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【ネタバレあり解説】映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』T・シャラメがクズ男な理由。

  • 2026.4.4

ちょっとした時間があるとき、未見の映画やドラマに手を出したいんだけど、分かんないから好きなのを繰り返し観ちゃう……という方。映画ライターよしひろまさみちが実際に観て偏愛する作品を、ネタバレ上等な私見&本音でおすすめしますよ〜。

よしひろさん、「きのう何観た?」 『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』

story 卓球の腕前は一流のマーティ(T・シャラメ)は、世界選手権の遠征費を稼ぐための賭けごとを始める。が、彼と友人ウォーリー(T・オコンマ)はその駆け引きで命の危険に……。
監督:ジョシュ・サフディ/出演:ティモシー・シャラメ、グウィネス・パルトロウ、タイラー・オコンマ ほか/配給:ハピネットファントム・スタジオ/公開:現在、TOHOシネマズ 日比谷ほか全国ロードショー中
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クズ男だけどオサレでニクイ……

おティモ、オスカー逃して残念でしたが、候補入りだけでも大変な栄誉! ということで、『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』をオカワリして参りました。というのもですね、この作品、初めて観たのは昨年の秋。しかも字幕なし。おまけに、あらゆるブランドがアパレルなどのグッズ展開して(こういうところがA24作品&おティモのにくいとこ)、それが大バズリしまくっているもので。いやいや、そこまでオサレだったっけ? はて? と思って見直してきたんですわ。
 

勤務先でおっぱじめちゃうんですが、これ冒頭シーンなのよ……最初からクズ

結論。オサレでした。おティモが演じているマーティはほんっとーのクズ男で、どこにも感情移入できないどころか、親友の配慮を台無しにするくだりとか(オリジナル卓球ボールを発案&作ってくれた超巨漢の家に転がり込むあたり)、もはや怒りしかなかったわけですよ。でもな、この憎まれクズ男をおティモが演じているだけで、なぜかオサレ……。ウソでしょ、と思いましたよ! ぶっちゃけ最初に観たときは、前述の怒りしかわかなかったんだけど、日本語字幕できっちり読み取っていくと、「あぁ、マーティはクズだけど哀れね……」と生類憐みの令的な目線にチェンジ。するとどうでしょう。敢えての汚れメイク(荒れまくっている肌とか、風呂キャン的な乱れとか)、敢えてのクズ芝居ですらもオサレに見えるのよ……。マジック。
 

実在したマーティ・リーズマンって卓球選手をモデルにしているから、もしかして彼そのままやってるのかと思って調べました。いや……ここまで汚くない。それどころかイケメン。おティモとは別路線のイケメンではあるけど、素の状態のおティモとどことなく体型が似ているし。ただですね、クズっぷりは映画以上だったんですってよ。この映画でもベースにされている彼の回顧録では、「当時の卓球のトップ選手はギャンブラーか密輸人」なんて言葉もあるほど、クズであることに罪の意識ゼロ。女たらしでギャンブラーで、イカサマも上等。豊かさの象徴だった時代のアメリカのあらゆる商品(ストッキングとかボールペンとか。映画でも出てきます)を、他国の試合時に密輸して転売ヤー。
 

小さいんですが、日の丸持ってる3人の中央が川口さんです。彼がライバル役で大正解!

あー……ほんと納得。おティモがマーティをここまでクズに演じた理由がよ〜く分かりました。マーティはトップアスリートとはおよそ結びつかない、スポーツを媒介にした商売人。たまたま卓球の才能とパッと見では怪しまれないルックがあったから若いころに成功を収めたのよねー。天は二物を与えちゃったのが不幸の元。そしてオサレ(しつこく言います)。
 
あと余談ですが、重要なシーンで戦後の日本での試合があるんですが、上野恩賜公園でロケしてました(初見時、セットだと思いこんでた)。よくぞ日本ロケOKでたわ、あんな微妙な時代のエピソードを、というのも改めて感じたので付しておきます(そして、マーティの宿敵エンドウ役は、デフリンピック銅メダリストの川口功人さん。彼の目のお芝居も素敵よ)。

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