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演出・振付 尾上菊之丞!OSK日本歌劇団 ミュージカル「梅雨将軍信長」レポート~尾上菊之丞日記特別編

  • 2026.3.30

尾上菊之丞日記~よきことをきく~

演出・振付 尾上菊之丞!OSK日本歌劇団 ミュージカル「梅雨将軍信長」レポート~尾上菊之丞日記特別編
演出・振付 尾上菊之丞!OSK日本歌劇団 ミュージカル「梅雨将軍信長」レポート~尾上菊之丞日記特別編

2026年1月から3月にかけて、東京・大阪・名古屋・三重の4か所で公演されたOSK日本歌劇団ミュージカル「梅雨将軍信長」。尾上菊之丞さんがこの作品の演出・振付を担当されていると聞き、Premium Japan編集部中嶋が名古屋公演のゲネプロを特別に見学させて頂きました。菊之丞さんとOSKの皆さまのお稽古の様子をレポートします。

演出家 尾上菊之丞と「梅雨将軍信長」

「もう一度やりましょう」

 

客席中央部から、菊之丞さんの声が響きます。舞台上では衣装もメイクも本番さながらにリハーサルが行われており、いわゆるゲネプロの真っ最中です。ミュージカル「梅雨将軍信長」は、新田次郎の小説を初めてミュージカル化したもの。凛々しい武者姿のOSKのスターさんたちが、菊之丞さんの指示を受けながら、所作やセリフの間合いなどを何度も確認しています。

椿りょう
2026年1月から東京・博品館劇場を皮切りに、大阪・ナレッジシアター、そしてここ名古屋のメニコンシアターAoiは2月21日〜23日にかけて公演されました。

今回、主演の織田信長を演じるのはOSK男役スターの椿りょうさんです。菊之丞さんは「力強さがあり、信長にふさわしい。エネルギーのある役者だと思いました。織田信長という役は誰でもできるような役ではありません」と語ります。強く美しい、魅力的な信長を演じています。

振付だけでなく演出も手掛ける菊之丞さんですが、この作品には深い思い入れがあるそうです。

 

「中学生のときに新田次郎さんの小説『梅雨将軍信長』を読んで以来大好きな作品で、いつか舞台化してみたいと思っていました」。

その思いは2010年、尾上流の舞踊作品として実現。つまり菊之丞さんにとって大切な作品でもあったわけです。今回、OSKの和物ミュージカルとして再び演出・振付を手がけることに、特別な縁を感じているといいます。

桐生麻耶
特別専科の桐生麻耶さんに所作を指導する菊之丞さん。「2017年『桜鏡~夢幻義経譚』では、彼女に弁慶をやってもらいました。弁慶をできる男役スターは桐生さんしかいない。唯一無二のスターですね」と絶賛。登場しただけで桁違いの存在感のスターさんです。
平手左京亮役の壱弥ゆうさん
平手左京亮役の壱弥ゆうさんについて、「私が舞踊作品で演じた役。小鼓のお稽古から取り組んでもらいました。形だけでも十分と思っていたのですが、筋が良く、音もしっかり出ていて驚きました」と語ります。客席まで響く鼓の音が印象的でした。
織田軍の勇ましい男たちの中で、ひと際美しい濃姫役の城月れいさん。
織田軍の勇ましい男たちの中で、ひと際美しい濃姫役の城月れいさん。

尾上菊之丞から見たOSKとは―――芸に対する「粋」がある

菊之丞さんがOSKの振付や演出に携わるようになって、早くも10年ほどが経ちました。これまで、およそ2年に1作品のペースで関わりを重ねてこられています。そんな菊之丞さんの目に映る、OSKの魅力について伺いました。

「芸に対する姿勢が好きなんです。久しぶりに稽古に入っても、以前伝えたことがしっかり消化されている。途切れていないんです。演出家や振付師への向き合い方が誠実。そのおかげで僕らもより本気になるんです」

尾上菊之丞
尾上菊之丞
椿りょう
休憩時間の合間を縫って、菊之丞さんと2ショットをお願いしました。

ゲネプロを拝見していてわかるのは、OSKのスターの皆さまの真摯な姿勢です。菊之丞さんの指示を受け取り、その過程の中で生じた疑問や意見を菊之丞さんへフィードバックして、消化しようとする、一緒に舞台を作り上げていくんだという意志があるのです。菊之丞さんが語る、OSKの魅力、芸に対する姿勢、心意気を感じるシーンが確かに何度もありました。

