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「外を歩いてほしいのに!」最新歩行器を拒否した母。老親が抱えていた『本当の恐怖』に「ハッとした」

  • 2026.4.7

骨折した母の退院祝いに、奮発して贈った最新の歩行器。しかし、母は一向に使おうとしないのです。「外で元気に歩いてほしい」という私の焦りは、いつしか苛立ちへ変わってしまって……? 筆者の友人が、体験談を語ってくれました。

画像: 「外を歩いてほしいのに!」最新歩行器を拒否した母。老親が抱えていた『本当の恐怖』に「ハッとした」

自立を願って贈った、最新の歩行器

一人暮らしで骨折し、入院していた母が退院しました。

もともと買い物以外は外に出ない出不精な母。

私は母の筋力の衰えを心配し、ネットで必死に調べて、機能性に優れた最新の歩行器をプレゼントしました。

「これで外に出てたくさん歩いてね」という一心での贈り物でした。

母が本当にほしかったもの

しかし、母は一向にそれを使おうとしません。

母のことを思って選んだものだっただけに、私は焦りと悲しさから、つい「どうして使ってくれないの!」と母を責めてしまいました。

すると母は言ったのです。

「私が欲しいのは、外に出る助けじゃなくて、家の中の段差をなくすことなの」

私はハッとしました。

母が骨折した原因は、まさに家の段差。

母が求めていたのは、外への一歩ではなく、まずは家の中の安全だったのです。良かれと思って選んだ歩行器も、今の母にとっては「外に出なければならない」というプレッシャーになっていたのかもしれません。

プロと作る安心

それから、担当のケアマネジャーさんに相談し、改めて家の中を点検してもらうことにしました。

プロの視点で助言をもらい、介護保険を利用して手すりの設置や段差の解消を行うことになったのです。「本人にとっての優先順位」を専門家と一緒に整理したことで、ようやく解決の糸口が見えました。

今では、家の中が安全になったことで母の活動量も自然と増え、以前より元気に歩き回れるようになりました。

親孝行は、自分の理想を押し付けることではなく、親の困りごとに耳を傾けること。

介護の入り口で、大切な教訓を学んだ出来事でした。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2026年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

FTNコラムニスト:Yuki Unagi
フリーペーパーの編集として約10年活躍。出産を機に退職した後、子どもの手が離れたのをきっかけに、在宅webライターとして活動をスタート。自分自身の体験や友人知人へのインタビューを行い、大人の女性向けサイトを中心に、得意とする家族関係のコラムを執筆している。

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