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ひろゆき「あなたの感想ですよね」は1回しか言ってない? 「プライベートで論破はやめとけ」と断言する理由を聞いた【インタビュー後編】

  • 2026.4.9

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『僕が忙しい現代人に伝えたい 休む技術』の著者であるひろゆきさんは、「社会性を偽装せよ」と提言する。

“休むこと”とは“がんばりすぎないこと”であり、自分を社会や職場に上手に擬態させることができれば、余分なストレスをため込まなくなる――。ひろゆきさん自身、どのように自らを偽装し、擬態しているのか?

実は、「話をするのは好きじゃない」「論破はやめた方がいい」というひろゆきさんに、偽装するメリットを聞いた。

僕が忙しい現代人に伝えたい休む技術 ひろゆき / Gakken
僕が忙しい現代人に伝えたい休む技術 ひろゆき / Gakken

――『僕が忙しい現代人に伝えたい休む技術』の中にある、「社会性を偽装せよ」という言葉がとても印象的でした。自分が許容できる範囲で社会性を偽装しながら、できるだけ苦痛やストレスから逃れ、自分の幸せをこっそり追求していく――思わずひざを打ちました。

ひろゆきさん(以下、ひろゆき):偽装するといっても、最低限の挨拶やお礼、興味がなくても世間話に付き合う、年上は敬う、あいづちを打つといった、そんなレベルのもので十分です。僕自身、ルールや儀礼としてやっておいた方がいいよねくらいの意識ですから、心の底から「年上は敬わねばいけない」なんて思ってません。ただ、賢く休んだり、適度にがんばらない工夫として、社会性を偽装した方がいいというだけの話で。

――自分がいる職場や業界には、それぞれのルールや社会があると思います。それに応じて偽装・擬態していくことは、たしかに“ずる賢く”生きていくうえでも重要なことだと思います。

ひろゆき:普段から皆さんもやっていることだと思うんですよね。例えば、実家に帰って親と会うと、子どもとして振る舞う。かと思えば、学生時代の友人たちと会う際は、リーダー格だった人は、リーダー的なキャラとして接するだろうし。人間って対象や状況によって、モードを切り替えている。人間社会の中で自分の役割を切り替えることができるわけですから、社会性を偽装することもそんなに難しいことではない。仕事をしている中で、「こういうキャラでやった方が楽だよね」って思うなら、そういうキャラを偽装する。上司の前ではものすごくがんばっているように見せるし、上司が帰るまでは会社にいるんだけど、実際はキーボードを叩いてるだけで、何もしてない人なんていくらでもいるじゃないですか(笑)。

――きちんと努力している人は歯がゆいでしょうけど(笑)。

ひろゆき:その努力も、“努力をしてきちんと報われる場所”にいるかどうかですよね。めちゃくちゃ努力して、それでいてきちんと上司が見てくれるような現場なら、努力の甲斐があるけど、そうじゃないなら上司の前でうまく擬態している人の方が出世するかもしれない。努力が報われる現場なら、その方向性でどう擬態していくかを考える。それぞれになじむ擬態をしないといけないというか。人間って、やってみるとそれなりにできることが結構あるんですよ。好きなことと得意なことがズレていることがある。例えば僕は、人前でしゃべることって好きじゃないんです。でも、他の人よりはおそらく得意。だから、人前で話す仕事も成立する。飲み会で大騒ぎをするみたいなことが別に好きじゃないとしても、そうした場をそつなくこなせるのだとしたら、それって得意なことなのかもしれない。それが、結果的に仕事として役に立つのであればやる意味はある。ですから、とりあえずやってみるということは必要じゃないかなと思います。

――では、“あきらめどき”ではないですが、“がんばらないどき”を挙げるとしたら、どんなときでしょう?

ひろゆき:とりあえずやってみたものの、周りから「これは下手だよね」といった評価を受けたときは、おそらくその方向は伸びないだろうなと。社会の中で求められるスキルって、あくまで社会というか他者が決めるものなので、他者評価で決めた方がいいと思います。自分は絵が上手いと思っていても、人から「下手でしょ」と言われれば下手なわけで、逆に歌が下手だと思っていたのに、みんなから「上手い」と言われれば、それは上手いということになる。他者評価によって、自分のスキルを反転させていくという癖はあった方がいいと思うんですよね。

――なるほど。ひろゆきさん自身、メディアから求められていることに擬態しているところはあるのでしょうか?

ひろゆき:仕事ですからね~。

――(笑)。本の中で、「僕の真似をして『はい論破~』みたいなことをしている小学生もいるそうですが、正直、そういう生き方はまったくおすすめしません」と書かれています。実際、ひろゆきさんにはこうした言葉のキャッチボールは、どう映っているのでしょう?

ひろゆき:社会の中で生きていくスキルとしてはあった方が得だと思うんですよ。会社の中でプロジェクトを進めているときに、根拠のないことを言う人がいたら、「それは根拠がないじゃないですか」と反論すべきだと思う。事実に基づいて、ロジカルに話をすべきだろうと。ただ、それをプライベートに使っちゃダメだよねって話なんです。毎日顔を合わせるだろう家族に対して、論破するような接し方をすれば、当然、相手は嫌な思いをする。プライベートで論破的なことをやってもデメリットが大きすぎるでしょって。

――とはいえ、ひろゆきさん=論破というイメージが大きく、ひろゆきさんを見て影響される人も少なくないと思うんですよ。

ひろゆき:そもそも、僕は「はい、論破!」みたいなことをやったり言ったりしたことってないんですよ。「それってあなたの感想ですよね」も、『TVタックル』で一回言っただけで(笑)。

――「お前はもう死んでいる」(『北斗の拳』のケンシロウのセリフ)が、実は原作では一度しか使われていないのと一緒だと(笑)。イメージが先行しているがゆえに誤解を生むという。

ひろゆき:『論破力』という本を出したときも、本の中で「論破はするべきではない」って書いていて、僕は一貫して無駄だよって言っているんですけどね。思い込みやイメージで、人を見てしまうことってよくあることですから、伝わらない人が誤解をするんだったら、それはもう仕方ない(笑)。そんなもんだよねって。

――先ほど、ひろゆきさんは「仕事」だとお話しされていましたが、そうした役割を期待されること自体はイヤではないんですか?

ひろゆき:僕は、『ニコニコ動画』というサイトを作っていたので、裏方さんの気持ちがくめてしまうというか。こういう企画でこういう出演者さんがいて、こういう話の流れになるというときに、制作サイドが意図していることが分かるので、そこに乗っかりたいという気持ちがあるんですよ。番組を作ることって共同作業ですから。共同作業の一環として、求められた役割を果たすという気持ちですよね。

――本質的にディスカッションは好きなことだったりするのですか?

ひろゆき:何か自分のやりたいことを通すときに、そのスキルがあると割と通りやすくなる。それに、何か間違った提案を受けたときに、「これ間違ってますよ」と言えれば、失敗しなくて済む。ですから、対話スキルがあるおかげで、おそらくそんなに損はしていないし、なんだったらビジネス上では得をすることが多い。皆さんもあると思うんですよ。自分の中で、なんとなく良くないなと思っているのに流されてしまって、ふたを開けたら案の定、良くない結果になるみたいなことが。そのときに、「なんで反対しなかったんだ」って責任を吹っかけられることもある。僕は割とどんなときも反対意見を言って、失敗したときに、「ほら、言ったでしょ?」って言える側にいたい(笑)。ただ、プライベートではやるだけデメリットが多いので、それでもやりたいという人はどうぞって感じですね。

取材・文=我妻弘崇

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