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SNSでの匂わせ投稿、財布の中にホテルのカード…父の裏切りに娘が下した決断とは? 不倫モラハラ夫に立ち向かう母娘の再出発物語【書評】

  • 2026.4.4

【漫画】本編を読む

家庭という密室の中で、信じていた親が裏切りを重ねていたら……。『お父さんの不倫、気づいてないとでも思ってる?』(山田ぽむち:漫画、リアコミ:原作/KADOKAWA)は、そんな重く苦しいテーマを、高校生の娘・サクラの視点から描いた物語だ。

物語の舞台は一見どこにでもある家庭。しかしその実態は、塾講師の父による支配的な空気に満ちていた。母が服を買えば「稼いでないくせに無駄遣いするな」と心ない言葉を浴びせるモラハラ気質の父。そんな父がスマホを手放さない様子を不審に思ったサクラは、財布からホテルのカードを見つけたことで彼が不倫していることを確信する。

さらにサクラが見たのは、不倫相手の女性が、父と同じ腕時計や車、ネクタイがさりげなく映り込んだ写真をSNSにアップする「匂わせ投稿」の数々だ。そればかりか、暗喩的にサクラという自分の名前が書かれてもいて背筋を凍らせる。そんなひとつひとつが決定的な証拠となっていき、彼女の胸を締め付けていく。

驚かされるのは事実を知らされた母の反応である。実は母はすでに父の不倫を知っており、「せめてサクラが自立するまで」と、ずっと耐え忍んでいたのだ。開き直った父に対して、母娘は手を取り合って離婚へと動き出す。本作は単なる復讐劇ではなく、人生を取り戻すための再出発の物語だ。そして家族とは何か、自分らしく生きるとはどういうことかを問いかけてくる。

モラハラや不倫という理不尽な状況に置かれても、最後には自分たちの足で立ち上がろうとするサクラと母の決意に勇気をもらう人はきっと多いはずだ。幸せになるために戦うふたりの姿を最後まで見届けてほしい。

文=ちゃむ

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