思っています。

■活動中に東大博士号を取得した須貝「やらなきゃいけないことをしっかりやるということは大人になっても大事」


――この10年、メンバーの加入や卒業とさまざまな出来事があったと思いますが、一番感情を揺さぶられた瞬間は?

山本:私はQuizKnockのYouTubeチャンネルの登録者数100万人になった時ですね。YouTubeのファンフェスにも出演させていただくことができて、今まで体験したことがない大勢の方の前で我々が表彰していただいたんですが、その光景を見た時に「これだけ多くの人に影響を与えられるようになったんだな」という自信とともに、これから先ももっと大きいところを目指していかなきゃいけないとという不安やプレッシャーも感じて、どういうことをしていったら自分たちはもっと大きい力を手に入れられるんだろうと考えるきっかけになりました。

須貝:個人的に、博士号を取れた時は本当にうれしかったです。同時に、すごくQuizKnockにサポートしてもらったなと思いますね。QuizKnockの仕事をして生活が安定し、その上で論文を出すために週1回も動画に出られないかもしれないということも認めてもらって、論文を進めることができたんです。博士号を持った人がメンバーにいるということの素晴らしさも常々言ってもらっていました。論文を提出して発表会が終わった時には、これをしっかりQuizKnockに還元できるなとも思いました。QuizKnockだけでなくほかのことにも還元していけるんだろうなと思うと、未来が開けた気がしてすごくうれしく思えました。

――須貝さんは、学生時代から東大受験も含めて勉強を頑張ってきたなかで、その経験が今に活きていると感じることはありますか?

須貝:やらなきゃいけないからやる時の力は役に立つなと思います。やらないといけないことを遂行することが、これまでずっと大事でした。もちろん、興味を持ってやれることがいいと思いますし、興味を持ってやっていたんですけど…研究するために事務処理もしなきゃ、好きな野球をするために勉強しなきゃとか…そうした、とにかくやらなきゃいけないことをしっかりやるということは大人になっても大事だなと感じます。だからこそ、自分の好きな仕事を追求できるんだと思いますね。

――改めて、QuizKnockをやっていて良かったなと思うことは?

山本:僕は、自分が面白いと思うことを多くの人に届けられるということです。自分が思いついた、見つけられた面白さを発信することで多くの人の心を動かすことができて、それを喜んでもらえるプロセスを実感できるところが、やっていてよかったなと思うところです。

――10周年を迎えられますが、これからのQuizKnockとしてやっていきたいことは?

伊沢:まずは10周年の日までしっかりと感謝を伝えて、その感謝を未来につなげていきたいです。「楽しいから始まる学び」を届けるということが目標なので、それがいろいろな形で表現できるように、QuizKnockがより世間に浸透して、今まで以上に日常で見てもらえることを目指していきたいなと思います。

ふくらP:『十字路』を読んで、「本当にいろいろなことやってきたな」と改めて思ったんです。チャレンジングなことをやるということも含めて、それがQuizKnockの良さだなと思いました。活動は20年、30年、YouTubeの登録者数も300万、400万人…と見据えて、この10年でやっていなかった挑戦もいっぱいやっていきたいです。

須貝:これからも続いていくということの素晴らしさを噛み締めながら、しっかり続いていくためには変わらないといけない、大きくならないと続かないということが絶対あると思うので、規模も、届けるものも、しっかり大きくしてやっていけたらなと思います。

山本:個人的には「リアルな体験を届けたい」の一言です。今までも動画を通した体験を提供してきましたが、もっと実感できるような体験を届けることができるんじゃないかなと思っているので、それを頑張りたいなと思います。

――10周年に向けてさまざまなプロジェクトが進行するなか、4月25日から「QuizKnock10周年記念展」(HMV各店で順次開催)も始まりますね。見どころを教えてください。

ふくらP:僕らの年表は、実際に撮影に使用した小道具や、今回初めて公開する立ち上げ当初の写真などもあり見応えがあると思います。それと、「QuizKnockの動画ができるまで」という展示がオススメです。以前、YouTubeで「1本の動画ができるまで」という動画を作ったんですけど、それの展示バージョンを作っています。当時の動画の中では公開できなかった、実際の企画書や校正・校閲に使うシートなども公開する予定です。こうした展示は今まで出たことのないものなので、面白いんじゃないかな。僕らのいつものYouTube動画とは、ちょっと違った角度の見方ができるかなと思います。

(取材・文:齊藤恵 写真:高野広美)

『QuizKnock10周年スペシャルブック 十字路』は、KADOKAWAより4月16日発売。価格2500円(+税)。

元記事で読む
の記事をもっとみる