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うつ病の「私」が生きる理由を探してハムスターと同居。ある日、ハムスターが突然鳴き声を上げ…【著者インタビュー】

  • 2026.4.9

【漫画】本編を読む

自分は何のために生きているのだろう、と悩むとき。すぐそばに、大好きな存在がいてくれたなら…。『君のためなら生きてもいいかな ハムスターのうにさんと私』(松村生活/KADOKAWA)は、うつ、線維筋痛症、メニエール病など様々な病を患い、休職して心が折れていた「私」が主人公。「私」がハムスターの「うにさん」と出会い、共に過ごす中で生きる力をすこしずつ取り戻していく。

うにさんの可愛さに癒され、うにさんに背中を押される「私」に共感する声が止まない感動のコミックエッセイだ。そんな本作の著者・松村生活さんに、約3年にわたるうにさんとの生活を振り返りながら、ご自身の病気のことや現在の心境などについて語ってもらった。

——本作を読みながら、うにさんと松村さんの間にあった深い絆を感じました。自宅にやってきた頃のうにさんはどんな様子だったのでしょうか。

松村生活さん(以下、松村):ハムスターは、自宅に迎えてから数日間、そっとしておくのがセオリーなんですけど、うにさんは最初から「どうもどうも」っていう感じでした。割とすぐ私の手からハムスター用ウエハースを持っていったりして。本当に泰然自若というか、肝が据わっているというか、仙人のようなハムスターでしたね。

——うにさんは毎日21時頃に起きてきたそうですが、一緒にどんな暮らしをしていましたか?

松村:うにさんは、21時頃から明け方の5時頃まで活動していましたね。私も休職してからちょっと不眠症で昼夜逆転しやすかったので、うにさんと一緒に起きていることが多かったです。

——名前を呼ぶと出てきたそうですね。「うにさんとコミュニケーションが取れた」と感じることは多かったですか?

松村:うにさんが晩年、お鼻にピューレが付着して助けてほしいときなどに「きゅ~」と小さく鳴いてヘルプを伝えてくれるのは大変助かりましたし、すごいと思いました。とても小さな動物が自分より大きな生き物に「助けてほしい」と言うのは勇気がいることだろうから、私のことを「こやつは無害で便利」と思ってくれただけで嬉しいです。

——「きゅ〜」と鳴くようになったきっかけはなんだったのでしょう。

松村:以前は金網をカンカンと噛んで私を呼んでいたんですけど、歯に良くないだろうと思ってアクリルケージに変えたら、「きゅっきゅっ」と鳴いて私を呼ぶようになって。カンカンができなくなったからか、「きゅっきゅっ」を発明したみたいで、呼ばれたら「はいはい」と寄っていって一緒に遊んだりしていました。

——「きゅっきゅっ」のエピソードは、作中でも印象的に描かれています。

松村:つまらなくなったら「おやつとかないんですかね?」みたいな感じで「きゅっきゅっ」と私を呼んで。それまではウエハースを渡すとモリモリ小さく齧って丁寧に頬袋に入れていたのですが、ある時から私の手をエレベーター代わりに使うようになりましたね。

ウエハースを口で咥えて「はい、ケージに戻してください」と私に指示を出すので、手に乗せておうちに入れると「やれやれ」という感じで戻っていきました。ウエハースをいちいち細かくして頬袋に詰め込むのが面倒だったんでしょうね。

取材・文=吉田あき

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