尾上菊之丞
菊之丞さんは所作やセリフのひとつひとつ、細やかに指導しています。
椿りょうさん
椿りょうさんの動き、セリフにどんな意味を込めるかまで、丁寧に説明する菊之丞さん。
キレと統率力を感じる群舞もかっこいい。闘う男たちの迫力。

ゲネプロは午後から夜まで通して行われます。長時間にわたる稽古の中でも、信長役の椿りょうさん、濃姫役の城月れいさん、平手左京亮役の壱弥ゆうさん、明智光秀役の桐生麻耶さん、それぞれのシーンのお稽古が続いています。

最後に主演の椿りょうさんをはじめ、皆さまに舞台に集まって頂き、菊之丞さんについて伺ってみました。

「先生と初めてお仕事をしたのは、私がまだ入団2年目のときでした。そのころから先生の指導は、繊細かつエネルギッシュ。たとえばラブシーンであっても、いくさの場面であっても所作は精密な動きを求められます。いつも新しい挑戦を私たちに促してくれる、そんな方です」と椿りょうさん。

 

 

京我りくさんは「先生の要求にどこまで応えられるかわかりませんが『できる気がする』と思えてしまうんです。チャレンジをしてみる価値があります」と笑顔で答えてくれました。

OSKの公演は、春から夏にかけて目白押し。菊之丞さんが語るOSKの心意気ある華やかなレビュー。次は4月「春のおどり」を見に行きます!

OSK
ゲネプロの合間に出演者の皆さまと菊之丞さん。
レビュー 春のおどり
レビュー 春のおどり

◆OSK日本歌劇団「レビュー 春のおどり」

【第一部】 W.シェイクスピア作「ロミオとジュリエット」より

『たまきはる 命の雫』 作・演出 北林佐和子

【第二部】 『Silenphony』 作・演出 平澤智

▽京都公演

【日時】2026年4月10日(金)初日~4月19日(日)千穐楽

午前の部:11:00開演/午後の部:15:30開演

※12日(日)午後の部はイープラス貸切

※14日(火)休演

【劇場】南座(京都市東山区四条大橋東詰)

【ご観劇料】1等11,000円/2等5,500円

 

▽東京公演

【日時】2026年4月30日(木)初日~5月5日(火・祝)千穐楽

昼の部:11:30開演/夜の部:16:00開演

※3日(日)夜の部イープラス貸切

※5日(火)千穐楽は昼の部のみ

【劇場】新橋演舞場(東京都中央区銀座6-18-2)

【ご観劇料】S席(1・2階席)11,000円/A席(3階席)6,000円

夏のおどり
夏のおどり

◆OSK日本歌劇団「レビュー 夏のおどり」

・第一部/W.シェイクスピア作「ロミオとジュリエット」より『たまきはる 命の雫』 作・演出 北林佐和子

・第二部/『Silenphony』 作・演出 平澤智

【日時】2026年7月18日(土)11時/15時30分・19日(日)11時

【劇場】博多座(福岡市博多区下川端町2-1)

【ご観劇料】A席:11,000円・B席:8,500円・C席:5,500円 ※未就学児入場不可

【チケット一般発売】5月23日(土)10:00より

Text by Chisa Nakajima

Photography by Natsuko Okada(Studio Mug)

尾上菊之丞 Kikunojo Onoe

■尾上流四代家元 三代目尾上菊之丞 (おのえ きくのじょう)

1976年生まれ。2歳から父に師事し5歳で初舞台、2011年尾上流四代家元を継承し、三代目尾上菊之丞を襲名。自身のリサイタル「尾上菊之丞の会」、狂言師茂山逸平氏との「逸青会」を主催。新作の創作にも力を注ぎ、様々な作品を発表。新作歌舞伎や花街舞踊、宝塚歌劇団、OSK日本歌劇団やアイススケート「氷艶」「Luxe」など様々なジャンルの演出・振付を手掛ける。京都芸術大学非常勤講師/公益社団法人日本舞踊協会理事

 

「菊之丞FAN CLUB」へのお問合せは、尾上流公式サイトをご覧ください。

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