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父と連絡がつかない…不安に駆られて実家に行くと父が倒れていた! 動揺する著者を救ったのはお隣さんと夫の気遣い【著者インタビュー】

  • 2026.3.28

【漫画】本編を読む

母親の余命がわずかと知った瞬間から看取りまでを描いたキクチさんのコミックエッセイ『20代、親を看取る。』(KADOKAWA)。そしてその2年後、今度は一緒に母を看取った父が自宅で倒れ、緊急搬送されてしまう。なんとか一命は取り留めたものの、倒れた原因は不明。ICU(集中治療室)に即入院することが決まり、キクチさんはまたもやさまざまな対応に追われることとなる。介護の申請から延命治療の有無まで対応するのは自分ひとりだけ。そんな顛末をまとめた『父が全裸で倒れてた。』(KADOKAWA)が2026年2月に刊行された。

誰もがいずれは経験することになる親との別れ。この2冊には親の不調と付き合うことへのメンタルの変化から、普段離れて暮らす親に変事があった時の対応方法まで多岐にわたる事柄が描かれている。看取りや介護の中で大変だったことや役に立ったこと。そして、キクチさんにとって困難を漫画にしていくことにどういう意味があったのか話を伺った。

――キクチさんがお父さまと救急隊に乗る際、お隣さんがお茶とおにぎりをくれたところがすごくいいエピソードだなと思いました。

キクチさん(以下、キクチ):この方は数年前に引っ越してきた方なのですが、母とすごく仲が良かったんです。それで私も挨拶するようになって、交流がありました。旅行に行ったらお土産をいただいたり、おうちの庭のブルーベリーをいただいたり。お返しに母は手作りのお菓子を渡したりしていました。そこから母が亡くなって父が一人暮らしになった時に「なにかと心配なこともあるだろうから」と私と連絡先を交換してくださったんです。父から返信が来なくて不安になった時、まずお隣さんに連絡しました。そして「インターフォンを押しても応答がない」と言われたことですぐに実家に向かうことができたので、お隣さんには本当に感謝が尽きません。

――倒れているお父さまを発見して救急車を呼ぼうとする時、かなり混乱している様子だったのが印象的でした。

キクチ:緊張しましたね。110番と119番がまずごっちゃになって「どっちだっけ!?」と隣にいる夫に聞きました。ただ対応してくれる方はすごく事務的で淡々と聞いてくれるので、段々冷静になれました。そのあと救急隊の方に「最近病院に行ったのはいつか」など現在の状況を聞かれたのですが、そこは把握できていて。母が亡くなってからこまめに連絡していたので「グッジョブ自分」と思いました。

――救急車でお父さまが搬送される時、キクチさんのパートナーさんが「お父さんがいつ帰って来てもいいように家に残って全部掃除する」とトイレを失敗してしまっていた家の中をきれいにしてくださったのも素敵だなと思いました。

キクチ:もう全面的に助けられました。父が入院してからも結構一緒に面会に行ってくれて。忙しくて有休があまり取れない会社なのですが、貴重な休みを使ってわざわざ来てくれました。私も嬉しかったし、父もすごく嬉しそうでした。私が介護で精神的に辛かった時もただ話を聞いてくれて、「わかるよ」と。夫もお父さまを若くして亡くしているしお互い一人っ子というところもあったので、辛さや不安を理解してくれたんです。それがすごく支えになりました。

取材・文=原智香

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